
2010東日本学生レスリングリーグ戦3日目、山学大は日本大・中央大と5回戦・6回戦を戦った。この日の山学大は、風邪で体調を崩したモンゴル人新留学生バヤラーに代えて74s級に高杉遼介を投入、背水の陣で大一番2連戦に臨んだ。そして、試合は2試合ともに勝敗の決着が最重量級に持ち込まれる大接戦となった。この日は、ポイントゲッター役の先鋒55s級梶雅晴が絶不調、まさかの2連敗。山学を救ったのは、梶の高校時代からの後輩有薗拓真、有薗は、本来はグレコローマン96s級の選手、フリー120s級の増田拓也が故障のため、代役として120s級で出場した。日大戦は体重差で場外に押し出されたが、中大戦は気力で相手を圧倒した。先輩の敗戦を帳消しにしてチームに勝利をもたらした。山学大は、通算5勝1敗となり最終日の明日21日、全勝の早大と優勝決定戦進出をかけて戦う。
東日本学生リーグ5回戦 ≪山学大vs日大≫ (5/20) 於 東京駒沢体育館
|
55kg |
60kg |
66kg |
74kg |
84kg |
96kg |
120kg |
山学大 |
梶 |
高橋 |
後藤 |
高杉 |
鈴木 |
|
有薗 |
|
● |
○ |
○ |
● |
● |
○ |
● |
日 大 |
須藤 |
入江 |
岩永 |
細谷 |
永田 |
森内 |
相澤 |
山学大3勝4敗敗戦
大会3日目最初の試合、5回戦日大戦の布陣は、55s級梶雅晴(3年 育英)、60s級高橋功紀(2年 明桜)、66s級後藤佳吾(3年 峡南工)、74s級高杉遼介(3年 新潟県央工)、84s級鈴木友希(2年 八戸工大第一)、96s級金澤勝利(2年 種市) 、120s級有薗拓真(2年 育英)の7人で臨んだ。この試合、期待の55s級梶が日大の主将須藤学(4年)にいい所なく敗れた。高橋・後藤はピリオドを落とさずに圧勝したが、高杉・鈴木が連敗して後がなくなった。ここで本来の96s級に戻って出場した金澤が、昨日の首の痛みを感じさせずに実力を発揮、対戦成績をタイに戻した。しかし、日大の120s級相澤優人(4年)は、ムジコフ・ボリスと専大の荒木田進謙が卒業した今年は、学生界に敵なしといわれる最強男、有薗とは体重差がありすぎた。1P・2Pとも場外に押し出され、山学チームはリーグ戦初の敗北を喫した。
東日本学生リーグ6回戦 ≪山学大vs中大≫ (5/20) 於 東京駒沢体育館
|
55kg |
60kg |
66kg |
74kg |
84kg |
96kg |
120kg |
山学大 |
梶 |
高橋 |
岩下 |
高杉 |
鈴木 |
|
有薗 |
|
● |
○ |
○ |
● |
○ |
● |
○ |
中 大 |
大谷 |
椿 |
八反田 |
森 |
中井 |
天野 |
平川 |
山学大4勝3敗勝利。
6回戦の布陣は、55s級梶雅晴(3年 育英)、60s級高橋功紀(2年 明桜)、66s級岩下寛敏主将(4年、三井)、74s級高杉遼介(3年 新潟県央工)、84s級鈴木友希(2年 八戸工大第一)、96s級金澤勝利(2年、種市)、120s級有薗拓真(2年 育英)で臨んだ。先陣の55s級梶が、第3ピリオド残り1秒で場外に押し出されるミスを犯しこの日2連敗、立ち上がりでムードが一気に悪くなった。しかし、高橋と主将の岩下が、悪い流れを断ち切り、84s級の鈴木がジュニア五輪準優勝の強敵中井伸一(4年)に勝つ金星を上げた。金澤は難敵の天野雅之(4年)に敗れたが、120s級の有薗が奮起した。第1ピリオドを4−0で取り、第2ピリオド残り46秒に相手の平川翔次(2年)を場外に押し出し1−0とリードした。残り10秒の所で、ここで押し出されると後者ポイントで勝者の権利を失う大ピンチに見舞われた、場外ギリギリのところで懸命に耐え、歓喜の勝利。
有薗拓真選手「梶先輩には、高校時代からいつも助けられて来た。今日は先輩が負けたので、恩返しをするんだ、絶対に負けないと思ってマットに上った」殊勲者は、体中から噴き出す汗を笑顔でぬぐった。
試合後、選手を集めた
高田裕司監督は「梶は簡単なミスで試合に負けた。明日の早稲田は強い、普通にレスリングをやったら駄目だ。グランドでポイントをやるな、全力で倒せ」と士気を鼓舞、
小幡邦彦コーチは「あと1日、気持が強い方が勝つ、全力で勝利を目指せ」と奮起を求めた。山学大は、最終日21日正午からの早大との最終戦に“全力”で挑む。 (M.I)
|
アルバム日大 |
アルバム中大 |