
平成22年度関東学生柔道優勝大会・関東学生女子柔道優勝大会が5月23日、埼玉県上尾市の埼玉県立武道館で開催された。男子は7人によるトーナメント戦で優勝を争い、女子は5チームによるリーグ戦で成績を競う5人制の部と、トーナメント戦で優勝を決める3人制の部に分かれて関東No1の座を競った。山梨学院大女子柔道部は強豪がひしめく5人制の部に出場した。4年生の飯田有香と谷口亜弥が得意技の内股と片衿背負い投げを連発。2人を支柱に、4試合すべてに勝利、全勝優勝を勝ち取った。年度最初の団体戦を女子は3年ぶり(4回目)に手中にした。一方、トーナメント戦の男子は、準決勝で常勝の筑波大と対戦した。試合の決着を大将戦に持ち込む大接戦を繰り広げたが、あと一歩及ばず惜敗の3位となった。
女子5人制の部、山学大は初戦の国際武道大戦を4勝1敗、2回戦の昨年の優勝校筑波大戦を3勝1敗1分けで勝利。3回戦の淑徳大戦は、1勝1敗2分けからの大将戦で山部佳苗が大内返しで一本勝ち勝利。4回戦で同様に3連勝して来た平成国際大と優勝を賭けて戦った。
最終戦の布陣は、先鋒吉元佳代(3年 鹿児島南)、次鋒連 珍羚(1年 錦和)、中堅飯田有香(4年 渋谷教育学園)、副将谷口亜弥(4年 桐蔭学園)、大将山部佳苗(2年 旭川大学)の5人。
関東学生女子柔道優勝大会≪山学大vs平成国際大≫(5/23)於 埼玉県立武道館
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先鋒 |
次鋒 |
中堅 |
副将 |
大将 |
山学大 |
吉元 |
連 |
飯田 |
谷口 |
山部 |
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● |
○ |
○ |
○ |
● |
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一本負け |
一本勝ち |
一本勝ち |
一本勝ち |
一本負け |
平成国際大 |
丸山 |
岡原 |
山寺 |
井野 |
檜山 |
山学大3勝2敗勝利
先鋒の3年吉元佳代が一本負けしたが、抜擢された1年の連が大内刈り一本勝ちでタイに戻し、4月の全日本選抜体重別選手権70s級で準優勝した中堅の4年飯田有香が得意の内股でこの日2本目の一本勝ち。副将の主将谷口亜弥がこの日3本目の片衿背負い投げを鮮やかに決めて優勝を決定させた。78s超級の期待の星2年の
山部佳苗は平成国際のエース檜山に良い所なく敗れた。
飯田有香選手は「結果だけ見れば3勝1分けだが、1回戦は一本を取り切れなかった。納得できる内容ではない。組み手を強化して、全日本では自分で勝てるようにしたい」と自分で自身を鼓舞していた。
谷口亜弥主将は「半年前に怪我をして手術、今回が復帰戦だった。9割は不安だったが、チームの軸にならなければという気持ちでした、なんとか役割を果たせた」キャプテンとしての責任感が手術を乗り越えさせた。
試合後、
山部伸敏女子監督は選手を集め「3年ぶりの優勝だが、手放しでは喜べない。全試合で失点している、4年生の2人が支えてくれた。大会で出た色々な課題を皆で共有してレベルを上げなければ駄目だ、喜ぶのは全日本を取ってからだ」と選手の気持を引き締めた。
一方山学男子は、1回戦で清和大を6勝1敗で下し、4連覇中の強敵筑波大と準決勝で対戦した。男子の布陣は、先鋒中村剛教(2年 京都共栄学園)、次鋒鈴木健人(4年 拓大紅陵)、三将柴崎裕亘(3年 福岡舞鶴)、中堅杉山良太(4年 鎮西)、五将笠井宝聖(4年 国士館)、副将帆高亜人(3年 福岡大大濠)、大将増田哲也(3年 大牟田)の7人で臨んだ。
関東学生柔道優勝大会 ≪山学大vs筑波大≫ (5/23)於 埼玉県立武道館
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先鋒 |
次鋒 |
三将 |
中堅 |
五将 |
副将 |
大将 |
山学大 |
中村 |
鈴木 |
柴崎 |
杉山 |
笠井 |
帆高 |
増田 |
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● |
● |
○ |
引き分け |
引き分け |
○ |
● |
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一本負け |
一本負け |
一本勝ち |
一本勝ち |
一本負け |
筑波大 |
金子 |
川瀬 |
井口 |
近藤 |
反中 |
藤原 |
田中 |
山学大2勝3敗2分け敗戦
先鋒の中村は終了直前までリードしていたが、残り13秒に場外際で投げられ惜しくも逆転負けした。柴崎と帆高が勝利し、勝敗の決着は大将戦に持ち込まれるスリリングな展開となったが、大将戦に敗れ念願の決勝進出は果たせなかった。筑波大は決勝で横浜桐蔭大を下し大会5連覇。山学大は3位となった。
鈴木健人主将は「自分もチームも最後まで粘れなかった。見直すべき改善点は見つかったので、全国に向けて改善し、レベルを上げて行きたい」悔しさを堪えて答えた。
大会の結果、山学大は男女ともに6月に日本武道館で開催される全日本学生優勝大会への出場権を獲得した。試合後の表彰式で、女子は賞状・優勝楯・優勝旗を受賞。男子は3位表彰を受けた。大会優秀選手に山学大からは、女子は谷口亜弥・飯田有香、男子は柴崎裕亘・帆高亜人の4人が選ばれた。 (M.I)
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アルバム男子・筑波大学戦 |
アルバム女子・国際武道大学戦 |
女子・筑波大学戦 |
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女子・淑徳大学戦 |
女子・平成国際大学戦 |