
高円宮牌2010ホッケー日本リーグ男子は6月12日、岐阜県各務原市の岐阜県グリーンスタジアムでプレーオフ第1戦を行なった。リーグ戦EAST2位の山梨学院大OCTOBER EAGLESは、リーグ戦WEST1位の天理大学ベアーズと優勝決定戦進出を賭けて対戦した。試合は、後半17分にペナルティー・コーナー(PC)を得た山学大が、3人のプレーヤーがパスをつなぎ、最後は日本代表FW北里謙治が決めて先制、さらに25分にPCのボールをFB久保良太がようやく決めて2−0、試合終了直前に与えたPCも守り切り、今シーズン初対決の天理大を零封で下した。明日13日に、勝てば男女を通じ創部初となる"日本リーグ優勝"の金字塔を目指し、強敵名古屋フラーテルと対決する。
今シーズンのホッケー日本リーグは、オリンピック連続出場の女子は従来通り8チームによる2回総当り方式で競われるが、五輪男女同時出場を目指す日本ホッケー協会の男子強化計画に協力し、男子は東西5チームずつの1回総当り戦とプレーオフで最終順位を決める短期決戦方式に変更された。東地区のリーグ戦順位は1位名古屋フラーテル(4勝0敗)、2位山学大(3勝1敗)、3位AL飯能(2勝2敗)、4位東農大(1勝3敗)、5位法政大(0勝4敗)となった。一方、西地区のリーグ戦順位は1位天理大BE(4勝0敗)、2位岐阜朝日(2勝2敗)、3位立命館大H(2勝2敗 得失点差)、4位小矢部R(1勝1分2敗)、5位S島根(1勝1分2敗 得失点差)となった。
プレーオフ1日目は、順位決定戦5試合が行なわれた。東地区2位の山学大は、西地区1位の天理大ベアーズと決勝戦進出を賭けて戦った。山学は全員が学生、天理BEは学生とOBで構成されているが、主力は学生。日本リーグが東西に分かれたため、両チームが対戦するのは今シーズン初、大学王座・インカレを占う前哨戦として大いに注目された。
試合前半は、山学大がゲームの大半を支配する展開となったが、5回も得たPCのチャンスをことごとく外す嫌な展開、0−0で折り返した。案の定、後半の立ち上がりは天理の時間帯となった。前半よりもパスを細かくつないで山学陣深くに攻め込んで来るようになった。ここで失点すると試合はどうなったか分からなかったが、山学DF陣は冷静に対応した。押し込まれてもサークル内で反則を犯すことはしなかった。そして後半17分、赤座武典(4年 岐阜総合学園)がゴール前で粘りPCを獲得した。このボールを久保良太(4年 伊吹)、久保貴寿(4年 不来方)、北里謙治(3年 小国)と回し、北里がシュートを決めてようやく先制した。これで落ち着いた山学は、25分にもPCを奪い、久保良太が決めて2−0とした。試合終了直前に、天理にPCを与えたが、DF陣がこの場面でもしっかり守り、シーズン初対決の天理大戦に勝利した。
≪ホッケー日本リーグ男子プレーオフ 山学大 VS 天理大ベアーズ≫ 於岐阜県グリーンスタジアム
○ 山梨学院大 2 |
{前半0−0}
{後半2−0} |
0 天理大BE ● |
得点 北里謙治・久保良太 |
岩田卓也ゲームキャプテン(4年 横田)は「前半は得点が入らなかったが、DFがしっかり守っていたので、FWが点を取れればと思っていた。天理と戦い、自分たちのプレーをしっかりやれば勝てるという手応えを得た。フラーテルは日本のトップチーム、一丸となってチャレンジして行く」と試合を分析した。
寺本祐治監督は「前半のPCでは失敗から弱気になり、中途半端なプレーも出たので、ハーフタイムで強気で行けと指示した。後半は集中して、ここという所で力を発揮した。十分満足できる試合をした。名古屋にはリーグ戦は0−2で敗れたが、いずれもPCから与えた得点、戦力的には十分対抗できる。明日は初優勝を目指す」指揮官は今年のチーム力に手応えを感じ、自らに気合を入れた。
山学大は、明日13日に、メンバーのほとんどが日本代表候補の強敵名古屋フラーテルと対決する。勝てば男女を通じ創部初となる"日本リーグ優勝"の金字塔を打ち立てるために、山学男子は火の如く燃えて雪辱する。(M.T)
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