
平成22年度全国高校総体(インターハイ)サッカー山梨県予選は6月20日、準々決勝4試合を県内2会場で行った。このうち、山梨学院高サッカー部は、ホームの山梨学院和戸サッカー場に日大明誠高を向かえて対戦した。試合は、山梨学院が前半17分にPKを決めて先制、前半25分にもゴールを奪い2−0で折り返した。サイドが変わった後半も山学がゲームを支配、後半30分と33分に追加点を挙げ4−0で日大明誠を下した。準々決勝を勝ち上がったのは、山梨学院、帝京三、日本航空、甲府東の4校。準決勝戦は26日に富士北麓公園陸上競技場で行われる。梅雨入りした甲府盆地の蒸し暑さを避け、涼しい高冷地の富士山麓で4強が激突する。
昨日の試合でチームの支柱DF関篤志(3年)がレッドカードを受けて出場できないため、山学ベンチはセンターバックにDF原直之(3年)を起用した。原以外の先発メンバーは昨日と同じ、その原は期待に応え代役をしっかり務めた。2連戦の2日目、吉永一明監督は、連戦という条件と蒸し暑いコンディションという条件の中で、各選手がどれくらい走れるかを見極めながら、試合を進めた。
試合はいきなり絶体絶命のピンチから始まった。開始1分に明誠に攻め込まれ、ゴール正面でのFKを与えた。幸いシュートがクロスバーの上を通過したが、冷やりと立ち上がった。いいリズムでなかった試合が動いたのは前半17分だった。起用された原直之が自陣深くから最前線にロングパス、俊足のMF堤建太(3年)が相手DF陣の裏に出たボールを奪取、たまらずに飛び出して来たGKの反則を誘いPKを獲得した。これを主将のMF宮本龍(3年)が、昨日のPKとは逆の左隅に決めて先制した。25分には、左CKのボールをMF長谷川紫貴(3年)がヘッドで合わせ、こぼれたボールをFW加部未蘭(3年)が粘ってつなぎ、最後は宮本が押し込んで2得点目を挙げ、山学は前半を2―0で折り返した。
今年の山学チームは、前半いい形でリードしても、後半自分たちからリズムを崩して追いつかれたり逆転されるケースがあった。それをどう克服するかが今のチーム課題。吉永監督はハーフタイムに「すべて上手く行くなんてことはない、自分たちがやるべき事をしっかりやろう」と後半のフィールドに選手を送り出した。
後半の前半は、やはりいじいじする展開になった。ゲームを支配して押してはいるが、最後の所で明誠DF陣に守りきられて得点を奪えない。いらいらする流れを変えたのは後半途中から起用されたFW林憲吾(3年)だった。後半30分、右サイドラインからドリブル突破でゴール前に迫り、飛び出して来たGKをかわして技ありシュートを決めた。さらに33分、この日前半からいい動きを見せて来たFW白崎凌兵(2年)が右サイドを駆け上がりシュート、後半の後半はいい流れを作り、山梨学院は4-0で日大明誠を下し準決勝進出を決めた。
全国高校総体サッカー山梨県予選準々決勝(6/20) 於山梨学院和戸サッカー場
山梨学院高 4 |
{前半2−0} |
0 日大明誠高
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{後半2−0} |
得点宮本龍2・林憲吾・白崎凌兵 |
宮本龍主将「全員、昨日と比べて体が重かった。前半の途中から上手く行かなくてイライラする悪い雰囲気になった。こういうことを繰り返していてはいけない、来週からはもっときつくなる。帝京三高には新人戦で負けているので、1週間しっかり練習してプレーを修正して必ず勝つ」。
吉永一明監督「立ち上がりのフリーキックが失点につながっていたら、もっと苦しいゲームになっていただろう。前半は上手く行かなくてストレスのたまるゲームだった。こういう暑さの中で公式戦の連戦を経験させるのは、いい機会なので、あえて同じメンバーで臨ませたが、後半はしっかりやれたと思う。この経験を踏まえて、来週に向けて準備したい」。準決勝戦は来週26日(土)に富士北麓公園陸上競技場で行われる。午前11時キックオフで日本航空対甲府東。午後1時キックオフで山梨学院対帝京三高、4強が富士の麓で激突する。(M.I)
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