山梨学院パブリシティセンター
●サッカー・インターハイ山梨県予選
〜準決勝帝京三戦0−0 PK戦で薄氷の決勝進出〜
〜決勝日本航空戦2−0優勝、インターハイ出場へ〜

平成22年度全国高校総体(インターハイ)サッカー山梨県予選は6月26・27の両日、富士北麓公園陸上競技場で準決勝・決勝を行った。山梨学院高校サッカー部は、26日の準決勝で帝京三と対戦、延長戦でも両校得点なく0−0、PK戦に突入し守護神畠山 睦の好守で勝利、薄氷を踏む思いで決勝に進出した。一方の日本航空は、準決勝で甲府東を4−0で下し進出、27日に両雄による頂上決戦が行われた。決勝戦は、一進一退の攻防から山梨学院が前半25分と31分に2本のヘディングシュートを決めて折り返した。後半はともにゴール前まではボールを持ち込むが、チャンスを生かせず得点を奪えなかった。山学が航空の反撃を許さず2−0で勝利した。正月の全国高校選手権で全国制覇した事が逆プレッシャーとなり、新人戦・総体で敗れた新チームは、ようやく無冠の呪縛から解きほどかれ、2年ぶり2回目のインターハイ出場権を獲得した。
  


≪準決勝 山梨学院高VS帝京三高≫(6/26) 於 富士北麓公園陸上競技場

○ 山梨学院高 0
{前半0−0}{後半0−0}
0 帝京三高 ●
{延長 前半・後半0-0}
PK戦4−2

この試合、ボールの支配率は山学よりも帝京三の方が多かった。ただゴール前にボールを持ち込み、決定的場面を作った数は山学の方が多かった。山学は少ないチャンスを生かし2トップのFW白崎凌兵(2年)とFW加部未蘭(3年)にボールを回し相手ゴールに迫ったが、得点を奪えなかった。延長戦でも両チーム得点なく、勝敗はPK戦に持ち込まれた。この場面で山学のGK畠山 睦(3年)がファインセーブを連発した。相手の2本目・3本目シュートを連続して止め、5本目を待たずに4−2として勝利を呼び込んだ。新人戦で敗れた帝京三に辛うじて勝利し雪辱、決勝に進出した。

≪決勝 山梨学院高VS日本航空高≫(6/27) 於 富士北麓公園陸上競技場

○ 山梨学院高 2
{前半2−0}
0 日本航空高 ●
{後半0−0}
得点 大黒貴哉 宮本龍

富士北麓は2日連続の雨、ピッチは滑りやすくボールはなかなか足もとに収まらなかった。山梨学院は、中盤ダブルボランチのいつもの4−4−2システム。日本航空は、4−2−3−1の布陣でゲームが始まった。山学は2人の長身FW加部未蘭と白崎凌兵のポストプレーから、左右のMF長谷川紫貴(3年)と堤 建太(3年)がサイドを突破しゴール前にクロスボールを上げる。一方の航空は、シンプルに相手DFの背後を突く攻撃と、右サイドからの積極的な仕掛けからチャンスを作る。両チームとも前線から激しくボールを奪いに行く攻撃的サッカーで対抗した。突破口を切り開いたのは山学だった。前半25分にFKのチャンス、DF諸井孝太(3年)がファーサイドに上げたボールをゴール前に詰めたDF大黒貴哉(3年)がヘッドで合わせ先制。さらに31分にCKのチャンス、今度は諸井がニアサイドに上げ、主将のMF宮本 龍(3年)がジャストミートで合わせ2−0とリードした。後半は、両軍が中盤でパスを奪いあう場面が多くなり、一進一退の攻防が続いた。山学DF陣は自陣深くでのパスミスを何度か犯すなど、不安定な場面も時折見せたが、後半17分の1対1のピンチをGK畠山が身を呈して防ぐなど、追いすがる航空に得点を許さず2点を守り切った。大会の結果、優勝は山梨学院、準優勝日本航空、3位甲府東、4位帝京三となった。

先制点を上げた大黒貴哉選手「自分に求められているのは、ディフェンスだが、セットプレーの時は相手ゴール前に詰める。諸井を見てフォアに来いと眼で要求したらいいボールが来た。キーパーが出て来たのが見えたので、軽めに頭の上を越すように打った」。好守で貢献したGK畠山睦選手「昨日の準決勝は厳しい試合だったが、PKを止めて勝利に貢献できて良かった。今日は昨日より楽しくやれた。全国は初めて、全国でも楽しむ気持ちを持ってやりたい」。攻守の要宮本龍主将「昨日のゲームが悪かったので、今日はチャレンジャー精神でパスを回すプレーを心掛けた。ここまで冠がなかったが、初めて勝てた。自分たちにとっては初めての全国出場、全員で全力でプレーする」吉永一明監督「昨日は自信なさげにプレーしていた。今日は自分たちがやれることをしっかりやろうとしていた。同じミスでも積極的なミスは許される。新チームの選手にとっては、日本一になったユニホームでプレーする事はプレッシャーになっていたと思う。内容はまだまだだが、プレッシャーの中で勝てた事は自信につながり、伝統につながっていく」。横森巧総監督「ゲームそのものは、落ち着いて我々のペースで出来た。それなりの歴史を印す事が出来た事は良かった。色々な関係者に色々な形で応援してもらっている。インターハイ本番でそれなりに仕事が出来るように、練り直していく」。

全国制覇から5ヵ月半、全国から注目されるチームとしてスタートした新チームは、最初から逆プレッシャーと戦う宿命を負わされた。まだ戦力が整わない新人戦で帝京三、県高校総体では立ち上がりの失点から航空に敗れ、ここまで無冠だった。しかし、肝心の全国につながる第1ロード・インターハイでは、その体制を整えてしっかりと結果を出した。「自分たちはまだ何も取っていない」呪縛から解き放たれた選手たちは、7月31日から南国沖縄で開催される"全国の舞台"で、伸び伸びと思い切り羽ばたく。(M.I)

| アルバム1準決勝戦 | アルバム決勝戦1 | アルバム決勝戦2 | アルバム表彰式 |

Copyright (C) 2010 YGUPC. All Rights Reserved.