大学日本一決定戦"男子５９回、女子１９回"平成２２年度全日本学生柔道優勝大会は２日目の２７日、男子７人制の２回戦から決勝戦までが行われた。前日に女子が２年ぶり３度目の優勝を飾った山梨学院大柔道部男子は、女子優勝の勢いをそのまま持ち込み快進撃を見せた。初日の１回戦で東日本国際大を大差で下したのに続き、２回戦では熊本大を寄せつけなかった。３回戦で五輪金メダリストら世界王者を数多く輩出している優勝１１回の名門天理大と対戦した。小柄な帆高純平、中村剛教らが大健闘し４−２で強豪に勝利した。準々決勝で横浜桐蔭大を下し、目標にしていたベスト４を実現させた。準決勝で国士館大に敗れたが、東京・近畿以外の地方私学の４強入り（第３位）は、日本柔道界初の出来事、女子の優勝に匹敵する快挙、まさに地方私学の雄となった。

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山学大男子の出場登録メンバーは、鈴木健人（４年　180cm　130�s　拓大紅陵）、笠井宝聖（４年　170cm　90kg　国士館）、杉山良太（４年　175cm　100kg　鎮西）、柴崎裕亘（３年　180cm　100kg　福岡舞鶴）、増田哲也（３年　172cm　130kg　大牟田）、帆高純平（３年　175cm　81kg　福岡大大濠）、阿部亜人（３年　180cm　120kg　利根商業）、嘉山貴之（３年　181cm　100kg　東海大第五）、立花優喜（３年　178cm　90kg　大牟田）、武田拓之（２年　178cm　100kg　東海大浦安）、中村剛教（２年　173cm　73kg　京都共栄学園）、アドレ・キャスラビ・シアマック（２年　190cm　180kg　アルボルズ）。

山学大柔道部は、女子が前日に３度目の優勝を果たしたが、男子はまだ一度もベスト４に入った事がない。今年の男子スローガンは「百花繚乱」、目標はこの大会でベスト４に入り山梨学院旋風を巻き起こす事、必勝を期して日本武道館の畳に上がった。

山梨学院大柔道部男子ベスト４（第３位）までの軌跡
１回戦≪山学大ｖｓ東日本国際大≫

	先鋒	次鋒	三将	中堅	五将	副将	大将
山学大	中村	帆高	武田	阿部	柴崎	アドレ	増田
	○ 優勢	○ 一本	○ 一本	引き 分け	○ 一本	○ 一本	○ 一本
東国際大	ダグワ スレン	三橋	佐藤	金成	遠藤	伊藤	アルダン ゲレル

山学大６勝１分勝利

２回戦≪山学大ｖｓ熊本大≫

	先鋒	次鋒	三将	中堅	五将	副将	大将
山学大	中村	柴崎	鈴木	増田	笠井	杉山	帆高
	○ 一本	○ 技あり	○ 一本	○ 一本	○ 一本	不戦勝	○ 一本
熊本大	東	森本	川村	荒木	上野		林田

山学大７勝０敗勝利

３回戦≪山学大ｖｓ天理大≫

	先鋒	次鋒	三将	中堅	五将	副将	大将
山学大	増田	鈴木	笠井	柴崎	中村	帆高	杉山
	○ 優勢	● 一本	引き 分け	● 一本	○ 一本	○ 技あり	○ 棄権
天理大	大野	中村	小林	村岡	内門	津田	世古

山学大４勝２敗１分勝利

準々決勝戦≪山学大ｖｓ横浜桐蔭大≫

	先鋒	次鋒	三将	中堅	五将	副将	大将
山学大	中村	柴崎	アドレ	増田	笠井	杉山	帆高
	引き 分け	○ 一本	● 優勢	○ 一本	● 優勢	引き 分け	○ 技あり
横浜桐蔭	坂本	乙津	森田	鈴木	宮崎	長田	大島

山学大３勝２敗２分勝利

準決勝戦≪山学大ｖｓ国士館大≫

	先鋒	次鋒	三将	中堅	五将	副将	大将
山学大	増田	笠井	柴崎	中村	アドレ	帆高	杉山
	● 一本	引き 分け	引き 分け	● 一本	● 指導３	● 一本	● 一本
国士館大	岩尾	羽沢	寺島	春山	佐藤	上杉	内野

山学大０勝５敗２分敗退

西田孝宏男子監督「小柄な中村・帆高が準々決勝まで負けなしでチームを引っ張り、笠井・柴崎も頑張った。重量級にはもう少し頑張ってほしかったが、選手は厳しい練習を重ね、その成果を試合で出してくれた。学生柔道界は、明治大・東海大・天理大が伝統的に強く、これに国士館大を加えた４強の壁は非常に高い。東京・近畿以外の大学でベスト４に入ったのは、過去に筑波大ただ一校だけ、地方私学山学大の４強入りは関係者から驚きの声で迎えられた。色々な意味で"執念で勝ち取ったベスト４"だと思う」指揮官は、胸の思いを熱くしていた。山梨学院大柔道部男子は、創部１５年目にして初のベスト４、女子に続き男子も強豪校の仲間入りを果たした。　（Ｍ．Ｉ）
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