
第29回全日本大学ホッケー王座決定戦が京都府を舞台に開幕した。春季関東学生リーグ男女とも優勝のシード校山梨学院大ホッケー部は、7月2日に京都府京丹波町グリーンランドみずほで行なわれた準々決勝戦から揃って登場した。男子は、関東リーグと日本リーグの両方を制し、戦績・戦力とも他校をリードし4年ぶり2度目の王座に照準を合わせる。女子は故障者が多く、日本リーグは第4節(6月27日終了)を終えた段階で4勝3敗勝ち点11の4位とやや苦しんでいる。しかし、堅い守備力と高い結束力で2年ぶり3度目の女王の座を狙う。今年の最大目標はまだ一度も経験していない男女アベック優勝。初戦の相手は、奇しくも男女ともに早稲田大との対戦となった。先に行なわれた女子の試合は、山学女子が早大を寄せつけず5−0で一方的に勝利した。直後に行なわれた男子の試合はやや拮抗したが3−1で山学が勝利、男女揃って準決勝進出を決めた。
試合会場の京都府京丹波町は、京都市内から日本海方面に車で1時間ほどの山間の町、里山が美しい静かな町で激しい戦いが繰り広げられた。
第29回全日本大学ホッケー王座決定戦
女子準々決勝 ≪山梨学院大vs早稲田大≫(7/2)
於京都グリーンランドみずほ |
○ 山梨学院大 5 |
前半2−0
後半3−0 |
0 早稲田大 ● |
松瀬有里・三橋亜記3
伴田久美 |
得点者 |
なし |
女子の試合は、山学大が開始2分に早々と先制した。MF三浦かおり(3年 築館)のシュートはGKに弾き返されたが、このボールをMF松瀬有里(1年 各務原)がダイレクトヒットで決めて先制した。前半終了直前の35分には、日本代表候補のFW三橋亜記(3年 築館)が右サイドをドリブルで切れ込み鮮やかに追加点を奪い2−0で折り返した。
後半も山学ペースで試合が進んだ。開始早々の3分に2連続PC(ペナルティ・コーナー)のチャンス。ヒッターFW天野真衣(2年 各務原)、ストッパー三橋亜記、シューターFB伴田久美(2年 須知)の連携で3点目を奪った。さらに後半13分と、試合終了直前に三橋がゴール、三橋亜記はこの試合ハットトリックを達成、山学大が早稲田大を寄せつけずに準決勝進出を決めた。
ジョン・シアン女子監督は「立ち上がりで点が取れたが、前半は連携が悪く不満が残った。後半は一人ひとりが自分の役割をわきまえて動き、内容としては良かった。明日の天理戦は、今まで以上に、自分の力を出し切らないといけない」指揮官は強敵天理戦に向かう選手の気持を鼓舞していた。
第29回全日本大学ホッケー王座決定戦
男子準々決勝 ≪山梨学院大vs早稲田大≫(7/2)
於京都グリーンランドみずほ |
○ 山梨学院大 3 |
前半3−0
後半0−1 |
1 早稲田大 ● |
西川尚裕・村田和麻・
草野大介 |
得点者 |
藤本一平 |
男子の試合は、序盤に早稲田大に2連続PCを与えるなど、前半15分まではボールを早大に多く支配される不安な立ち上がりとなった。この段階で得点を与えていると試合はどうなったか判らない展開だったが、山学大はセットプレーから試合の流れを変えた。前半17分に得た最初のPCのチャンス、ここでシューターFB久保良太(4年 伊吹)が打つと見せかけてフェイント、早大DF陣を崩しFW西川尚裕(3年 伊吹)がシュートを決めて先制した。このプレーで落ち着きを取り戻した山学男子は、冷静に試合を運ぶようになり、26分に得た2度目のPCでは、西川が直接狙わずにゴール前に詰めたMF村田和麻(1年 石動)にパス、これを村田がタッチシューで合わせ2点目、前半終了直前にFW草野大介(3年 天理)がゴール、3−0として折り返した。
後半は、MF朱 光珍(4年 大元)とMF赤座武典(4年 岐阜総合)がイエローカードで5分間以上の退場処分を受けるなど、数的不利な時間が長かったこともあり、山学は得点を奪えなかった。逆に後半30分にカウンター攻撃から早大に攻め込まれ、フリーでペナルティエリア内に走り込んできた藤本一平にシュートを決められ3−1とされた。山学男子は、この後の時間帯はうまく時間を使って逃げ切り、準決勝進出を決めた。
寺本祐治男子監督は「相手が捨て身で来たことも合って前半序盤は合わせてしまった。前半で3点取れたので、後半は余裕を持って進められた。明日の準決勝の相手朝日大には昨年敗れているので雪辱を期す。日本リーグから積み上げてきたものを準決勝でしっかり出す」昨年の借りを返す準備はしっかりやって来たと語った。 (M.T)
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アルバム男子 |