
将棋の高校日本一を決める第23回全国高校将棋竜王戦の山梨県大会で、山梨学院高2年の上田裕典(うえだ ゆうすけ)君16歳が、昨年に続き2年連続優勝を達成した。4月の県高校選手権でも優勝しており、8月上旬に行われる全国高校総合文化祭と8月下旬に行われる全国高校将棋竜王戦の二つの全国大会に山梨県代表として連続出場することになった。中央市で両親と3人家族、小学校2年の冬に父から将棋を習い、小3から将棋道場に通い始め、すぐに頭角を現した。小学生大会・中学時代大会で優秀な成績を収め、高校1年の時に竜王戦と芸術文化祭の県大会優勝、全国大会でともにベスト16という好成績を残した。この夏出場する二つの全国大会では、得意の中飛車戦法で昨年のベスト16をさらに上回る一手を打つ。
【続報】8月1日から5日に行われた全国高総文祭みやざき2010で、昨年のベスト16を上回る「第5位」を獲得した。
山梨学院高2年7組、囲碁・将棋同好会に所属、週2日は"楽しく 強く 美しく"を合言葉に、10人の仲間と共にクラブ活動で将棋を楽しんでいる。取材に伺った時に対局していた長井心道君(1年)は「自分が持ち時間を全部使って打った一手に、1秒か2秒で厳しい手を返してくる。とても叶わないが、胸を借りて鍛えてもらっています」と話していた。クラブ活動のない日は、笛吹市の将棋クラブに通い、県アマチュア名人の指導を受けて大会に備える厳しい稽古に励んでいる他、インターネットのネット対局で腕を磨いている。「中飛車戦法」が得意だが、守り重視の「穴熊戦法」なども自在に使い分ける。全国大会の日程は、全国高校総文祭兼全国高校将棋選手権が8月2日・3日に宮崎県日南市で開催される。また、全国高校将棋竜王戦は8月24日・25日に福岡市の福岡大学で開催される。7月23日に行われた学校の「インターハイ・全国総文祭出場者壮行会」で花束を受け取り、全校生徒の激励を受けた
上田裕典君は「昨年出場した全国大会はともにベスト16だったので、今年はベスト16以上を目標に頑張りたいです。将来は将棋の強い大学に合格してさらに腕を磨きたい」。メガネの奥で理知的な顔がきらり輝いていた。 (M.T)
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