山梨学院パブリシティセンター
●関東学生水泳選手権 最終日
〜花の800mリレーで山学大男子が見事な優勝劇〜
〜池田慶太・高山裕司・武田晃則・山崎智史が力泳〜

第83回関東学生選手権水泳競技大会が8月5日、最終日最終レースを山梨学院大が制する劇的な幕切れで3日間の大会を閉じた。山学大男子は、高速水着でない水着でも多くの選手が自己ベストを更新する躍動を見せた。大会1日目に、池田慶太(400m自由形)と大須武(100m平泳ぎ)の2人が優勝を飾り、2日目に山崎智史(200m個人メドレー)が優勝、菅原和也(1500m自由形)が準優勝(ともに大会新)と活躍。3日目は遠藤佑貴(400m個人メドレー)が3位を獲得した。そして、最終日最終レースの男子1部800mリレー、観客が総立ちになり母校に大声援を送る最高のステージで、山学が誇る池田・高山・武田・山崎の4年生カルテットが、最高のチームワークで見事な優勝劇を演じて見せた。大会で山学大が獲得したメダルは優勝4、準優勝1、3位1となった。学校対抗得点80,5点を獲得、1部リーグ順位を4位に上げ、インカレ出場権者を21人に増やして大会を終えた。
≪男子1部400m個人メドレー決勝 遠藤佑貴・高山裕司≫
予選3位通過の遠藤佑貴(4年 山梨学院高)は4コース、5位通過の高山裕司(4年 津田学園高)は3コース、山学の2人はレース前に握手を交わし隣のコースで泳いだ。100mの通過は遠藤6位、高山8位、2人ともバタフライは抑えて泳いだ。遠藤は次の背泳ぎでスパート、一気にトップに立った。高山は8位のままで慎重な泳ぎ。遠藤は平泳ぎで3位に後退したが、最後のクロールまで粘り切り3位(4分28秒19)でゴールした。一方、高山は最後の得意のクロールで爆発した、順位を8位から一気に4位(4分28秒63)に引き上げてゴールした。遠藤佑貴選手は「順位は別として、28秒台ではインカレではどうにもならない、調整不足、あと1ヶ月、しっかり調整してインカレに臨みたい」と語った。高山裕司選手は「1年生などにインカレ出場権を与えるために、今回は得意の自由形には出ていない。400m個人メドレーは専門種目ではないが、ベストを1秒上げたことは良かった」と話した。

≪男子800mリレー決勝 ≫
最終日最終レースの男子1部800mリレー、観衆が総立ちになり、大会が最高潮に盛り上がる大会の花のレース、山学大は、第1泳者池田慶太(4年 淑徳巣鴨高)、2泳高山裕司、3泳武田晃則(4年 九産大九州高)、アンカー山崎智史(4年 山梨学院高)の全員が4年生の布陣でレースに臨んだ。レース前の池田は肩の不安を取り除こうと何度も両手を振り、心と体をリラックスさせてスタート台に上った。池田は200mをしっかり泳ぎ切り、ほぼ横一線の3位で高山にタッチした。2泳の高山は1時間前に400m個人メドレー決勝を泳いだばかりだったが、疲れを感じさせない泳ぎで一気に1位に躍り出た。3泳の武田は500mの段階では一旦2位に下がったが、ラスト50mでスパート、再び1位に戻してアンカーの山崎につないだ。4年間男子チームを引っ張って来た山崎は、猛然とスタートダッシュ、最後は2位の神奈川大に迫られたが、渾身の力で粘り切り、2007年以来3年ぶりに優勝を奪還した。4人のコメント(画面左から池田・高山・武田・山崎)池田慶太選手「やっと今シーズンの悩みから脱出できた」。高山裕司選手「チームのために泳ぐことが出来た」。武田晃則選手「人生最大に調子が悪く、チームの足を引っ張った(実際はトップをキープ)」。山崎智史選手「アンカーのプレッシャーで、前半入れ込み過ぎて後半きつかった、最後は必死に逃げた」。

大会1日目の400m自由形で優勝し、最後の800mリレーでもチームに貢献した池田慶太は、絶望の淵から這い上がって来た選手。冬場に肩の痛みが抜けず、医師から2月に肩板損傷と診断された。多くのスポーツ選手が引退に追い込まれる肩の痛み、選手生命の危機に立たされた。3月からずっと泳げない時期が続いたが、懸命にリハビリに励み、黙々と陸上トレーニングを続けて見事に復活した。池田慶太選手は「泳げない苦しい時があったので、今は泳げることが楽しい。400mの時は予選では大きく泳ぐことに努め、決勝では上げられる所まで上げた。結果が出せてひと安心しました」帰って来た男は、目標はインカレでの決勝進出と語った。また大会1日目の100m平泳ぎで優勝した大須武(おおす たける)選手(4年 鹿屋工高)は「予選で自己ベストを出したが、決勝でタイムを落とした。自分にとってはこの点が課題、1か月後に向けて精神面・体力面をしっかり鍛えたい」とレースを振り返り、インカレでは予選を上回る決勝タイムを出すことを誓った。

1ヵ月後の9月3日から5日に、今回と同じ東京辰巳国際水泳場を舞台に繰り広げられる、日本学生選手権(インカレ)が学生水泳界最大の大会、創部わずか10年で頂点に立ち、今年は2連覇を目指す女子とともに、男子は関東大会でインカレに向かう手応えをしっかりと掴みとった。 (M.T)

| アルバム400m個人メドレー | アルバム800mリレー決勝 |

山梨学院大男子 関東学生水泳3日間の主な成績

成績 種目 名前 学年 自己記録 大会記録 備考
優勝 100m平泳ぎ 大須 武 4年 1:03.51 1:03.12 自己新(予)
優勝 400m自由形 池田慶太 4年 3:52.77 3:56.02 復活優勝
優勝 200m個人メ 山崎智史 4年 2:02.03 2:02.50 大会新
優勝 800mリレー 池田・高山・武田・山崎     7:32.15  
2位 1500自由形 菅原和也 3年 15:40.93 15:33.52 大会新
3位 400m個人メ 遠藤佑貴 4年 4:23.80 4:28.19  
4位 400m個人メ 高山裕司 4年 4:29.75 4:28.63 自己新
5位 400m自由形 上地孝昌 3年 4:03.28 4:02.21 自己新
5位 400mメドリレ 原・大須・山普E武田     3:58:82  
6位 200m背泳ぎ 福田真大 1年 2:07.30 2:07.66  
6位 200m自由形 上地孝昌 3年 1:55.64 1:54.66 自己新
6位 100m背泳ぎ 原 能成 3年 0:58.53 0:58.59  
6位 200m平泳ぎ 重森俊二 1年 2:20.99 2:19.64 自己新
7位 200m個人メ 重森俊二 1年 2;08.42 2:07.39 自己新(予)
8位  50m自由形 高橋敬済 3年 0:24.42 0:24.21 自己新


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