山梨学院パブリシティセンター
● 特集"夏に鍛える"−昇格は夏が決める−
〜強豪早大・実業団と連日対戦 体力走力強化の夏〜
〜1部昇格に燃える山学大女子バスケットボール部〜

暑さの中でトレーニングに励むスポーツ選手、課外授業で受験に備える中学・高校生、それぞれの汗と努力を見つめる特集"夏に鍛える"、第2回は関東大学リーグ1部昇格を目指す大学女子バスケットボール部の−昇格は夏が決める−。山梨学院大女子バスケットボール部は、2008年4月に強化育成クラブとして誕生、現在の3年生12名が1期生として全国から結集して発足した。関東大学リーグ4部からスタート、1年目4部優勝、2年目3部優勝、今年度は2部に昇格し9月に年に一度のリーグ戦を向かえる。今年の目標は2部優勝と1部2部入れ替え戦勝利、創部わずか3年での最短最速の1部昇格を目指す。リーグ戦開幕は9月5日、チームは早稲田大・JOMO等の強豪チームとの練習試合を数多く計画、部員たちは燃える夏を過ごしている。



山梨学院大女子バスケットボール部、部員は3年生12人、2年生7人、1年生8人の合計27人、指導に当たるのは女子日本代表チームのアドバイザリーコーチでもある梅嵜英毅監督。チームが目指しているのは、ディフェンスからゲームを作り、オフェンスはどのチームよりも運動量が多い全員バスケットボール。主力となるのはSG(シューティングガード)外村悠貴(3年 静岡商 170cm)、SG山田真澄(3年 札幌山の手 170cm)、PF(パワーフォワード)佐藤みなみ(3年 札幌創成 175cm)らの3年生と中国人留学生の長身C(センター)陶雪亭(たお しゅえてぃん 2年 宮城明成 195cm)、司令塔のPG(ポイントガード)多和田妃鞠(2年 沖縄中部商 168cm)らの2年生、これに、PG阿部真衣(1年 岡山就実 168cm)ら新戦力の1年生を加えた布陣。

この夏、チームは体力と走力の強化に取り組んで来た。そして、13日に早稲田大をキャンパスに招き、古屋記念堂で練習試合を行ったのを皮切りに、3日間の長野合宿を挟み、実業団の強豪JOMO、日大・国際武道大・2度目の早大・三菱電機・関西No1の大阪人間科学大戦と連日のように地元と遠征先で練習試合を行う。8月後半はひたすらチーム力のアップに力を注ぎ、9月からの本番に備える。

13日の対戦相手早大は、1部の強豪校。ガッツあふれるプレイでチームを引っ張るPF武笠恵理(4年)、C反町真理子(4年)ら経験豊富な4年生と、ゴール下を支配するC丹羽裕美(2年 この日はケガのため見学)、ルーキーのSG藤生喜代美(1年)らが注目される選手層の厚いチーム。
山学の先発メンバーは、PF藤原有里(3年 聖カタリナ 175cm)、SF(スモールフォワード)占部夢乃(2年 東海大五 170cm)、外村、多和田、陶の5人。途中交代で、膝の靭帯断裂で1年間プレイ出来なかったPF小川由希(2年 福井足羽 175cm)が復帰出場した他、SF宮内智子(3年 市立尼崎 170cm)、SF原和寿美(2年 福岡精華)、阿部らが出場した[C村田優(3年 宮城明成 180cm)と佐藤みなみの2人は、国体山梨代表チーム参加で欠場]。2部に昇格したばかりの山学大の力が1部の強豪校にどこまで通用するか注目された。

立ち上がりの山学チームは、硬さが目立った。1部校の強い当たりにプレッシャー負けしたパスミスやディフェンス・リバウンドを踏ん張れずに早稲田に取られる場面が多かった。徐々に落ち着きを取り戻し、第1クオーター・第2クオーターは山学が有利に試合を進め、40−37の3点リードで前半を終えた。ハーフタイムで梅嵜監督は「逃げるドリブルは駄目、裏パスを狙え、リバウンドを頑張れ」と指示した。後半は一転して早大に試合の流れが傾いた。素早いパス回しで、山学のゾーンディフェンスを崩し、リバウンドを支配して逆転、第3クオーターは58−63早大リードで終了した。第4クオーターに入り、センターの陶が足の痛みに耐えながら素晴らしい踏ん張りを見せた。苦しい所で得点を入れ、相手の攻撃を手を伸ばして防いだ。阿部の技あり同点シュートで追い付き、延長戦に突入した。試合は5分間の延長戦でも決着がつかず、結局77−77で引き分けた。山学大女子バスケットボール部は、1部の強豪校と対等に戦う力を備えていることをこの試合で立証した。

松野正早稲田大ヘッドコーチは「非常に強化されていると聞いていたが、噂通りの侮れないチームだった。スピードもあり、センターも強い。1部に来るのは時間の問題ではないかな。2週間後にもう一度対戦するので、次は決着を付けに来ます」と話した。三村亜生主将は「1試合も負けないで1部に上がる事がチームの目標です。今日の試合はミスが多かった、ミスをどれだけ少なく出来るかで勝負が決まると思います。これから対戦する実業団の方や他の大学との試合を9月からのリーグ戦につなげるように、1試合1試合大切に戦って行きたい」と語り、故障から復帰した外村悠貴選手は「個人的には、ケガから復帰してチームにどれだけ貢献できるか、シュートを決める所、周りを生かす所をしっかり判断して引っ張っていきたい。リーグ戦は第2戦の国学院大戦(前年優勝校)がカギになると思います。まだ課題が多いのでチームをしっかりまとめてリーグ戦に臨めるようにしたい」と述べた。指導に当たる梅嵜英毅監督は「国体組みや故障者から回復したものが多い中で、1部のチームと対等の試合が出来たのだから、まずまずと言うべきかも知れないが、それにしてもミスが多すぎた、30か所あった。早稲田大とは2週間後にもう一度対戦するが、次の対戦ではミスを半分以下に抑えなければいけない。リバウンドも取られ過ぎ、1部のチームに当たり負けしないで40分間走り勝つようにしなければいけない」と反省点を上げ、「リーグ戦に向けて、チームの仕上がりはまだ5割から6割、これからの対外試合を通じてしっかり作り上げて行きたい」と抱負を述べた。

今年度の関東大学女子バスケットボールリーグ戦は、9月5日に開幕する。2部山学大の対戦校は第1戦江戸川大、第2戦国学院大、第3戦東女体大、第4戦大妻女子大、第5戦秋草短大。第6戦神奈川大、第7戦東海大等と決まった。山梨学院大女子バスケットボール部は、27人の部員全員の力を結集させて、2部優勝・1部昇格のシュートを決める。 (M.I)
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