２０１０第４３回東京都大学サッカーリーグ戦が開幕した。昨年春に元ヴァンフォーレ甲府監督の塚田雄二氏を監督に迎え、強化育成クラブとして誕生した山梨学院大サッカー部は今シーズン２部の台風の目として更なる飛躍を目指す。チームは８月２９日に埼玉県朝霞市の武蔵大学朝霞グラウンドで開幕試合を行い、昨年度まで１部でプレーしていた日本大学文理学部と対戦した。試合は、前半から押し気味にゲームを支配していた山梨学院が、後半に実力を発揮した。後半５分に左サイドからのクロスパスに橋爪勇樹が合わせて先制、２３分に途中交代で入ったばかりの向井勇真が追加点。２６分に与えた相手フリーキックを直接決められて１点差に詰め寄られたが、３０分に廣瀬龍弥のクロスパスを牛奥徹が中央で合わせて３点目を奪い、リーグ開幕初戦を勝利で発進した。

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山梨学院大サッカー部は、昨春山学大１２番目の強化育成クラブとして誕生した。東京都大学サッカーリーグ３部からスタート、頂点を目指す長い闘いの第一歩を踏み出した。横森巧総監督・塚田雄二監督に加えて業務提携したヴァンフォーレ甲府から韮崎高全国準優勝のメンバーで筑波大出身の保坂孝氏と武井雅之ＧＫコーチを派遣コーチとして向かえ、山梨県サッカー界を牽引する指導者がスクラムを組んで強豪チーム作りを進めている。昨年３部で優勝し今シーズンは２部に昇格してリーグ戦を戦う。

開幕戦、試合前のベンチ、イレブンは「俺たちはチャレンジャー、いい入り方をしよう、絶対勝ちに行こう」と声を掛け合い、塚田雄二監督は「立ち上がりはアグレッシブに行こう、いい加減なボール出しはするな、守備はノーファオルでボールを奪え」と指示して選手をピッチに送り出した。前半の山学は、ゲームキャプテンのＭＦ遠藤孝平（３年　VF甲府Y）を起点にＦＷ橋爪勇樹（２年　創造学園大附）、ＦＷ牛奥　徹（１年　VF甲府Y）らが相手ＤＦの裏に飛び出し決定的場面を再三作った。しかし、７本放ったシュートはいずれもゴールを割れず、前半は０−０で折り返した。
試合が動いたのは後半５分だった。牛奥からのパスを受けたＤＦ鈴木勘氏（２年　三浦学園高）が左サイドからゴール前に詰めた橋爪勇樹に正確なクロスを上げ、橋爪が先制ゴールを決めた。さらに２３分、牛奥がタイミングよく相手ＤＦの裏に飛び出してフリーになりシュート、直前の途中交代で入ったばかりのＭＦ向井勇真（２年　創造学園大附）がＧＫに弾かれたこぼれ球を蹴り込んで追加点を奪った。しかし、リードを広げた直後の２６分に与えたセンターライン近くのＦＫを日大文理に直接決められて２−１とされた。この失点のあとしばらくは流れが日大文理に傾いた。相手にゴール前までボールを持ち込まれ、ピンチになるシーンを２度作られた。悪い流れを断ち切ったのは途中交替の選手だった。３０分過ぎに後半途中から入ったＭＦ廣瀬龍弥（２年　東京都市大塩尻高）が左サイドを突破して中央にクロスボールを入れ、これを牛奥がきれいに合わせ３−１と突き放してそのまま試合が終了した。

≪東京都大学サッカーリーグ 山梨学院大 VS 日大文理≫ （8/29） 武蔵大朝霞グラウンド

○ 山梨学院大　３	{前半０−０}	１　日大文理学部　●
	{後半３−１}
得点　橋爪勇樹・向井勇真・牛奥徹

望月達也主将（４年　前橋育英高　ＧＫ）は「初戦ということで緊張感はあったが、後半得点が入った所からいい形が出来た。自分のミスでＦＫを決められ流れを悪くした点が反省点。ワンランクレベルが上ったのでどの試合も厳しい試合になる。力を１２０％出し切ることが次の試合につながると思う、先のことより目の前の試合に勝利することを目指す」と話した。塚田雄二監督は「前半の決定的場面でシュートを外すなど課題はたくさんある。しかし、勝ち点３を取れたのはいい入り方。サッカーは中盤でどんなにいい組み立てをしても、最後の詰めのプレーの質を高めなければ上を目指すことが出来ない。途中交代で入った向井・廣瀬・小林翼（１年　柏U-18　ＭＦ）のバックプレーヤーがいつでも使えることが確認できた。来週・再来週と続く上位チームとの戦いは厳しい戦いになるが、目の前のハードルを一つ一つ乗り越えていく」と語った。
次週９月５日の対戦相手は２部ランキング１位の武蔵大学、激しい試合が予想される。リーグ戦は１０月２４日まで毎日曜に行われ各１０チームの順位を競う。入れ替え戦は行われず、２部の１位・２位校が１部に自動昇格し、１部の９位・１０位校が自動降格となる。山学大サッカー部は４年生ＧＫ望月達也主将と３年生以下のヴァンフォーレ甲府ユース出身者、全国の強豪高校出身者、それに正月の全国高校選手権で優勝した山梨学院高校の優勝メンバーらが力を合わせ、東京都大学リーグ２部優勝・１部昇格を目指す。 　（Ｍ．�T）
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