山梨学院パブリシティセンター
●日本学生選手権水泳競技 1日目
〜鈴木聡美2連覇・秋山夏希準優勝・野中瑞姫3位〜
〜学校対抗優勝争い山学大女子初日2位につける〜


第86回日本学生選手権水泳競技大会(インカレ)競泳競技が、東京・辰巳国際水泳場を舞台に9月3日から5日の日程で始まった。競泳のインカレは個人戦の成績を集計して学校別得点を競う大学対抗戦。山梨学院大水泳部女子は、昨年創部初の大学日本一を獲得、今年は2連覇を目指す。男子はシード校入り(昨年12位)が目標。1日目は男女6種目の予選・決勝が行われた。このうち女子100m平泳ぎに出場した鈴木聡美は、予想通り他を寄せ付けない圧勝で大会2連覇を飾った。200mバタフライに出場した秋山夏希はタッチ差の準優勝、不振から立ち直り見事に復活した。長距離の野中瑞姫が400m自由形で自己ベストで大学に入って初の3位。初日の山学勢は3人が表彰台に上った。学校対抗得点争い女子は日体大に次ぐ2位で発進した。
鈴木聡美貫禄の2連覇(女子100m平泳ぎ決勝)
鈴木聡美(2年 九産大九州)は、昨年この大会で1分06秒32の日本新を出して優勝、無名選手からいきなり日本を代表する選手となった。8月19日にアメリカで行なわれたパンパシフィック水泳で国際大会4位の成績を収めて帰国したばかり、どんな泳ぎをするか注目された。鈴木は25mで頭一つ抜け出し、50mからは一人旅、独特のフラットな泳ぎで2位の金藤理絵(東海大)に1秒20の大差をつけて1分07秒43でゴール、楽々と大会2連覇を飾った。鈴木聡美選手は「パンパシが終わって調子は下り坂、決勝では日本新を出したいと思って泳いだので、出せなかった点は悔しいが、2連覇を達成してチームに貢献できたので良かったと思います」と振り返った。

秋山夏希復活の準優勝(女子200mバタフライ決勝)
北京五輪落選のあと不振に喘いでいた秋山夏希(1年 山梨英和)が見事に復活した。午前中の予選を2位で通過した秋山は、チームメイト全員とハイタッチを交わしてスタート台に向かった。大柄な選手が多い中で、秋山はひときわ小柄だが、5コースから誰よりも大きく飛び込んだ。50mでは6位、100mでは5位と後方だったが、ここから後半に強い秋夏の泳ぎが蘇ってきた。150mで一気に2位に上がり、ラスト50mでトップの星奈津美(早大)を猛然と追い上げ、勝ったかも知れないタイミングでほとんど同時にゴールした。結果は星2分09秒49、秋山2分09秒53、その差わずか0,04秒差の2位となった。秋山夏希選手は「山学に入ってフォームの改善に取り組み色々試しました。良かったり悪かったりで悩みましたが、先輩がビデオを回してアドバイスしてくれて、きれいなフォームで、大きなストロークで泳ぐ今の形が出来てきました。色々苦しかったけど、表彰台も9秒台も久し振り、ほっとしました。まだまだ満足ではないです、自己ベストを抜くことが今の目標です」表彰式で中西悠子さんから表彰状を受け取った秋山は、久し振りに秋夏スマイルを見せた。

野中瑞姫自己新の3位(女子400m自由形決勝)
野中瑞姫(のなか みずき 2年 佐賀学園)は高校時代に全国大会の表彰台に上ったことはあるが、大学に入ってからは、遠ざかっていた。予選2位で通過した野中は、紫色の文字で山梨学院と染め込まれた黒いキャップで5コースから飛び込んだ。最初の100mは4位、200mでは5位、抑えた泳ぎで後方に待機した。野中の泳ぎは、決勝に進んだ誰よりもゆったりした大きな泳ぎ、顔を右に上げたり左に上げたり、周囲を良くみてレースを組み立てた。300mから追い上げ、ラスト50mで猛然とスパート、予選で出した自己ベストをさらに上回る4分14秒33の自己新をマーク、3位の表彰台を獲得した。野中瑞姫選手は「予選で自己ベストが出て、気持ちよく決勝に進めました。自分のペースを守り、前半抑えて後半上げました。これまでのベストは高校時代のものです。4月のジャパンカップで負けて悔しくて、プラスアルファしなければ駄目だと思い、朝練習・夕練習に加えて昼練習をするようにして持久力をつけました。みんなの応援で頑張れました。800mも自分のためだけでなく、みんなのために頑張りたい」チームに貢献したいと語った。

そのほかの山学大勢では、女子50m自由形決勝に下中千明(2年 北陸大谷)と前原優理(3年 山梨学院高)の2人が進出、下中が25秒91であと少しで表彰台の4位、前原が26秒02で6位入賞した。下中千明選手は「前半型なので最初からとばした、後半の後半が伸びたのは良かったが、表彰台を狙っていたので悔しいです」。前原優理選手は「自己ベストが目標でした。予選よりはいい泳ぎが出来たので、リレーにはつながると思います」と語った。1日目最終レースの400mリレーは女子5位、男子B決勝8位だった。
1日目が終わった段階の女子学校対抗得点は、1位 日体大117点、2位 山学大 115点、3位 近畿大 92,5点、4位 中京大 89,5点、5位 早稲田大 70点などとなった。
尚、日本水泳連盟は、11月に中国広州で開かれるアジア大会の日本選手団を発表した。山梨学院から萩原智子・鈴木聡美・加藤和の3人が選ばれ、OGの加藤ゆか(東京SC )も選ばれた。 (M.T)
| アルバム鈴木 | アルバム秋山 | アルバム野中 |
Copyright (C) 2010 YGUPC. All Rights Reserved.