関甲新学生野球2010秋季リーグ戦1部は9月4日、栃木県の小山市運動公園野球場で開幕した。第2試合は、春3位の山梨学院と、1部復帰した平成国際大学が対戦。山梨学院はマウンドにエース右腕・佐藤嘉絋(4年・清水商業)を上げた。エース・佐藤は1番打者に右前安打され、犠打と内野失策で一三塁、続く5番打者に右前に運ばれ0対1と先取される。山梨学院は2回表、主将4番・高橋将(4年・山梨学院)の中越え本塁で1対1の同点としたが、エース佐藤が3回裏に左越え本塁打、7回裏には2点と追加され1対4と引き離される。3点差を追う9回表の一死後、5番・林亮佑(2年・育英)が右への場外本塁打を放ち2対4、DH7番・藤林潤(1年・東海大甲府)の4打席3安打となる 左安打などで3対4と追いすがったが破れた。勝ち点に王手をかけられた山梨学院は、明日、右腕・高梨裕稔(1年・土気)で巻き返しを狙う。
☆2010秋季リーグ戦1部(第1節1戦目) 於 小山市運動公園野球場
山梨学院 |
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1 |
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0 |
0 |
0 |
0 |
2 |
3 |
平成国際 |
1 |
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1 |
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0 |
0 |
2 |
0 |
× |
4 |
[山梨学院]
先発投手:佐藤(6回2/3、141球、9安打、1本塁打、1犠打、1四球、10三振、1ボーク)
2投手:斎藤(1回1/3、12球、1安打、1犠打)
捕手:本多(逸球1、許盗塁2)
本塁打 高橋・林 二塁打 島田・藤林
[平成国際]
投手:田中(2回1/3、43球、3安打、1本塁打、1犠打、2三振、1失点、1自責点)
2投手:植木(4回2/3、63球、1安打、2四球、1三振)
3投手:河井(2回、35球、2安打、1本塁打、1三振、2失点、2自責点)
捕手:遊佐
本塁打 野呂 二塁打 無江
▲先攻の山梨学院は1回裏、マウンドにエース右腕・佐藤嘉絋(4年・清水商業)を送った。エース・佐藤は1番打者に1-1から右前安打され、犠打で一死二塁。二死後、内野失策で一三塁、続く5番打者に右前に運ばれ0対1と先取される。
▲2回表、主将4番・高橋将(4年・山梨学院)が「先頭打者なので塁に出ることに心掛けた」。1-1から振り抜き同点となる中越え本塁打で1対1。
▲3回表、先頭打者の9番・ 島田拓也(3年・山梨学院)が右線を破る二塁打で出塁。犠打で一死三塁、2番・成田竜也(4年・木更津総合)が変わり鼻の中継ぎの投手から四球を選び一死一三塁と攻め立てるが、続く打者が6-4-3の併殺に倒れチャンスを潰す。
▲3回裏、エース佐藤は3番打者に「高めに抜けた失投」を左越え本塁打され、1対2と再びリードを許すが、5回、6回裏は「下半身が確り使えた」投球で5三振を奪う好投。
▲山梨学院は7回表、公式戦初打席初安打となる中前安打を放った先頭打者のDH8番・藤林潤(1年・東海大甲府)が、左越え二塁安打で出塁。犠打で進塁を試みるが1-5の封殺で好機を逸する。
▲7回裏、エース佐藤は8番打者を三振に打ち取るものの、9番打者に内野安打され一死一塁、続く1番打者に右前適時打され1対3。エース佐藤は二死三塁とするが3番打者の中前適時打で1対4とされノックアウト。左腕・斎藤翔太郎(3年・木更津総合)に交代、左腕・斎藤は期待にこたえて4番打者を中飛に打ちとる。
▲8回裏、左腕・斎藤は先頭打者5番に右中間を破られる二塁打を打たれ犠打で一死三塁とされるが、後続を打ち取り攻撃に希望を託す。
▲9回表一死後、8回表から代わった押え投手から5番・林亮佑(2年・育英)が内角低めの直球を叩くと、右への場外本塁打を放ち2対4。6番の代打・山内恭平(3年・育英)が四球を選び一死一塁。3打席2安打のDH7番・藤林潤(1年・東海大甲府)の左安打で、山内の代走・堀口隼也(3年・東海大甲府)が三塁を陥れ一死一三塁。続く8番の代打児玉卓也(甲府城西)の4-6-3の併殺崩れの間に、代走・堀口が生還し3対4と追いすがったが破れた。
□エース右腕・佐藤嘉絋(4年・清水商業)は「 下半身が確り使えなかった分、球が高く浮いてしまった。5回と6回は下半身を上手く使えた。明日は後輩の高梨が、確り投げて勝ってくれると思うので、3戦目は下半身を使い、勝ち点を挙げたい」と、リベンジを誓った。
□9回表、追撃の大会1号ホームランを放った5番・林亮佑(2年・育英)は「1回裏、二死二塁から一塁ゴロをハンブルして、チームに迷惑をかけたので、バットで貢献したかった。9回表一死、2-2からストレート、インコースの低めをホームランできた。明日は絶対負けられないので、守備でミスのないように攻守で貢献したい」と、謙虚に述べた。
□4打席3安打の猛打のDH8番・藤林潤(1年・東海大甲府)tは「公式戦初出場なので緊張したが、1打席目の中前安打で嫌な緊張感が解れた。左肩の怪我で、今はDHだが、打つことが好きなので、DHに違和感はない。出場させてもらったことに感謝している。明日も期待に答えてチームの勝利に貢献したい」と、気を引き締めて述べた。
□2回表、中越え本塁で1対1の同点とした主将4番・高橋将(4年・山梨学院)は「皆、初戦で固くなっていた。チャンスで後一本が出なかった。うちの悪い所が出た。これで負けた訳ではないので『勝利への執着』を旨にチーム一丸となって、明日勝って1勝1敗として、明後日に勝って勝ち点をあげたい」と、勝ち点に執念を燃やしていた。
□高橋一三監督「無駄な点をやり過ぎた。内野手のハンブルしてからの失点、ワイルドピッチからの失点など、確りした守りが欲しかった」と、開口一番。「将の同点ホームランで行けると思ったが、3回には好機を作りながら併殺、7回表には無死二塁からの犠打で封殺されるなどの、好機を生かすことができなかった」と、そうこうしているうちに「7回裏に2点献上、佐藤の踏ん張りが欲しかった」。「敢えて、佐藤のピンチでのマウンドには行かなかった。エースの誇りと威厳を持ってもらいたかったから」と、厳しい。しかし、「収穫は、ここのところ調子を落としていた林の本塁打。思い切って、DH(指名打者)で起用した藤林が4打数3安打と活躍したこと。明日は、1年生の高梨を先発に起用す る。守りを確りやってもらい勝利したい」と、語った。(H.K)
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