第63回秋季関東地区高校野球山梨県大会(第11日)は9月26日、甲府市の小瀬球場で準々決勝2試合を行った。二試合目は、地区シードの山梨学院と夏・ベスト4の甲府工業が対戦。山梨学院は、満を持して豪右腕・平間凛太郎(1年・世田谷シ)をマウンドに送った。平間は1回表、先頭打者に右線への二塁打を許して犠打と犠飛で先取点を奪われ、6回・7回表には失策がらみで失点し、3点を献上した。攻めては、1回表に1番・鈴木孝昌(2年・八王子シ)が、2回表に6番・丸山陵司(2年・調布シ)が、4回表に3番・主将の田口蒔人(2年・青葉緑東シ)が、無死から安打で出塁するもののタイムリーが出ない苦しい展開。7回表、5番・小林義弘(1年・千葉市シ)が2-1からの「高めに浮いた変化球」を振り抜くと、一直線に右芝生席に突き刺さる本塁打で1対2と追い上げる。山梨学院は1対3とされた9回表には、先頭打者の3番・田口が中前安打、4番・岩島範和(2年・青葉緑東シ)が右前安打で無死一二塁。続く、5番・打撃好調の小林のセンター返しの球が投手の足に当たり、その跳ね返りが一塁手の前に転がり一死二三塁として、6番・丸山の内野ゴロが相手失策を誘い2対3と再び追い上げるが、後続が打ち取られてゲームセット。1年生の豪右腕・平間の140キロの力投も実らず、山梨学院はベスト8で姿を消した。
☆第63回秋季関東地区高校野球山梨県大会(第11日) 於 小瀬球場
山梨学院 |
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1 |
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2 |
甲府工業 |
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1 |
1 |
0 |
× |
3 |
[山梨学院]
先発投手:平間(7回、96球、6安打、4犠打、3死四球、5三振)
2投手:廣瀬(1回、22球、0安打、0犠打、3死四球、1三振)
捕手:丸山
本塁打 小林
[甲府工業]
先発投手:小俣(9回、125球、7安打、0犠打、2死四球、5三振)
捕手:小野
▲先攻の山梨学院は1回表、1番・鈴木孝昌(2年・八王子シ)が0-1から中前安打で出塁。犠打が捕手から二塁手に送球され一死一塁で、3番・主将の田口蒔人(2年・青葉緑東シ)の死球で一死一二塁となるが、後続が倒れ先制点のチャンスを逸する。
▲1回裏、先発マウンドに豪右腕、背番号11番・平間凛太郎(1年・世田谷シ)が上がった。1-1からの3球目を三塁線へ右前二塁打されると、犠打で一死三塁。続く3番打者に右儀飛を打たれ先取点を奪われる。
▲2回表、先頭打者の6番・丸山陵司(2年・調布シ)が、2-1から左前安打で出塁も6-4-3の併殺。
▲4回表、先頭打者の3番・主将の田口が1-3から中前安打で出塁するが、5-4-3の併殺。
▲4回裏、右腕・平間は5番打者を3球目で見逃し三振、6番打者を4球目を空振り三振、7番打者を3球目を空振り三振と豪腕ぶりを披露。
▲6回裏一死後、右腕・平間は内野手暴投の失策でリズムを崩すと、四球と死球で満塁。続く6番打者の1-2からの3球目にスクイズを決められ0対2とされる。
▲7回表の山梨学院は一死後、5番・小林義弘(1年・千葉市シ)が2-1からの「高めに浮いた変化球」を振り抜くと、一直線に右芝生席に突き刺さる本塁打で1対2と追い上げる。
▲7回裏、右腕・平間が先頭の7番打者に1-1から右前安打、続く8番打者の犠打球に平間が前進し二塁封殺。しかし、9番打者に四球を与え一死一二塁とし、犠打で二死二三塁。続く、2番打者を内野ゴロに仕留めたかと思ったが内野手失策で1対3と突き放される。
▲8回表、8番の右腕・平間に代打・坂本海(2年・千葉市シ)を送るが、中飛に打ち取られる。続く、9番・飯野湧介(2年・甲府南)が2-2からの6球目を左前安打、しかし後続が倒れてチェンジ。
▲8回裏、大型左腕、背番号10番・廣瀬直紀(1年・富士河口湖シ)がマウンドに立った。廣瀬は先頭打者を四球で出塁させるが、5番打者を4-6-3の併殺に打ち取る。6番・7番打者に四球を与え二死一二塁とし、8番打者を落ち着いたマウンド裁きで、空振り三振に打ち取り攻撃に望みを繋ぐ。
▲9回表、先頭打者の3番・主将の田口が0-2から中前安打、4番・岩島範和(2年・青葉緑東シ)が0-2から右前安打で無死一二塁。5番・小林の0-1からセンター返しの球が投手の足に当たり、その跳ね返りが一塁手の前に転がり一死二三塁。6番・丸山の内野ゴロが相手失策を誘い田口が生還して2対3。7番・中村太星(2年・山梨都留シ)が初球を打つと右前に抜ける当たりを、遊撃手がジャンプして捕球され二死一二塁。8番の左腕・廣瀬に代打・大崎陽平(2年・浦安シ)が送られたが内野ゴロに倒れゲームセット。
□主将3番・田口蒔人(2年・青葉緑東シ)は、3試合で連続出塁が10で途切れるも3打数2安打の活躍で、通算10打数8安打(打率8割0分0厘)、12打席11出塁(出塁率9割1分7厘)と、主将としてチームを牽引した。田口は「自分も含めて、まだ実力が足りない。練習、私生活に甘い所がある証、基本的な所が出来ていれば、試合で『見えない力』が働き、チームを勝利へと導いてくれる筈。夏に向けて、チーム一丸となって練習に私生活に励みたい」と自らも戒め夏を見据えた。
□須田喜照監督は「1点、届かなかった。」と、言葉を絞り出した。歩きながら「負けはしたが、次に繋がる負け。これから、精神面、技術面ともに鍛えて、日々レベルアップし、春へ、そして夏(甲子園)を目指す」と再起を誓った。(H・K)
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