山梨学院パブリシティセンター
● 全日本学生柔道体重別選手権 1日目
〜無冠だった4年生谷口亜弥が開花宣言の"準優勝"
〜初出場組の1年生清水健登が飛翔宣言の"準優勝"

平成22年度全日本学生柔道体重別選手権大会(男子第29回・第女子26回)が日本武道館を会場に10月9日・10日の日程で開幕した。体重別の学生日本一を決める大会に、山梨学院大からは男子9名・女子14名が出場する。初日は男子が軽量級から中量級、女子が中量級から重量級のそれぞれ4階級が行われた。このうち女子70s級の谷口亜弥と男子66s級の清水健登の2人が決勝に進出した。2人とも惜しくも敗れたが、主将の谷口は手術を乗り越えて復活を果たした開花宣言の準優勝。日本ジュニアチャンピオンとして世界ジュニアに出場する1年生の清水健登は、初出場ながら大健闘、世界への飛翔を宣言する準優勝となった。一方、優勝が期待された女子78s超級の山部佳苗は準決勝で敗れ3位、女子70kg級の飯田有香は体重200gオーバーで計量失格となった。明と暗が交差する初日となった。
主将谷口亜弥が宿敵田知本遙にリベンジ、あと一歩の準優勝
女子70s級の谷口亜弥(たにぐち あみ・4年 桐蔭学園)は3年の時に膝に大怪我を追い手術、1年間治療に専念して復帰、春の関東大会と6月の団体戦全日本学生柔道優勝大会で主将としてチームを牽引し優勝に貢献した。個人戦の秋のこの大会はこれまで無冠だった。1回戦竹田彩佳(中京大)を横四方、2回戦兼松幸加(金沢学院大)を背負いでともに1本勝ち、準決勝で6月に敗れた宿敵の田知本遙(東海大)と再び対戦した。得意の片袖背負い投げを連発して攻め続け、残り1分16秒に片袖背負いと見せかけた体落としで有効を奪い勝利、念願の決勝進出を果たした。決勝の相手大野陽子(立命館大)は組み手がうまく、力が強い、やり辛い相手だった。田知本遙戦で見せた積極的な攻めの姿勢が見られず、スタンドの山学応援席からは硬くなっているようにも見えた。「あみ先輩〜、いきま〜す」と大声援が送られたが、残り15秒に2度目の指導を取られて優勢負け、惜しくも初優勝はならなかった。谷口亜弥選手は「田知本戦に勝ち、ほっとしたかも知れない。決勝は思い切りの良さがなかった。勝たなければいけないと思って硬くなり、怖がっていたかも知れない」と振り返った。

新人の清水健登が大健闘、初出場でGS延長の末の準優勝
男子66kg級の清水健登(しみず けんと・1年 京都共栄学園)は、高校時代はインターハイ3位が最高成績、山学大に入ってから急速に力を伸ばしてきた。9月の全日本ジュニアで優勝を飾り、モロッコで行なわれる世界ジュニア日本代表に女子70s級で優勝した馬場菜津美(1年 埼玉栄)とともに選ばれた。1回戦で山田翔太(岡山商科大)に1本勝ち、2回戦の海老沼匡(明治大)戦は不戦勝、3回戦で飯倉仁(国学院大)を袖釣り込み腰で鮮やかな1本勝ち、準決勝の田中浩平(筑波大)戦は優勢勝ち、決勝に進出し初出場初優勝を目指した。初の決勝戦で試合巧者の石本克泰(国士舘大)と対戦した。よく攻めたがポイントを奪えず、ゴールデンスコア方式(GS方式・どちらかがポイントを取った時に試合が終了する)の3分間の延長戦に突入した。開始30秒に、足技で攻めていったところで体を預けられて上に乗られた。この動きを主審は有効と判定、惜しくも敗退した。清水健登選手は「嬉しいけど、悔しい。今日は1回戦から調子が良かった、決勝では優勝したいと思い攻めたが、最後まで攻めきれずにポイントを取れなかった。今月にモロッコで開かれる世界ジュニアに出場するが、実力を伸ばして優勝して帰って来たい」と世界挑戦に意欲を見せた。

優勝を期待された78s超級の山部佳苗(2年 旭川大付)は準決勝で市橋寿々華(東海大)に敗れ3位となった。山部佳苗選手は「負ける気がしなかったが、負けたということは相手の方が強かったということ。田知本愛さんの4連覇を阻止するつもりで来たので出来なかった事が悔しい。講道館杯と体重別団体戦では優勝するつもりで頑張ります」と語った。この他の山学大勢は、男子73s級の中村剛教(2年 京都共栄学園)が5位。女子63s級の上野まゆみ(4年 鹿児島南)5位。女子78s級の濱田尚里(2年 鹿児島南)5位。合せて6人が上位入賞した。日本ジュニア優勝の女子70s級馬場菜津美らは2回戦以下で敗退した。

明日10日の山学勢は、女子48kg級に黒江優希(昨年3位)・濱口光・空閑愛媛・高田知穂の4人、52kg級に加賀谷千保(昨年優勝)・浅海静香(昨年準優勝)・湧川のな、57kg級に吉元佳代が登場する。(M.T)
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