
平成22年度全日本大学グレコローマン選手権大会が10月14・15の両日、東京・駒沢体育館で行われた。大会はグレコローマンスタイル7階級の各大学代表選手による個人戦と、個人戦の成績をポイントに換算して団体順位を競う大学対抗戦。1日目の軽量級から中量級に続き、2日目は、重い階級の84s級・ 96s級・120s級の1回戦から決勝戦までが行われた。山学大から出場した3人は、96s級の有薗拓真と120s級の金沢勝利の2人が3位に入り、84s級の鈴木友希は1回戦敗退だった。全ての競技終了後に表彰式が行なわれ、初日の55s級で優勝した梶 雅晴と3位になった有薗拓真と金沢勝利の3人が表彰台に上が り、初日の60s級7位の濱本 豊が表彰を受けた。大学対抗得点争いは、1位拓殖大、2位早稲田大、3位日体大で、昨年3位の山学大は、中央大に続く5位となった。
有薗拓真インカレとの2冠ならず、敗者復活で3位確保
8月の全日本大学レスリング選手権(インカレ)で優勝を飾り、高校の先輩梶 雅晴とのダブル2冠を目指した96s級の有薗拓真(3年 育英)は準々決勝でつまずいた。優勝した山口 剛(早大)と対戦、第1ピリオド・第2ピリオドともに、グランドで山口にポイントを与え0−1,0−2で敗退、敗者復活戦に 回った。敗復2回戦で星 友和(国士舘大)を圧倒し3位決定戦でも土田崇英(拓大)に勝利、昨年と同じ3位を確保した。
有薗拓真選手は「インカレで優勝したので、今回も優勝しないといけなかった、3位では意味がない。相手の山口を得意のローリングで反せなかった、もっと練習して反せるようにする。昨年ベスト8だった天皇杯ではもっと上を目指す」と気持を社会人とも戦う大会に向けた。
フリー96s級の金沢勝利がグレコ120s級で3位に
本来はフリー96s級の金沢勝利(2年 種市)が、グレコの最重量級で健闘した。1回戦の内谷幸博(国士舘大)戦は圧勝で勝利。準々決勝の須恵勝貴(桃山学院大)戦は、第1ピリオドはグランドを守りきり、第2ピリオドはローリング3連続で勝利した。準決勝で優勝した巨漢の谷田昇大(拓大)に0−1,0− 2で敗れたが、3位決定戦で坂元将悟(東洋大)に1−0,2−0で勝利、1階級上のグレコで3位の成績を収めた。
金沢勝利選手は「優勝するつもりだったので、準決勝で負けたのは悔しい。相手の強い押しをパワーで返しきれなかったのが敗因。次の内閣総理大臣杯は、どの階級で出るか分からないが、昨年は96s級で優勝しているので、96s級で出ることになったら連覇を狙う」オールラウンダーは2連覇を目指す。
84s級の鈴木友希(2年 八戸工大第1)は、1回戦で川島悠揮(日体大)と対戦した。第1ピリオドを3−1で取ったが、第2ピリオドを微妙な判定で0−1とされ、第3ピリオドのグランドで足を取ったと判定され敗退した。
高田裕司監督高田裕司監督は「84s級の鈴木は悔しい負け方。96s級の有薗は残念、ここは優勝してほしかった。金澤は96s級の選手なので120s級でよく頑張った。梶以外は皆残るので、この経験を来年に生かせる。団体戦は昨年の3位から5位に落ちたが、来年は巻き返す」と語った。
小幡邦彦コーチは「1年の濱本が思った以上に頑張った、本人も自信を得たと思う。2年の高橋功紀や入部する新人たちと競わせて軽量級をより強化したい。各選手の今回の反省点と課題をチェックして、次の大会に生かす」と指導方針を固めていた。
大学対抗戦最終的成績は、1位 拓大63,5点、2位 早大42点、3位 日体大31点、4位 中大26,5点、5位山学大26点、6位 神大22,5点、7位 徳山大18,5点、8位 東洋大16点、9位 国士舘大12点、10位 専大11,5点などとなった。 (M.T)
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