
第60回記念関東大学女子バスケットボールリーグ戦2部は10月16日、2部上位リーグ最終節第1戦を行なった。昨年3部優勝して2部に昇格、ここまで8勝1敗1位タイの山梨学院大女子は、埼玉県戸田市スポーツセンターで同じく8勝1敗1位タイ順天堂大と対決した。勝てば優勝に近づき、負ければ3位に落ちて入 れ替え戦進出を逃す天王山の試合は、一進一退の大激戦となった。山学大は立ち上がりは良かったが、順大のプレス・ディフェンスに徐々にリズムを崩され、1点リードされて前半を終えた。第3ピリオドには一時11点差を付けられる苦しい展開となったが。このピンチで195cmの陶雪亭と小柄な占部夢乃の2人がゴール下で踏ん張り 、山田真澄が3連続3ポイントシュートを鮮やかに決めて逆転に成功した。最後は1点差に詰め寄られたが、振り切って勝利、優勝に大きく近づいた。
関東大学女子リーグ戦2部は、16チームがA・B二つのブロックに分かれて9月に1次リーグを行い、10月の2次リーグで最終順位を決める長丁場の戦い。今年度の2部リーグは、入れ替え戦で勝ちあがった山学大など4チームを加えた16チームの構成。大会前の下馬評で優勝候補に挙げられたのは、國學院大・日体大 ・順天堂大・江戸川大と東京学芸大、新参入の山学大は当然無名チーム。しかし、創部3年目のチームが東京学芸大に1敗しただけで順天堂大と並ぶ1位タイで最終節を迎えた。
対戦相手の順大は、ポイントランキング4位の桃木春華と5位の牧野何日香の2年生コンビを中心に高い得点能力を持ち、プレス・ディフェンスを得意とする強敵。山学大はゲームリーダーの8番外村悠貴(3年 静岡商 170cm)、フォワードの10番山田真澄(3年 札幌山の手 170cm)、フォワード14番佐 藤みなみ(3年 札幌創成 175cm)、長身センター15番陶雪亭(たお しゅえてぃん 2年 宮城明成 195cm)、スローフォワード18番占部夢乃(2年 東海大第五)の5人でスタート。途中交代で17番多和田妃鞠(2年 沖縄中部商 168cm)、11番原絵美(3年 岡山就実)、12番阿部真衣(1年 岡山就実 168cm)、5番村田優(3年 宮城明成)、7番藤原有里(3年 聖カタリナ女子)、9番宮内智子(3年 市立尼崎) が次々に出場、総力戦で大一番を戦った。
天王山の試合は、一進一退の大激戦となった。スタートの山学大は陶の3連続得点などで調子良く立ち上がったが、順大の激しいプレス・ディフェンスに徐々にリズムを崩され、パスカット・トラベリングなど前半だけで18ターンオーバーを許し1点リードされて前半を終えた。第3ピリオドには一時11点差に広げられる非 常に苦しい展開となったが。このピンチで195cmの陶雪亭と小柄な占部夢乃の2人が、オフェンスとディフェンスの両方のゴール下でリバウンドを踏ん張り、山田真澄が外からの3ポイントシュートを3回連続鮮やかに決めて逆転に成功した。終了直前に順大に1点差に詰め寄られたが、振り切って勝利、優勝に大きく 近づいた。
第60回関東大学女子バスケットボールリーグ戦
≪山梨学院大vs順天堂大≫(10/16)於戸田スポーツセンター |
○ 山梨学院大 71 |
1P 19−22
2P 16−14
3P 12−17
4P 24−17 |
70 順天堂大 ● |
三村亜生主将は「ミスもありましたけれど、この試合だけは絶対負けられないという気持でした。苦しい展開の中で、後半は気持を切り替えて戦うことができました。自分たちのリズムでない時をどう乗り越えるかが課題でしたが、この試合で練習の成果を得ることが出来たと思います。明日もチーム全員の心をひとつにして全力で頑張り ます」と語った。3連続を含む5本の3ポイントなどで22得点と貢献した山田真澄選手は「前半はリバウンドを相手に取られすぎました。3ポイントは前半うまく決めれなかったが、後半は自分のリズムで決めることが出来ました、勝ちたい気持ちが相手より私達の方が強かった」1年の時は膝の大怪我で1年間プレーできない挫折を味わった3年生は、明日の日大戦で再びチームに貢 献する。梅嵜英毅監督は「厳しい戦いになるとは思っていたが、こんなにミスが出るとは思わなかった。相手は粘り強く戦うチーム、前半途中から選手が焦ってしまった。受身になったら駄目だといういい勉強になった。後半はゾーンディフェンスが利いてきた。ミスが多かった割りには差を付けら れずに逆転をすることが出来た。1点差でも勝ちは勝ち、ホッとしました」と厳しかった1点差試合を振り返った。
山梨学院大女子バスケットボール部は、応援席で声援を送る部員を含め、緊張感を解くために全員が笑顔で戦いに挑む"全員笑顔バスケットボール"で明日の日大戦に勝ち、優勝とインカレ出場、1部2部入れ替え戦出場を決める。 (M.T)
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