山梨学院パブリシティセンター
●関東大学女子バスケットボールリーグ 最終戦
〜日大にミラクル大逆転劇 延長の末に2部を制覇〜
〜2部優勝、インカレ出場、1部入れ替え戦出場〜

第60回記念関東大学女子バスケットボールリーグ戦2部は10月17日、2部上位リーグ最終戦を行なった。前日の順天堂大戦に勝利し9勝1敗の1位で最終戦を向かえた山梨学院大女子は、前日と同じ埼玉県戸田市スポーツセンターで8勝2敗2位の日本大と対戦した。勝った方が優勝という最終対決で、山学大は非常に苦しんだ。第1ピリオドは2点差でリードしたが、第2ピリオド・第3ピリオドは完全に日大に支配され、一時は14点差をつけられた。優勝は完全に日大と思われた所から、山学は最終第4ピリオドに驚異的な逆転劇を演じて見せた。ゲームリーダー外村悠貴と山田真澄が3ポイントシュートを連続して決め、ゴール下で粘った陶雪亭と占部夢乃がここぞという所で得点を上げ、全員がディフェンスを踏ん張り、チーム全員の心を一つにして延長戦に持ち込んだ。最終得点は67−63、創部わずか3年のチームが、2部優勝を飾り、優勝チームだけに与えられるインカレ出場権と30日に行われる1部2部入れ替え戦出場権を獲得した。


関東大学女子バスケットボール連盟は、日本初の女子学連として戦後復興期の昭和26年に東京で誕生し今年60回の記念リーグを向かえた。連盟加盟の101校が1部から4部に分かれてリーグ戦を行う。3年前に強化育成クラブとして誕生した山梨学院大女子バスケットボール部は、1年目に4部で優勝、2年目に3部優勝、3年目の今年は2部に昇格した。2部は、16チームがA・B二つのブロックに分かれて9月に1次リーグを行い、10月の2次リーグで最終順位を決める戦いが繰り広げられた。3年目のチームが1位で最終戦の日大戦を迎えた。

試合は、195cmの長身センター15番陶雪亭(たお しゅえてぃん 2年 宮城明成)がポストプレーを決めて始まった。立ち上がりの山学大はいい感じでスタートした。第1ピリオドは、終始リードし18−16で終えた。しかし、第2ピリオドに入ってから流れが日大に傾いた。リバウンドが取れなくなり、相手の素早い動きについて行けずにゾーンディフェンスを崩される場面が急増、前半を32−38と6点リードされて折り返した。後半の立ち上がりは最悪だった。立て続けにシュートを決められて主導権を握られた。シュートが決まらず、ディフェンスが踏ん張れない時間帯が続き、最大の14点差をつけられた時には、観客席からはもはや勝負ありと思われた。しかし、選手は全く諦めていなかった。劣勢の場面で気持ちを切り替えることが出来るチームに成長していた。夏の特訓と実業団チームにも胸を借りた遠征の成果がプレーに出た。しだいに落ち着きを取り戻し44−51で第3ピリオドを終えた。そして、第4ピリオドは気迫を全面に出したプレーでボールを追った。10番山田真澄(3年 札幌山の手)がコートに頭をぶつける勢いで倒れ込みフェルドボールを奪い、8番外村悠貴(3年 静岡商)がここぞという所で3ポイントを決め、そこまでいい所がなかった14番佐藤みなみ(3年 札幌創成)が残り1分に渾身のシュートを決めて逆転、58−58の同点で第4ピリオドを終え、5分間の延長戦に突入した。大事な延長の立ち上がりで陶が踏ん張った。ファーストシュートを決め、相手のシュートをブロック、流れを一気に呼び込んで立て続けに7点を奪い、65−58と大きくリードした。日大に3ポイントなどを決められ2点差まで詰め寄られたが、マイボールで残り22秒、冷静に時間を使い山田が相手のファウルを誘ってフリースローを獲得、2本とも決めて最後は67−63として勝利した。

第60回関東大学女子バスケットボールリーグ戦
≪山梨学院大vs日本大≫(10/17)於戸田スポーツセンター
○ 山梨学院大 67
1P 18−16
2P 14−22
3P 12−13
4P 14− 7
延長  9− 5
63 日本大 ●

優勝を決めた瞬間、山学ベンチから全員がコートに飛び出した。絶体絶命の苦境を乗り越えて優勝の果実を手に入れた選手は抱き合い、最高の嬉し涙を流した。そして、ベンチに入れずに応援席から声を枯らして声援を送り続けた部員に向けて、その手を上げその頭を下げた、喜びを27人全員で分かち合った。
三村亜生主将 「リバウンドが取れなくて、点差を離された時もあったけれど、負けられないという気持ちで全員が心を一つにして勝利をつかむ事が出来ました。これで終わりではなく、私たちの目標は1部昇格、30日の入れ替え戦に全力で挑みます」ベンチに入れない者も全員で戦うと語った。外村悠貴選手「自分たちのやりたいことが徹底していなかったので、こういう苦しい試合になったと思う。応援の声がすごく聞こえて来て、コートに立っているからには皆の気持を背負って戦わなければいけない、絶対負けちゃいけないと気持ちを持っていたから追いつけたと思います」気力で劣勢を乗り越えたと語った。陶雪亭選手「全然できなかった。大事な所でシュートを落としてすいませんという感じ。最後は皆を信じて大丈夫だと思ったら、大丈夫だった」日本人以上に謙虚な陶らしい答えだった。
梅嵜英毅監督は「集中できていなかった。本人たちは頑張っているつもりだったろうが、リバウンドなど基本的なことがルーズになっていた。怒りっ放しだったが、途中から指示だけ出して、自分たちで考えろと無言にした。3年生が奮起し、最終的には全員が気持を高めて良く頑張ってくれた」ベンチに入れなかったものも含めた全員で掴んだ勝利と語った。
創部3年目の山梨学院大女子バスケットボール部は"全員笑顔バスケットボール"で27人の心を一つにして2部優勝を飾り、優勝チームだけに与えられるインカレ出場権と、30日に行われる専修大との1部2部入れ替え戦出場権を獲得した。 (M.T)
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