山梨学院パブリシティセンター
● 競泳ワールドカップ東京2010 最終日
〜萩原智子2日連続日本新の快泳 金メダルに輝く〜
〜加藤 和2位、鈴木聡美4位、江原騎士10位〜

FINA競泳ワールドカップ東京2010は10月21日、東京辰巳国際水泳場で2日目(最終日)の競技を行なった。男女17種目の予選・決勝が行なわれ、山梨学院からは日本代表の鈴木聡美・加藤 和・萩原智子の3人と山梨学院高の江原騎士と七里夏海が出場した。このうち職員で30歳の萩原智子が、水泳界の常識を覆す驚異の泳ぎで2日連続して日本新を達成、外国勢を抑え100m個人メドレーで金メダルを獲得した。加藤 和は昨日の200mに続き400m個人メドレーでも銀メダルを獲得、鈴木聡美は50m・200m平泳ぎともに4位となった。OGの加藤ゆかが50mバタフライで日本新を出し3位に入った。また、高校生の江原騎士が、初めての国際大会で県高校新をマーク、あと一歩で決勝進出の10位と大健闘した。七里夏海も100m個人メドレーで自己ベストを出し17位と健闘した。
競泳ワールドカップ(W杯)第4戦東京大会は、世界記録保持者など18の国と地域から477人が参加して開催された。山梨学院勢は、初日に鈴木聡美が100m平泳ぎで銀メダル、加藤 和が200m個人メドレーで銀メダルを獲得、その流れを2日目に持ち込み、萩原智子が日本中を驚かす快挙を成し遂げた。

自分でもびっくりの日本新金メダル≪女子100m個人メドレー決勝 萩原智子≫
萩原智子(山学大職員)は世界記録保持者のヒンケリーン・シュロイダー(オランダ)を抑えて予選トップで決勝に進出した。昨年秋に現役復帰して周囲を驚かせた30歳が、今度は日本中を驚かせた。バタフライと背泳ぎを終えた50mでは3位だったが、平泳ぎでグイとトップに出た。最後のクロールはシュロイダーとの一騎打ちとなったが激闘を制して見事に金メダルを獲得した。萩原智子選手は「ビックリです、信じられない、想定外です。予選のあと色々な先生から1分を切れるぞと言われ、決勝で本当に1分が切れた。59秒94の日本新、やはりどこかで迷っていた時もあったが、この大会でやれば結果は出るという自信がつきました」と語り、山学大の後輩に向けて「みんなが頑張っているので、自分も頑張れた」とメッセージを送った。

2日連続日本人断トツトップの銀メダル≪女子400m個人メドレー 加藤 和≫
加藤 和(かとう いずみ 2年 福島桜の聖母短大)は、 タイム決勝最終組3コースでレースに臨んだ。隣の4コースを泳ぐ長身のジュリア・スミト(米国)は世界記録保持者、2日連続世界チャンピオンに挑んだ。後半型の加藤が、最初のバタフライから積極的に飛ばした。100mをスミトに次ぐ2位で通過、背泳ぎで3位に下がったが、平泳ぎで再び2位に上がり、最後は3位の日本記録保持者藤野舞子に3秒以上の大差をつけて日本人断トツトップの銀メダルを獲得した。加藤 和選手は「4分32秒12は自己ベスト、調整していない段階でこのタイムが出たのはまずまずだと思います。スミトさんは前半からいい泳ぎをする上に勝負強さを持っている人、隣で泳げていい勉強になりました。中国の人が速いが、アジア大会では必ず自己ベストを出して上位に入りたい」と抱負を述べた。

鈴木聡美(2年 九産大九州)は、独特のフラットな泳ぎに微妙な上下動が加わり50m・200m平泳ぎともに4位にとどまり表彰台を逃した。OGの加藤ゆか(東京SC)は200mバタフライ2位、50mは25秒62の日本新で3位の表彰台に上がった。

高校生の江原騎士(山梨学院高2年)が初めて出場した国際大会で大健闘した。200m自由形に出場、予選2組7コースで泳いだ。隣の6コースを泳ぐのはパンパシ日本代表の湘南工大附の東隼平、江原は、前半は東に付いて行き、後半に抜き去る作戦を立て、その通りのレースをして最後は東を大きく引き離してゴールした。記録は1分48秒37で自己ベスト(県高校新)をマークした。江原騎士選手は「大きな国際大会に出るのは初めてだったか、シーズンオフのこの時期にベストが出せたのはいい収穫です。世界ジュニアなど海外での大会に出れるよう練習に取り組みたい」高2の心に努力と飛躍を誓った。もう一人の高校生七里夏海(山梨学院高1年)は100m個人メドレー予選4組7コースで出場した。隣の6コースを泳ぐのは萩原智子、子供の時に憧れた人と初めて一緒に泳いだ。そして、1分04秒46の自己ベストを記録した。七里夏海選手は「初めてのワールドカップで、憧れていた萩原さんと一緒に泳ぐことが出来て嬉しかった。コーチからテンポ良く泳ぐようにと言われて、その泳ぎが出来て自己ベストが出ました。色々な経験を積んで、日本のトップ選手と一緒に泳げるようになりたい」英語科に通う1年生はその夢を大きく膨らませた。二人を指導しているフィッツスポーツクラブ竜王の清水正倫コーチは「2人ともいい泳ぎをして自己ベストを更新した。今の段階では満足のいくレースをした」と教え子の健闘を称えた。

山梨学院勢は、アジア大会に出場する日本代表の3人はアジア大会への自信を深め、2人とも自己ベストを出した高校生の2人は、日本を代表する選手になる自信を深めて日本初開催のワールドカップを終えた。 (M.T)
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