第89回全国高校サッカー選手権大会山梨県大会が10月23日に開幕、参加37校のイレブンが1枚の全国切符を賭ける戦いが始まった。昨年山梨県勢初の夢の全国制覇を達成した山梨学院高は24日の2回戦から登場、ホームグラウンドの山梨学院和戸第1サッカー場で吉田高と対戦した。山学イレブンに初戦の硬さはなかった。吉田のキックオフのボールをDF陣がパスカット、中盤がMF遠藤裕介にボールを回し、遠藤が一人かわしてFW白崎凌兵にパス、このボールを白崎が一度浮かせてキープし最後はGKに競り勝ってゴールを決めた。開始からわずか14秒で最初の得点が入った。山梨学院は2年生FW白崎凌兵の5得点を始め、MF遠藤裕介とMF長谷川紫貴のハットトリックなどで前後半合わせて17得点を奪った。一方守備の面では、セットプレーからとカウンター攻撃から2失点を許した。圧倒的な攻撃力と守備力に若干の不安要素を見せた開幕戦となった。
今年の山梨学院高は5月の県高校総体では準決勝で日本航空高に敗退したが、6月のインターハイ県予選で航空高にリベンジし沖縄インターハイに出場した。3回戦で優勝した市立船橋に敗れたが、昨年のチーム同様に全国トップクラスの力がある事を立証した。今大会第1シードで実力は県下No1。2年連続の全国高校選手権・国立競技場を目指す。
午前10時の試合開始からわずか14秒で先制点を決めた山学イレブンは、フィールドを縦横無尽に走り回った。高い位置から相手にプレッシャーをかけてボールを奪いに行く昨年同様のプレースタイルで、相手ボールを次々に奪いゴールを奪った。前半の得点は、開始14秒FW白崎凌平(2年)、17分MF遠藤裕介(3年)、24分MF宮本龍(3年)、25分遠藤(2点目)、26分MF長谷川紫貴(3年)、32分遠藤(3点目)、35分白崎(2点目)、36分宮本(2点目)の計8点。ただし、20分にたった一度だけ与えたフリーキックを、吉田の1年生MF宮下聖也にヘッドで合わせられて失点をした。ゲームを圧倒的に支配しながら、ただ一度だけのほころびを失点につなげてしまい8-1で前半を折り返した。
後半の得点は、3分長谷川(2点目)、5分後半から出場の林憲吾(3年)、9分白崎(3点目)、11分白崎(4点目)、12分MF諸井孝太(3年)、14分白崎(5点目)、16分林(2点目)、22分長谷川(3点目)、38分DF関篤志(3年)の計9点。しかし、後半も1失点した。大量得点の気の緩みからか、33分に受けたカウンター攻撃のワンプレーで、吉田のFW小俣将吾に簡単にシュートを決められた。この場面のディフェンスは甘かった、次の試合に生かすべき反省材料となった。
第89回全国高校サッカー選手権山梨県大会
≪山梨学院高vs吉田高≫(10/24) 於山梨学院和戸第1サッカー場 |
○ 山梨学院高 17 |
前半 8-1
後半 9-1 |
2 吉田高 ● |
得点 白崎凌兵5、遠藤裕介3、長谷川紫貴3、宮本龍2、林憲吾2、
諸井孝太、関篤志(山学)、宮下聖也、小俣将吾(吉田) |
試合後、選手を集めた横森巧総監督は「どんなチームにもボールをしっかり扱える選手がいる。どんなゲームでも相手に隙を突かれることがある、気を抜いては行けない。お前らはお前らなりにサボらずに一つ一つのプレーをしっかりやるように」と失点した場面を反省するよう求めた。報道陣の質問に対し吉永一明監督は「守るべきところは守らなければいけないが、ボールを保持することを目的にしないで、出来るだけ攻撃的にボールを奪うサッカーを追求したい。メンバーは固定しない、週明けは再び50人でトレーニングして25名を選び、20名に絞る。1週間しっかりトレーニングして次の試合に臨みたい」と語った。宮本龍主将は「初戦の硬さもあって2失点してしまった。攻撃に関しては崩すことは出来たが、詰めが甘かった。上に行くと決めるべき時に決めないと厳しい試合になる。今日経験したことをしっかり反省して、次の試合に生かしていく」と語った。
山梨学院高の次の試合は、1週間後の10月31日(日)、2回戦同様山梨学院和戸第1サッカー場午前10時の日程で、巨摩・駿台甲府戦の勝者と準々決勝進出を賭けて対戦する。 (M.I)
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