山梨学院パブリシティセンター
●第4回大学人サミットやまなしカレッジ2010
〜全国から大学関係者がやまなしに集結〜
〜個性ある大学創り、大学人の可能性を探求〜

「個性輝く元気な大学創り、学生が元気な大学創り」を目的とするシンポジウム「第4回大学人サミットやまなしカレッジ2010」が10月23日、24日、山梨学院大学酒折キャンパスで開催された。このサミットは、「大学人の可能性」について、国公私立大学の枠を超えて、学生、教員、職員の「大学人」が一体となって語り合う「参加型シンポジウム」で今回で4回目を数える。第1回の山形、第2回の山口、第3回の芝浦までは、「大学職員サミット」という名称だったが、大学を構成する「教員」「職員」「学生」一人ひとりが重要な役割を果たすという観点から「大学人サミット」と改称。第1日目には、「時代を創る大学人の可能性」をテーマにシンポジウムやパネルディスカッションが開催され、2日目には、山梨学院大学をはじめとする全国9大学による「大学自慢コンテスト」が開催された。「大学自慢コンテスト」では、大学人が各大学の特色や自慢すべき点を9分間にまとめ紹介。各大学の個性豊かな一面が紹介されると会場は大いに沸き、サミットを締め括る有意義なプログラムになった。
第4回目となる大学人サミットは、サミット初となるオープンキャンパスとジョイントする形で繰り広げられ全国から国公私立の枠を超え、教員、職員、学生約100名が参加して行われた。開会式では、学校法人山梨学院法人本部の廣瀬孝嘉事務局長が「大学は社会のニーズを見据え、学生のサポート体制の強化を図るなど特色を鮮明にすることが望まれています。学園の変革を進めるためには、なにより学生への愛情にあふれた教育力の高い教職員を多く擁することが重要です。また、各所属の職員は、縁の下の力持ちとして学生の教員を繋ぐ大事な役割を担っています。職員が元気になれば学校はいきいきと躍動し、学生にも楽しく学んでもらうことができます。学生の夢を後押しし、彼らのチャンスを広げることができれば、それだけ大学の価値が高まるというものです」と挨拶し、開会を宣言した。

シンポジウムでは「大学人へのメッセージ 大学のロマンと学生の輝き」と題し、山梨学院大学の古屋忠彦学長が講話を行った。ブランド化や卒業生回帰率などをキーワードに講話し、その中で古屋学長は「有名大学の手法を真似るのではなく、時代にあった大学評価のものさしを自分たちで考え、作り出してそれにフィットする大学作りを進める必要がある。大学の評価は「点」でするのではなく、「線」で評価し、どのようなプロセスで歩んできたかと共に、客観的な根拠も重要になる」と語った。さらに、若手大学人からのメッセージ発表が行われ、それぞれの立場で、自身が取り組んでいることや課題、今後の抱負について語られた。桜美林大学の学生は、表情豊かに自分たちの思いを精一杯表現し、会場は大きな拍手に包まれ、参加者は学生の持つ無限の可能性を感じていた。

パネルディスカッションでは「時代を創る大学人の可能性を語る」をテーマに行われ、3名の大学人がパネリストとして登壇した。中央大学合併推進本部の横田利久担当部長は自身の経験から「大学の改革には教職協働が大切だが、それ以前に職員同士や他部署との協働「職職協働」をいかに進めるかが重要である。職職協働の前提は、課題と情報を共有することであり、これがうまくいかないと改革が推進できない」と語り、さらに職員力の向上には使命感や責任感を持ち続けることが必要であると述べた。
山梨学院大学の今井久教授は「近年コンピュータの普及で定型的な仕事が激減し、新しいアイデアを出したり、製品を開発するといった「抽象思考」を必要とする仕事の需要が増えてきた。また、調査能力や国際感覚など社会人として求められる能力を身につける事が重要となり、学生が自分にあった仕事を見つける「就業力」も必要となってきた。現在では、入社後のミスマッチや早期離職も問題となっているため、今後は「就業力」を身につけさせる教育を教員と職員が行っていかなければならない」と語った。桜美林大学大学院の高橋真義教授は「学生が持っている可能性を教員も職員も信じれば、学生は伸びます。伝説は瞬間ででき、伝説が束ねられれば伝統になります。伝統を作れるような学生指導が大切で、教員と職員は、学生を支援する役割分担の上では平等です。平等であるがゆえに努力や勉強もしなくてはいけません。学生の可能性を束ねることで大学も元気になります。」と述べ、「教員・職員両輪論」から「学生・教員・職員三輪車論」への発想転換の必要性を説いた。その後フロアが開かれ、参加者から質問などが挙げられ、時間の許す限り、熱い議論が展開された。

サミットの最終プログラムは「大学自慢コンテスト」。全国9大学の大学人が各大学の特色や活躍をユニークに紹介。横浜市立大学は学内の銀杏並木やスクールマスコットを例に挙げ、山梨学院大学は、社会人基礎力、松本大学は、健康を意識した地域貢献、信州大学はエコキャンパス活動を紹介して大学を自慢。福岡教育大学は、特色などをクイズ形式で紹介し大いに会場を沸かせていた。東京工業高等専門学校は、高専ならではの教育・研究活動をロボコンを例に紹介し、岩手県立大学は、学生生活をオリジナルビデオで紹介。国士舘大学は国際交流や学生・修学支援の特色を紹介し、新潟大学は、物語風に学生支援や地域貢献、研究者支援を自慢し参加者から好評を博した。

2日間に渡る大学人サミットは大学人たちの熱い気持ちが込められた大変有意義なものになった。大学人の持つ「知」(知識・理念・思考力)と「動」(行動力・調整力)が一体となることで、個性が輝く大学、学生が元気な大学になるのではないだろうか。(Y.Y)
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