山梨学院パブリシティセンター
●日本学生氷上競技選手権 最終日
〜山学大女子が2連覇通算5度目の総合優勝〜
〜チームパシュートでリンクレコード優勝〜

厳寒の北海道・釧路市で4日間にわたり繰り広げられた第83回日本学生氷上選手権大会(インカレ)は最終日の1月9日、インカレ恒例の男女2000mリレーとチームパシュートが行なわれた。3日目の段階で総合優勝が濃厚になっていた山梨学院大女子は、最初の種目2000mリレーで日体大と大接戦を演じ100分の1秒差の2位となり総合優勝を確定させた。さらに最終種目の3人同時に滑るチームパシュートで、松岡三葉・歸山麻衣・小島早織の3人がリンクレコードの3分20秒85を記録して断トツ優勝、総合優勝に花を添えた。山学女子は昨年に続く2連覇を達成、通算優勝回数を5度に伸ばした。また男子は、最終種目まで激しく争った早稲田大を振り切り7位を確保、1部残留を決めた。絶対的エースが抜けた今年の山学大は、男女ともに厳しい戦いが予想されたが、チーム全員が力を合わせ、フィギュアの健闘も加わり男女ともにチーム目標を達成させた。


≪女子2000mリレー 今井・梅川・太田・土田≫
最終日最初の種目2000mリレーは、1人が500mずつ滑り4人でバトンリレーを行う競技。スプリント力とともにバトンの受け渡しが難しい種目。1走はラストランの今井まどか(4年 創世)「去年も1走だったので、落ち着いて滑れました。いい感じで渡せてよかった」4年生の力走がチームに勢いを与えた。2走には梅川風子(うめかわ ふうこ 2年 大検)が抜擢された「まどかさんがいい滑りで来たので、自分はかぶせて落ち着いて滑れました」。3走は主将の太田未奈美(おおた みなみ 4年 佐久長聖)「緊張したが、みんなが頑張ってくれたので自分も頑張れた」夏場に膝を負傷し不本意なシーズンを送ったキャプテンは、最後に最高の滑りをした。4走は500m3位の土田愛(つちだ あい 2年 駒大苫小牧)「日体大にわずか(100分の1秒)に負けてしまい悔しい」土田は悔しさを来シーズンの糧にする。1位,日体大2分48秒33,2位,山学大2分48秒34、3位,大東文化大2分51秒64。

≪女子チームパシュート 松岡・歸山・小島≫
チームパシュートは3人一緒に滑り、男子は8周・女子は6周、最後にゴールした選手のタイムで順位を競うスピードスケート独特のチーム戦。山学大は、中距離の松岡三葉(まつおか みつは 3年 帝京三)と長距離の歸山麻衣(きやま まい 2年 駒大苫小牧)・小島早織(こじま さおり 2年 佐久長聖)で臨んだ。同走はライバルの日体大、レース序盤は日体大がリードした。山学の3人は、年末から練習のかなりの時間をチームパシュートに割き、前半を抑えて後半にスピードを上げる作戦でレース展開を組み立てた。チームは想定した通りの滑りで残り2周で逆転、最後は5秒近い大差をつけて優勝した。タイムは3分20秒85、柳町スピードスケート場のリンクレコードを樹立した。3人はそれぞれレースを振り返った。松岡三葉選手「昨年は僅差で負けていたので、インカレの借りはインカレで返そうと話し合って臨みました。本番前は緊張しましたが、リンクレコードで気持ち良く終われました」。小島早織選手「個人種目で優勝がなかったので、パシュートは絶対優勝しようと思って臨みました。表彰台の一番高い所に上れて良かった」。歸山麻衣選手「最初は走り過ぎないように抑えていいリズムを作り、後半はスピードを落とさないように心掛けました。狙っていたタイムが出せて総合優勝、良かった〜」。1位,山学大3分20秒85(RR)、2位,日体大3分25秒61、3位,大東文化大3分27秒18。
川上隆史監督は「今シーズンは、昨年までチームを牽引した短距離の絶対的エース郷亜里砂と伊藤あさみの2人が卒業し、男女ともに厳しい戦いが予想された。しかし女子は、個人種目の優勝こそなかったものの、チームパシュートの優勝が物語るように、チームの全員が力をつなぎ合わせて戦い、フィギュア勢の健闘も加わって2連覇を勝ち取った。男子はスター選手がいない中で、エリート集団の早稲田大に競り勝ち1部残留を決めた。男女ともに力を合わせて目標を達成してくれた」と大会を総括した。

全ての競技を終えた山学チームは、氷都釧路のリンクでラストランを行なった。4年生はこのインカレを最後に、競技生活に別れを告げて社会に巣立つ。襲田衡俊・佐々木俊次・東原裕一・大田未奈美・白木恵梨・今井まどかの6人に後輩たちから花束が贈られた。襲田衡俊男子主将は「男子も女子も目標を達成できて本当に良かった。主将として上手くいったこと、いかなかったことがあったけれど、みんな付いて来てくれてありがとう。このメンバーなら来年いい成績を残してくれると思う。監督・コーチ・チームメイトのおかげ」と感謝の気持を言葉にした。大田未奈美女子主将は「4年間短かった。力不足だったけど、下級生が引張ってくれて優勝することが出来ました、ありがとう。来年は3連覇を目指して頑張ってください」溢れ出そうなものを抑えながら、後輩たちに別れを告げ、後を託した。
文(M.T) カメラ(平川大雪)
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