山梨学院パブリシティセンター
「葡萄栽培とワイン醸造」学生体験報告会
~月1回、学生が農園やワイナリーで実践授業~
~葡萄やワインから山梨の文化・歴史・風土を学ぶ~

山梨県の特産品である葡萄とワインについて学び、見識を深める特色ある科目「葡萄栽培とワイン醸造」(総合基礎教育科目3・4年次配当、上條醇法学部教授)の学生体験報告会が2月23日、山梨学院広報スタジオで行われた。「葡萄栽培とワイン醸造」は今年度で3年目を迎え、25人が受講。この中には県外出身者も含まれ、「山梨」が持っている歴史・風土・産業について“葡萄”と“ワイン”を視点に多角的に学習した。この科目は実践体験型授業で、受講生らは月1回果樹園芸農家やワイナリーに赴き、農作業や出荷作業、醸造工程の見学、新酒のテイスティングなどを行うなどし、葡萄栽培の実態やワイン醸造の仕組みを学んだ。報告会では、各班がパワーポイントを活用し、実習内容や山梨県の葡萄栽培、ワイン醸造の現状などを報告した。報告会には、授業に協力した県内の5軒の農園の関係者やワイナリーの関係者も出席し、学生たちの発表にうなずきながら呼応し、実習の成果に目を細めていた。報告会後は会場をキャンパス内のプルシアンブルーに移し、協力農場やワイナリー関係者への感謝の夕べが催され、学生と農場主らがより一層の親睦を深めていた。


「葡萄栽培とワイン醸造」は今年度で3年目を迎え、25人が受講した。学生らは5班に分かれ、久保田園(甲州市勝沼)、フルーツハウス矢野(笛吹市御坂)、松木農園(甲府市蓬沢)、サドヤ農場(甲府市善光寺)、三森農園(甲州市勝沼)の甲府・峡東地域5農場で実習を行った。月1回、芽掻き・ジベレリン処理・袋かけ・収穫・箱詰めなど季節に合わせた作業を行い、葡萄栽培の現状や実態を実践を通じ学習した。特に今年は、長雨の影響で結実不良や生育不良を引き起こす「べと病」が県全域で蔓延し、学生らは、自然の持つ脅威についても知ることとなった。学生の一人は「農業は生物学そのものであると感じた。毎回行くごとに成長し、生きているのが実感でき嬉しかった。成長を自分の目で見るのは不思議な感覚だった」と感想を語った。葡萄の収穫・出荷が落ち着いた後期からは、県内にある10軒ほどのワイナリーを訪問し、それぞれのワイナリーが持つ歴史、特色などを調査し、併せて葡萄の粉砕作業や醸造工程などを見学した。県外出身の学生は「ワインを作りながら山梨の歴史を作っているのだと感じた。山梨の特産物から“土地”を学ぶことができて良かった」と述べた。報告会では、指導した農場主からも「小さい芽掻きから始めて、毎回毎回の成長を知って貰えたので良い勉強になったと思う。今年はべと病の影響で、葡萄の出来もあまり良くなかったが、苦労して作ったものを口に入れた時の喜びを感じて貰えたのがよかった」と講評が寄せられた。

報告会後は会場をプルシアンブルーに移し、協力農場やワイナリー関係者に向けて「感謝の夕べ」が催された。会では、県産のワインや料理が振る舞われ、あらためて学生から農園主らに感謝の言葉が贈られ、学生と農場主らがより一層の親睦を深めていた
文(Y.Y) カメラ(平川大雪)
アルバムはこちら

Copyright (C) 2010 YGUPC. All Rights Reserved.