平成22年度山梨学院大学・同大学院、山梨学院短期大学・同専攻科の合同卒業式、学位授与式、修了証書授与式が3月15日、大学古屋記念堂で行われた。今年度の卒業者及び修了者は、総合計1219名、(内訳、大学院学位記授与者46名、大学法学部460名、現代ビジネス学部201名、経営情報学部200名、短 大専攻科修了者15名、短大食物栄養科137名、保育科160名)。大学と大学院は古屋忠彦学長から、短大と短大専攻科は赤井住郎学長からそれぞれに卒業証書・学位記・修了証書が授与された。在学中に顕著な活躍で大学の名声を高めた学生に贈られる創立者古屋賞に、柔道部の浅見八瑠奈選手、スケート部の田中翔太郎選手 、ホッケー部の久保良太選手の3人が選ばれ、それぞれに表彰状と記念品が贈られた。スーツや卒業袴姿などで出席した卒業生は、教授と保護者らの拍手に送られ酒折の学び舎から社会に巣立って行った。
式典は午前10時に始まり、最初にそれぞれの総代に卒業証書・修了証書・学位記が授与され、教員免許状と資格証明書取得者が紹介された。古屋忠彦大学長は式辞の冒頭で、11日に発生した東北関東大地震について「千年に一度とも言われるような巨大な災害に見舞われ、日本全体が正に未曾有の試練にさらされています。このような時だからこそ、一致団結し、英知を集め、この比類なき困難に立ち向かって行きたいものであります。この式場の全 ての皆様と思いを一つにして参りたいと願っています」と述べ、卒業生に向けて「世界も日本も、十年分、二十年分の激動が、一年間に凝縮して押し寄せるような時代となっています。そんな、先々の見通しが持てない時代状況の中で、皆さんは次のステップに踏み出そうとしています。混沌とした時代だからこそ自由闊達な力が必 要なのです。独創的な発想や視野の広さ、コミュニケーション能力などが強く求められています。今まで学んできた知識は一つのきっかけであり、ここを出発として、様々な体験を積み重ねながら、自分の耕し方を大いに模索してもらいたいと思います。自らの人生は、己の力で切り開いていくのだという気概を持って、力強く、た くましく歩み続けていってほしいと願っています」とはなむけの言葉を贈った。
式辞に続き、200インチのスクリーンに活躍の模様が映し出される中で、創立者古屋賞の表彰が行なわれた。浅見八瑠奈選手は、世界柔道選手権東京大会48s級優勝など数々の大会で優勝。田中翔太郎選手は、日本学生ショートトラックスピードスケート選手権1500m優勝やユニバーシアード日本代表として活躍。久 保良太選手は、ホッケー部男子の日本リーグ初優勝・インカレ初優勝にチームの大黒柱として大きく貢献。それぞれの活躍と功績を称えて、3人に表彰状と記念品が贈られた。
卒業生代表の現代ビジネス学部庄司卓也さんは「4年前にこの学園に入学し、素晴らしい出会いに恵まれ、豊かな経験をしました。学園生活で得たものを、これからの人生に活かし、模索していくことが大きな使命と考えています。前途に困難があることは覚悟しています、試練を一つ一つ乗り越えて行きます」と旅立ちの挨拶をした。
式を終えた卒業生は、それぞれの学部や学科の学び舎で、演習単位で証書を受け取り、恩師や仲間たちとの別れを惜しんだ。今年度の卒業式は、大震災直後のため当初予定された卒業を祝うレセプションは中止された。被災地に送る助け合い募金の呼びかけが在校生によって自発的に行なわれ、卒業生や保護者らが募金に協力していた。
文(M.T) カメラ(平川大雪)
アルバムはこちら