学校法人山梨学院の平成23年度辞令交付式が4月1日、大学メモリアルホールで行われた。新採用者を含む約500人の教職員が参列、冒頭で東日本大震災の犠牲者に黙とうが捧げられた。古屋忠彦理事長は、学園づくりの目標である『個性派私学の雄』『未来型学園のモデル校』『地域文化の創造拠点』の三本柱について 改めて教職員全員に理解を求め、新年度の重点目標として「各学校種による独自ブランドの創出と強化」など7項目を掲げた。大学院・大学各学部・短大・幼小中高の各代表に辞令が交付され、第4回「山梨学院理事長賞」の受賞者が発表された。団体部門表彰はカレッジスポーツセンター1団体、個人表彰は西田孝宏柔道部監督、 川手佳彦中学・高校副校長、大久保力総合図書館事務長の3氏に表彰楯が贈られた。
創立65周年を向かえる学校法人山梨学院の「学園づくりの目標」は、60周年から掲げられている『個性派私学の雄』『未来型学園のモデル校』『地域文化の創造拠点』の実現。活力あふれる学園づくりを目指し、平成23年度は重点目標として7項目が掲げられた。
(1)各学校種における独自ブランドの創出と強化
(2)学生生徒等の教育支援の充実と体系的なキャリア教育の推進
(3)産・学・官連携の地域・社会貢献機能の強化
(4)カレッジスポーツ・ハイスクールスポーツの更なる充実と独自文化活動の振興
(5)学内外の機関・団体との連携強化と社会人学生、若い学生が共に学ぶ場の実現
(6)高度な情報通信環境を活用した教育・学習支援及び学生支援の推進
(7)留学生支援と管理・指導体制の強化
古屋忠彦理事長は、式辞の冒頭で東日本大震災について「死者・行方不明者が約3万人を数え、20万人を超える人たちが避難し原発は予断を許さない状況、国民は固唾を飲んで見守っている。大学人として見識を持って冷静に対処して頂きたい。生きているものの責任として、自らの生き方を真剣に考えなければいけない」と述べ、学園の あり方について「私学の個性は、独自性・独立性にある。ブランド力をずっと夢見て目指して来たが、大胆な自己改革が必要。チーム山梨学院として意欲的な取り組みをお願いしたい。"龍となれ雲自ずと来る(実篤)"今年度を改革元年と位置付け、ブランド大学を目指し先頭に立っていく。さらなる創意工夫と努力をお願いしたい」と全教職員に活力あふれる学園作りの推進を求めた。
第4回山梨学院理事長賞
[団体部門]山梨学院大学カレッジスポーツセンター
1977年の発足以来、オリンピック選手を延べ31名輩出するなどカレッジスポーツ振興の旗手として長年にわたり大学に貢献。
代表して表彰楯を受賞した下田正二郎センター長は「81年に第1期生を送り出して以来31期生になる。学生の一歩一歩とコーチ・スタッフの努力の成果。日本のスポーツ界に歴史を残していくことはより厳しくなるが、さらなる努力・発展を継続させていきたい」と語った。
[個人部門]法学部政治行政学科教授西田孝宏柔道部総監督
柔道部女子を3度にわたり大学チャンピオンに導いた功績などが認められた。
西田孝宏柔道部総監督は「山梨学院に来てまる15年、素晴らしい環境を与えて頂き、山部伸敏女子監督と二人三脚で取り組んできた。この賞を弾みに、柔道部は一丸となって、ますます頑張っていきたい」と謝意を述べた。
[個人部門]山梨学院中学・高校川手佳彦副校長
副校長として優れた指導力を発揮、文武両面にわたり輝かしい実績を残したことが評価された。
川手佳彦中学・高校副校長は「山梨学院のノーベル賞と思っていた賞を自分が頂くとは思ってもいなかった。中・高の先生方みんなで頂いた賞と思っている。中高一貫は平成元年に始められた、今後とも高い理念を持って取り組んでいきたい」と語った。
[個人部門]総合図書館大久保力事務長
古屋眞一初代学長の秘書を務めるなど草創期から長年勤務、学園の礎を築いた努力は他の模範と評価された。
総合図書館大久保力事務長は「昭和43年の6月3日に古屋記念堂が完成した。当時8000人を収容する施設は県内にはなく、有名歌手の歌謡ショーやプロレス興行・キックボクシングなど多彩な行事が行われた。具志堅用高選手が世界チャンピオンになったのは記念堂。大学紛争の嵐に巻き込まれた苦難の時もあった。職員は自分が置かれている立 場を良く考え、仕事に誇りを持って沈着冷静に対応すべきだと思う」と若い職員は知らない過去の話題を紹介しながら心境と心構えを語った。
文(M.T) カメラ(平川大雪)
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