山梨学院パブリシティセンター
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競泳世界選手権代表選考会 2日目
〜鈴木聡美50m平泳ぎ日本新記録優勝"2冠獲得"〜
〜加藤和400m個人メドレー福島を思う準優勝〜
2011年度競泳国際大会代表選手選考会は、静岡県浜松市総合水泳場で大会2日目の競技が行われた。2日目の山梨学院勢は、大学から9人、高校から2人が出場した。このうち50m平泳ぎの鈴木聡美が、31秒40の日本新記録で圧巻の優勝を飾った。前日の100mと合わせ2冠を獲得、鈴木は最終日の200 mで2年連続の3冠に挑む。東日本大震災の被災地福島出身の加藤和は、400m個人メドレーで準優勝したあとの共同インタビューで、故郷の人たちを励ましたかったと思わず涙を流した。400m自由形の野中瑞姫も決勝に進み8位となった。そのほかの山学勢は、男子400m個人メドレーの福田真大が自己ベストを大幅に更 新して11位と躍進、女子100m自由形の前原優理も11位に入った。またOGの加藤ゆかが得意の50mバタフライで、予選・決勝で日本新記録を連発する見事な優勝を決め、代表を内定させた。
≪女子50m平泳ぎ決勝 鈴木聡美≫
鈴木聡美(すずき さとみ 3年 九産大九州)は、前日の100mの時と同じように、緊張をほぐすために両手で体を叩き、最後に胸をポンポンと叩いてスタート台に上った。スタートのリアクションタイムは、昨日同様全体トップの0.59の反応、25mの段階で頭ひとつリード、その差をさらに広げて一気にゴールした。タイムは31秒40、田村菜々香が2009年に出した記録を2年ぶりに更新する日本新記録を樹立、2冠獲得となった。
鈴木聡美選手
は「スタートは自分の中でも良かったと思います。以前は入水後ひとかき入れてから、キックしていたのを、ドルフィンしてからひとかきするように変えました。1年前に比べてスタートや腕のかき・ターンの技術に手応えを感じています。今日の50mは、昨日の100mの反省を踏まえて、焦ら ずに大きく泳ぐことを心掛けました。明日の200mは(1年の時は苦手意識があった)怖いという印象と、いけるという思いがあります。強い気持ちで攻めたいと思います」と3冠に向けて気持ちを高めていた。
≪女子400m個人メドレー決勝 加藤 和≫
加藤 和(かとう いずみ 3年 桜の聖母短大)は、午前中の予選を4位で通過して6コースで決勝レースに臨んだ。最初のバタフライは4位で通過、背泳ぎは3位通過、得意の平泳ぎで300mは2位に上ったが、1位の大塚美優(高2 スイング大宮)との差は大きく、クロールで逆転することは出来ず、4分41秒90で2位となった。加藤は福島市の出身、実家は被害がなかったが、原発の近くに住む祖母が実家に避難している状況。この4週間は水泳に集中できない精神状態ですごした。レース後報道陣に取り囲まれた共同インタビューで
加藤和選手
は「今日しっかり結果を出して、故郷の福島の人たちに明るいニュースを届けたかった」と話している途中で、涙が込み上ってきた。「明日の200m個人メドレーで頑張りたい」と懸命に言葉を結んだ。
女子400m自由形で決勝進出を果たし、8位となった
野中瑞姫(のなか みずき 3年 佐賀学園)選手
は「コーチから前半から行けと言われていたのに行けなかった上に、後半もズルズル行ってしまった。駄目だった、波があり過ぎる、800も400も強いと言われる選手になりたい」と唇を噛み締めた。一方、2位以下に大差をつけ26秒07の日本新記録で 圧勝した
OGの加藤ゆか(東京SC)選手
OGの加藤ゆか(東京SC)選手は「泳いでいて気持ちよかった。スタートは両足なのでリアクションタイムは他の選手より遅いが、焦らずに泳いだ。世界選手権では26秒を切って決勝を泳ぎたい」と語った。
2日目そのほかの山学勢の成績、
男子400m個人メドレーに出場した福田真大(ふくだ まさひろ、2年 白鴎大足利)が自己ベストを9秒近くも更新する4分23秒92で11位に飛躍した。また、女子100m自由形の前原優理(まえはら ゆり、4年 山梨学院高)が自己ベストに迫る56秒58で11位に入った。同じ100m自由形の山岸 奈央(やまぎし なお、3年 春日部共栄)が14位。50mバタフライの松下絵里奈(まつした えりな、4年 豊川)16位、400m個人メドレーの七里夏海(しちり なつみ、山梨学院高2年)38位、男子400m自由形の須藤勝也(すどう かつや、3年 東京立正)32位、江原騎士(えはら ないと 山梨学院高3 年)33位、上地孝昌(かみち たかまさ、4年 青森山田)50位。100m自由形江原騎士42位。
3日目の最終日は、200m個人メドレーなど男女6種目12競技の予選・決勝が行なわれる。山梨学院勢は、3冠に挑む200m平泳ぎの鈴木聡美と200m個人メドレーの加藤和が再登場するほか、大学生に加えて山梨学院高の七里夏海・黒部蒔子が出場する。また、3日間で4レースに挑む江原騎士が最後の80 0m自由形に挑戦する。
文(M.T) カメラ(平川大雪)
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アルバム鈴木
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アルバム加藤
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