山梨学院パブリシティセンター
第63回春季関東地区高校野球山梨県大会(10日目)
〜山学 4番・小林 右芝席へ弾丸ホームラン〜
〜坂本「大器」、廣瀬「エースの風格」披露のベスト8〜

第63回春季関東地区高校野球山梨県大会(10日目)は5月1日、甲府市の小瀬球場で準々決勝2試合を行った。第二試合は山梨学院と東海大甲府のシード校同士の対戦となり、山学が2対5で負けた。山学は0対4とされた4回裏二死後、4番・小林義弘(2年・千葉市シ)が「インコースのストレートの甘い球」を打った瞬間ホームランと分かる、右芝生席に突き刺さる弾丸打で1対4と反撃を開始。6回裏、先頭打者の1番・坂上泰斗(2年・静岡裾野シ)の中越え二塁打、2番・青戸角太郎(2年・青葉緑東)の左中間を破る二塁適時打で2対4。続く3番・丸山陵司(3年・調布シ)の死球で無死一二塁とし、ここで前打席で本塁打を放った4番・小林を迎えたが中飛とされ、後続も打ち取られ絶好のチャンスを潰した。9回裏一死後、5番主将・田口蒔人(3年・青葉緑東シ)、代打・櫻井剛太(3年・八王子シ)の連打で一死一二塁としたが、併殺に打ち取られ万事休す。投げては、1年生ながら先発した坂本秀仁(青葉緑東シ)が野手の失策などで4回4失点したものの堂々としたマウンドさばきで大器を感じさせる投球。5回表からリリーフしたエース・廣瀬直紀(2年・富士河口湖シ)は、8回まで毎回奪三振の快投。9回に1失点したもののエースの風格を披露し、投手陣が夏に期待をつなげた。山学はベスト8となり夏のシード権を獲得した。


●☆ 対 東海大甲府戦(準々決勝戦)

東海大甲府
1
0
1
2
0
0
0
0
1
5
山梨学院
0
0
0
1
0
0
0
0
2

●バッテリー 山梨学院 坂本秀仁・廣瀬直紀-丸山陵司
       東海大甲府 本多将吾-石井信次郎
●山梨学院 本塁打 小林義弘  二塁打 坂上泰斗・青戸角太郎
●東海大甲府 二塁打 入倉智喜・高橋周平・林祥平
●山梨学院投手 ☆坂本秀仁 4回 21打数60球9安打1四死球0三振0暴投
        ☆廣瀬直紀 5回 16打数83球4安打3四死球1犠5三振0暴投
●東海大甲府投手 ☆本多将吾 9回 32打数100球8安打1四死球1犠3三振0暴投

【山梨学院出場メンバー】

◆2日前の上野原戦で8回表に3人の打者を3球三振を含む7球で切って取るデビューを果たした、1年生の左腕・坂本が先発。坂本は1番打者を遊飛に、2番打者を三塁ゴロに仕留めたが、続く3番打者に四球を与えると連打に野手の失策が絡み先取得点を許した。3回表には、一死から連打され1失点。4回表には一死一塁から盗塁され、1番打者に中前適時打、2番打者の内野へのゴロで二死二塁とされ、3番打者に一塁線を抜ける二塁適時打を浴び0対4とされた。
◆5回表から坂本をリリーフしたエース・廣瀬は、8回表まで毎回奪三振の快投で、今大会連続20イニング30奪三振とした。しかし、9回表に2番打者と3番打者に連打。続く、4番打者に犧飛を打たれ2対5とされた。
◆攻めては3回裏、先頭打者の7番・鈴木孝昌(3年・八王子シ)が中前安打で出塁。続く、8番・加藤久也(2年・千葉市シ)のセーフティーバントで無死一二塁とした。その直後、進塁を狙った鈴木が二塁でタッチアウトとなり一死一塁、後続も打ち取られ得点の好機を逃した。
◆4回裏の二死後、4番・小林が初球「インコースのストレートの甘い球」をフルスイングすると、右芝生席に突き刺さる弾丸ホームランで1対4とした。
◆6回裏、先頭打者の1番・坂上の中越え二塁打、2番・青戸の左中間を破る適時打で2対4。続く3番・丸山の死球で無死一二塁とし、前打席で本塁打を放った4番・小林を打席に迎えたが中飛に倒れ、後続も打ち取られ絶好のチャンスを潰した。
◆9回裏の一死後、5番主将・田口、代打・櫻井の連打で一死一二塁としたが併殺に打ち取られ試合終了。

□4回裏に右越え本塁打を放った4番・小林義弘(2年・千葉市シ)は、ホームランについて「相手投手のインコースを狙った失投が甘い所に来た。打った瞬間ホームランと分かった」と淡々と述べた。夏に向けて「今シーズンに入り練習試合を入れて18本の本塁打を打っているが、さらに強いスイングに心掛けて練習したい。また、守備を強化したい」と語った。

主将の田口蒔人(3年・青葉緑東シ)は、「オフェンスではチャンスに一本がでなかった。ディフェンスでは細かな失策が重なり得点された。夏に向けて、バッティングは水物だが、守りの精度は95から100パーまで高められる。また、野球は得点をやらなければ勝つ競技なので、まず守れるチームづくりを目指す」と力強く誓った。

須田喜照監督は、「廣瀬は東海大甲府に相性が悪いので、坂本を起用した。坂本は1年生、5回を3点と想定していたが、失策で出端を挫かれたこともあり4回で4失点した。それでも動じない精神力は大器の証、将来が楽しみな選手。一方、廣瀬は見違えるような投球をした。自信になったと思う。これを励みに自覚を持ち夏に向けて、さらに練習に励んでもらいたい。平間やほかの投手も奮起して練習に励んでもらいたい」と投手陣の活躍を促した。打撃陣に対しては「良い当たりが正面をつくなどアンラッキーな面もあったが、それにしても後一本が出ない。序盤に一本でていれば流れも代わっていた筈。小林のホームランも0対4から、しかもソロホームラン。相手に取っては痛くも痒くもないし、流れを変えるには至らなかった。夏まで後2ヶ月半、誰にでもレギュラー取りのチャンスがあるので、選手同士で切磋琢磨してレギュラー争いをしてもらい、その結果としてチームのレベルアップをはかり、夏に結果を出したい」と結んだ。
文(H.K)、カメラ(平川大雪)
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