
第63回山梨県高等学校総合体育大会春季大会2日目、参加46校7600人の高校生アスリートが、甲府・小瀬スポーツ公園を中心に、県下各地で熱戦を繰り広げた。山梨学院高は2日目も各競技で活躍、空手の団体形が男女ともに2年連続優勝を決めた他、ゴルフ女子団体優勝、水泳は男女揃って総合2位、陸上は男女揃 って総合3位、いずれも学校対抗得点争いに大きく貢献した。個人種目では、陸上女子走り幅跳びの剱持早紀が期待通り優勝し2冠を獲得。また、高校駅伝前哨戦の男子5000mで、ともに1年の上田健太と市谷龍太郎が、ライバルの農林・韮崎勢に競り勝ち、ワン・ツー・フィニッシュを決めた。サッカー(決勝進出)とソフト ボール(準決勝進出)は最終日に優勝を目指す。2日目が終わった段階で女子は、最終日のソフトボールが準決勝戦に勝利すると総合優勝が決まる得点を獲得、2年連続5回目の優勝が濃厚になった。男子は、甲府工の総合優勝が確定、山学・日川・航空の3校が2位〜4位争いを繰り広げている。
≪空手団体形≫
団体形決勝の相手は、予想通り男女とも日本航空となった。最初に女子が登場、山学の3人は、
写真左から鈴木梨友(2年)・宇賀神優奈(2年)・檜山唯(1年)、コンビを組んでまだ一か月半ながら、息の合った見事な演武を披露、5人の審判員の旗は5−0で赤の山学に上がった。鈴木梨友選手「練習の成果が出て良かった、先輩から受け継いだものをつなげて行きたい」。宇賀神優奈選手「男女 とも優勝して良かった、関東でもいい成績が残せるようにしたい」。檜山唯選手「3人の心を一つにして、山学でしか出来ない形が出来ました」。演武中の真摯な顔から一転して笑顔に変わった。続いて登場した男子も航空を寄せ付けなかった。
写真左から内藤翔太(3年)・新井元気(3年)・佐藤隼将(2年)、得意の「セイエンチン」を予選の初戦で披露し勢いに乗った。決勝で選択したのは「アーナン」迫力のある演武で会場を唸らせ、男子も5−0の判定で航空を圧倒した。内藤翔太選手「自分は3年なので最後の総体、優勝できて本当によ かった」。新井元気選手「この3人で毎日取り組んできたものを出せれば勝てると信じていました、力を出し切りました」。佐藤隼将選手「先輩に付いていくだけでしたが、一緒に優勝することが出来てうれしい」。男女揃って団体形2年連続優勝を飾った。団体組手は女子2位、男子3位だった。
≪陸上≫
前日の走り高跳びで優勝した剱持早紀が専門種目の走り幅跳びに登場した。1回目にいきなり自己ベストタイの5m62の跳躍、4回目に自己記録を5m65に伸ばして優勝、2冠を獲得した。
剱持早紀選手は「最近の大会は思うような試合が出来ていなかったが、今日はいい走りが出来ました。ファールの時の方がいい跳躍だったので、悔しい面もある。関東では、去年より納得できる試合をして、インターハイを狙っていきたい」と語った。
男子5000m決勝は、山学の1年生トリオ(市谷龍太郎・上田健太・小池悠介)と農林の3人(今村来里夫・渡辺匠・秋山大志)、韮崎の3人(平賀喜裕・松田龍弥・北村修二)、身延の小林大地の10人が先頭集団を形成して2000mを通過、ここからレースが動き出した。市谷と農林の今村が交互に先頭に出て引っ張 る、上田は終始3番手の好位置につけて力をためた。残り1周の鐘が鳴る直前で今村がロングスパート、山学勢は市谷・上田の順で懸命に後を追った。最後に余力があったのは、駆け引きをせずに3番手をキープしていた上田だった。残り200mで前を行く2人を抜き、最後は2位の市谷に10mの差をつけて山学ワン・ツー・フ ィニッシュを決めた。3位は今村、中盤で一時トップに立った小池悠介は10位に沈んだ。
上田健太選手は「1500mで負けたので、5000mでは焦って前に出て体力を落とすことを避け、タイムではなく優勝を目標に、ラスト勝負に賭けました。関東では、このタイムでは予選も通れないので,1か月の間に足元を固めて、上で勝負できるように頑張りたい」と表彰状を手に持った。女子30 00mの優勝は韮崎の鈴木佑佳、山学勢は、2位鈴木千晴(3年)、3位田中結女(2年)、4位塩川結(1年)の順となった。その他、2日間にわたり死闘を繰り広げた男子8種競技で
松田康平(2年)が3位に入る健闘を見せた。陸上は男女ともに総合3位を獲得した。
2日目山梨学院高勢主な成績
水 泳
男子総合2位・女子総合2位、
≪女子・優勝≫200m背泳ぎ七里夏海(2年)、200m平泳ぎ黒部蒔子(1年 県高校新・大会新)、50m背泳ぎ伊藤理奈(2年)、50m平泳ぎ西海詩乃(3年)、50m自由形小俣麻有里(1年)、400mリレー(七里・西海・中澤・小俣)。≪男子・優勝≫50m自由形江原騎士(3年)、50m平泳ぎ森本昌 典(2年)、800mリレー(木村・村松・森本・江原)。
ゴルフ
女子団体優勝、個人2位河野美桜(1年)・井上義久(3年)、個人3位橋添 香(3年)
テニス
団体女子2位、団体男子4位、
ソフトボール
準決勝進出(準々決勝 山学16−3河口)
サッカー
決勝進出(準決勝 山学6−0韮崎)
大会最終日の13日は午前中にサッカー決勝、ソフトボール準決勝・決勝などが行われ、すべての競技終了後の午後3時から、山梨中銀スタジアムで閉会式が行われる。
文(M.I) カメラ(平川大雪・藤原稔)
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