
開設2年目を向えた山梨学院短期大学食物栄養科フードクリエイトコースが充実している。フードクリエイトコースは、「洋菓子」「和菓子」「製パン」の3分野と、レストランサービス分野のプロフェッショナルを目指す人のために新設されたコース。ここで学ぶ学生には、菓子作り・パン作りの国家資格「製菓衛生師」 と「レストランサービス技能士3級」の受験資格・中学校教諭二種免許状(家庭)が与えられる。学生の実習を指導する講師陣は、いずれも山梨県内で長年活躍して来たその道の達人、現役プロの指導で学生の実力が飛躍的に伸びている。特に、2年前期で製菓衛生師課程を修了し、後期に製菓衛生師国家資格試験に挑む2年生は、 全員が在学中での資格取得を目指し勉強に取り組んでいる。コースの新設に合わせて2010年に完成した学びの拠点「SWEETS STUDIO」の製菓実習室で"パティシエ"などを目指し連日実習に励んでいる。
パティシエ"はフランス語で菓子職人を意味する言葉。最近はスイーツブームもあって人気の職業となり、国内の一流ホテル、専門店などで高い求人がある。以前は男性がほとんどだったが、女性の進出がめざましく今や半数以上が女性で占められるほどに。国家資格の「製菓衛生師」をもっていれば、菓子やパ ンを製造・販売する際の食品科学・衛生面に関わる知識習得の証明、就職やお店を開く際には技術を証明することができる。昔は、洋菓子店やホテル、レストランなどで修業して菓子作りを覚える方法が普通だったが、最近は、製菓専門学校や大学・短大のパティシエ専攻コースで知識や技術を学んで社会に進出するのが一般的、パティシエになる門戸は広くなった。
山梨学院短大のフードクリエイトコースは、食物栄養科に昨年開設された新コース。食文化を創造するプロフェッショナルを要請する定員30名の少数精鋭製菓衛生師養成コース。学生の多くが地元山梨の出身で「フルーツ王国やまなし」の将来を担う人材育成の場として注目されている。実習を指導する講師陣は、いずれも山梨県内で長年活躍して来たその道の達人、洋菓子担当は内藤傳二講師、和菓子担当は小澤精講師、製パン担当は輿石輝夫講師、レストランサービス担当は小牧康伸講師。このうち、毎週水曜日に「製パン」を指導している輿石輝夫講師(62歳)は、甲府市内で学校給食用パン工場 を経営しているパン作りの専門家。体に染みついた職人技を笑顔で若い学生たちに伝授している。
輿石輝夫講師は「工場を娘夫婦に任せようかと思っている時に大学からお誘いを頂き、お手伝いさせてもらうことにしました。今ではもう生きがいです、若い人たちに自分が学んだことをすべて伝えたい」と話している。学生の一人
浅川みづきさんは「卒業したら洋菓子の道に進みたいと思っています。学校で和菓子作りの基本やいろいろなパン作りについても詳しく学び、知識が深まりました。国家試験に現役で合格できるよう、しっかり学んでいきたい」と夢を膨らませている。創設2年目のフードクリエイトコース2年生は、この秋学校 初の国家資格試験に初挑戦する。
文(M.I) カメラ(藤原 稔)
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