山梨学院パブリシティセンター
第93回全国高等学校野球選手権山梨大会(第8日)
〜山梨学院 4番・小林 先制打と2試合連続2号本塁打放つ〜
〜先発・平間が崩れるもエース・廣瀬が好リリーフ準々決勝へ〜

第93回全国高等学校野球選手権山梨大会(第8日)は17日、小瀬球場で3回戦3試合を行った。第2試合は山梨学院と富士河口湖の試合が行われ、2年振り5回目の甲子園を目指す山梨学院は9対6で勝ち準々決勝に駒を進めた。山梨学院は、1回裏に一死一二塁、4番・小林義弘(2年・千葉市シ)の初球を叩く右前適時打で先制すると、安打と犧飛で3対0とした。4対0とリードして迎えた4回表、好投していた先発右腕・平間凛太郎(2年・世田谷シ)が、四球から突然リズムを崩し4安打などで4対4とされ降板。追いつかれた山梨学院は、その裏に1点、5回裏3点、6回裏1点と加点。投げては、エース左腕・廣瀬直紀(2年・河口湖シ)が急な登板にもかかわらず、4回表から5回2/3を気迫で投げ9対6で勝利した。山梨学院は、20日(第10日)小瀬球場の第1試合(9時00分)で、北杜を13対0(5回コールド)で下した春の覇者・東海大甲府高校と準決勝進出を賭けて戦う。


☆第93回全国高等学校野球選手権山梨大会(第8日) 於 小瀬球場

富士河口湖
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0
4
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0
0
0
2
6
山梨学院
3
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1
1
3
0
0
×

[山梨学院]
投手:平間(3回1/3、64球、6安打、3四死球、4三振、暴投1)
投手:廣瀬(5回2/3、91球、7安打、2四死球、5三振、暴投1)
捕手:丸山
本塁打 小林  二塁打 青戸

[富士河口湖]
投手:木村(3回、50球、5安打、2四死球、2犠飛、4三振、暴投1)
投手:瀧口(2回、46球、5安打、1四死球、1犠打、2犠飛、2三振)
投手:古屋(0回0/3、10球、2安打、1四死球、本塁打1)
投手:細川(3回、30球、1四死球、1犠打)
捕手:長田

●山梨学院は、1回表に2本柱の右腕・平間凛太郎(2年・世田谷シ)が、一死後に2番打者に中前安打されるが3番を内野飛に、4番を空振りの三振に打ち取り、上々の滑り出しを披露。
●攻めては1回裏、一死後に2番・鈴木孝昌(3年・八王子シ)がストレートの四球を選び出塁。3番・丸山陵司(3年・調布シ)の左前安打で一死一二塁とした。続く、4番・小林義弘(2年・千葉市シ)の「初球、内側の真っ直ぐ、低目」を叩く右前適時打で先制。5番主将・田口蒔人(3年・青葉緑東シ)の左前安打で一死満塁とし、6番・坂上泰斗(静岡裾野シ)の犧飛で2対1。7番・加藤久也(2年・千葉市シ)の中前適時打で3対0とした。
●3回裏には先頭打者の3番・丸山が内野失策で出塁。4番・小林の左前安打で無死一二塁とし、投手の暴投で無死二三塁。一死後、6番・坂上が四球を選び満塁。続く、7番・加藤の犧飛で4対0とした。
●好投していた右腕・平間は、4回表に4番打者を四球で出塁させると、5番の初球をワイルドピッチし無死二塁に、すると3ー2からの6球目を中前安打され無死一三塁。続く、6番にストレートの四球を与え無死満塁。7番を中飛に打ち取り一死後、8番に左前適時打され4対1。さらに一死満塁から、9番に左前2点適時打され4対3。平間は一死一三塁で1番にも初球を中前適時打され4対4の同点とされ降板した。
●4対4の同点とされた4回裏、先頭打者の9番・青戸角太郎(2年・青葉緑東シ)が、この回に交代した投手から左前安打し出塁。1番・武藤泰啓(3年・河口湖シ)も左前安打し無死一二塁。2番・鈴木の内野ゴロで一死二三塁。この大会、出塁連続5と勝負強い2番・丸山が「同点とされ、悪い流れを断ち切りたかった」と「真っ直ぐの外高目」を犧飛し5対4と再びリードした。
●5回表、突然の登板エース・廣瀬は一死後6番打者に左前安打されるが、続く7番を空振り三振に打ち取り二死一塁にしたのも束の間、8番に左前安打を許し二死一二塁とされる苦しい展開。しかし、捕手・丸山が9番の0ー1からの2球目に、二塁走者の三塁へのスチールを強肩で阻止。女房役として廣瀬にリズムを与え、また、チームに流れを呼び込む好プレー。
●5回裏の一死後、7番・加藤が右前安打で出塁。8番・廣瀬の犠打を内野手が悪送球し一死一二塁。続く、9番・青戸が「流れを、さらに引き寄せようと打席に入った。真っ直ぐ、真ん中低目」を振り抜くと、左中間を越える二塁適時打で6対4。一死二三塁、1番・武藤の右前適時打で7対4。一死一三塁で、2番・鈴木の犧飛で8対4とした。
●6回裏、先頭打者4番・小林は3人目の投手から打った瞬間にホームランとわかる、右芝生席中段にライナーで飛び込む、自身の今大会2号となる2試合連続本塁打を放ち9対4とした。
●エース・廣瀬は、4回2/3を無失点で好投。しかし、最終回に先頭打者の3番打者を左中間への安打で出塁させ、4番を内野ゴロに仕留めフォースアウトで一死一塁。5番に右安打され一死一二塁。6番を三振に切って取り二死一二塁としたが、7番の代打に痛恨の四球で二死満塁とすると、8番に初球を右前2点適時打され9対6とされた。廣瀬は慌てずに最後は、9番を内野ゴロに仕留めチームに勝利をもたらした。


■先取得点を奪い、2試合連続本塁打を放った4番・小林義弘(2年・千葉市シ)は「球が良く見えている。体を開かないのが良い」と絶好調ぶりを分析。「これからも、ファーストストライクを積極的に狙って行く」とあくまでアクティブだ。
■4回から右腕・平間を継投し5回2/3を投げ抜いた、エース・廣瀬直紀(2年・河口湖シ)は「(平間が好投していたので)肩をつくっていなかった。同点だったので気持ちで投げた」と振り返った。「悪い所を修正し、次に登板機会があれば万全な態勢で臨みたい」と、額の汗を拭った。
■攻守ともに大活躍の3番で捕手の丸山陵司(3年・調布シ)は4回裏、一死二三塁での勝ち越しの犧飛を「4対4の同点にされた後だったので、とにかく勝ち越し点が欲しかった。最低限の仕事ができた」と振り返った。「次も、攻守でチームに貢献したい。また、投手を好リードしたい」と、淡々と述べた。
■勝ち越し点のお膳立てと、追加点をあげた青戸角太郎は「プレッシャーは無かった。球を良く見て打てた。悪い流れを変えられた」と、「次は東海戦。春には負けているのでリベンジしたい。下位打線なのでチャンスでは打ち、ランナーがいない時はチャンスをつくりたい」と、全身に闘志をみなぎらせていた。
主将の田口蒔人は「最後(9回表)に、野手と投手ともに詰めの甘さを露呈した。後2日、反省して東海大甲府戦に臨みたい」と、冷静沈着にこたえた。
須田喜照監督は「平間は3回を好投した。四球から崩れた。平間の悪い時のパターン」と、さらに「今日は平間が行ける所まで行こうと思っていた。悪くても5回、6回までと思っていたが」と、突然の4回の崩れに肩を落とした。「廣瀬は流れが流れだっただけに、良く投げてくれた」。「打線は良く振れている」。「勝てたので、反省でき次も戦えるので救われる」。次は東海大甲府戦、「気を確り持ち、一球一打。一つのプレーを積み上げて行くしかない」と、準々決勝に気を入れた。
 文(H.K)、カメラ(平川大雪)(八巻和夫)
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