
文部科学大臣杯2011全日本学生レスリング選手権大会が、8月29日から9月1日の日程で、東京・駒沢オリンピック公園体育館で開幕した。競技に先立って行われた開会式で、福田富昭日本レスリング協会会長は「日本のレスリング界の基礎は学生レスリング、学生の段階で日本代表になるように」と挨拶、国士舘大の福原将太選手が「練習の成果を発揮、正々堂々と戦う」と宣誓して開幕した。山学大からは、2週間後にトルコのイスタンブールで開催される世界レスリング選手権に出場する有薗拓真を除き、グレコローマンスタイルに16名、フリースタイルに20名がエントリーした。初日は、グレコ全階級(55㎏・60㎏・66㎏・74㎏・84㎏・96㎏・120㎏)の1回戦から3回戦までが行なわれた。山梨学院勢は、120㎏級の増田拓也と96㎏級の栗原大地・金澤勝利の3人が3回戦を突破しベスト8に進出した、30日午前からの準々決勝戦に勝てばメダル獲得が決まる。フリースタイルは、大会後半の31日と1日に行われる。
グレコローマンスタイルの山梨学院勢は、重量級が健闘した。120㎏級の増田拓也(4年 佐倉南)、96㎏級の栗原大地(4年 霞ヶ浦)・金澤勝利(3年 種市)の3人は、いずれも1ピリオドも落とさずに相手を圧倒してベスト8に名乗りを上げた。惜しかったのは120㎏級の原口卓也(3年 三井)、優勝候補の学生No1拓大の谷田昇太を追い詰めながら目前で勝利を逃した、あと一歩で番狂わせだった。新人戦で優勝した期待の新星長崎宏樹(1年 上田西)は2回戦で豪快な巻き投げを見せて勝利、3回戦では国士舘大の佐々木康平と大接戦を演じ、第3ピリオド・ボールピックアップの末に敗れた。84㎏級の鈴木友希(3年 八戸工大一)は3回戦まで勝ち上がったが、実力者の辰川裕也(日体大)には及ばなかった。また、96㎏級の新人松野裕也(1年 霞ヶ浦)も3回戦まで進出する健闘を見せた。この他の選手は2回戦までに敗退した。初日を終えた
小幡邦彦コーチは「原口は勝っている試合を詰めの甘さで落とした、試合は最後まで気を抜いてはいけない。全体的にディフェンスはある程度出来ている。夏の大会は秋や冬の大会と違って汗が出やすく滑りやすい、攻撃の精度が勝敗を分ける。勝ち進んだ3人は、明日も積極的に攻めてほしい」と話し。大会後半のフリースタイル戦については「各階級の実力者と当たるベスト16・ベスト8戦が大きな山場になる。そこでのチャンスを生かすよう、学生にグレコの反省をフリーに生かすようアドバイスしていきたい」と語った。山学大の選手たちは、グレコもフリーも、メダル獲得を目標に積極果敢にタックルに挑む。
文(M,Ⅰ) カメラ(平川大雪)
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