山梨学院パブリシティセンター
日本学生選手権水泳競技 1日目
〜鈴木聡美が100m平泳ぎ見事に3連覇を達成〜
〜前原優理主将自己ベストの3位でチームを牽引〜

第87回日本学生選手権水泳競技大会(インカレ)競泳競技が、横浜国際プールを舞台に9月2日から4日の日程で開幕した。競泳のインカレは個人戦の成績を集計して学校別得点を競う大学対抗戦。山梨学院大水泳部女子は、一昨年・昨年と2連覇しており、開会式で松下絵里奈副主将が優勝杯を返還、今年は3連覇を目指す。1日目は男女6種目の予選・決勝が行われた。このうち女子100m平泳ぎに出場した世界選手権・ユニバーシアード日本代表の鈴木聡美は、予想通り他を寄せ付けない力強い泳ぎで、1年からの連覇を3連覇に伸ばした。また、最初の決勝種目女子50m自由形決勝に進出した主将の前原優理が、高速水着時代に作った自己ベストを上回る会心の泳ぎで3位の表彰台を獲得、主将が先陣を切ってチームに勢いをつけた。こ の他、女子400mリレーでは、エースの下中千明を発熱で欠きながら、1年生がカバーして6位に食い込むなど、チーム山梨学院は、男女ともに上々の滑り出しを見せた。


鈴木聡美貫禄の3連覇(女子100m平泳ぎ決勝)
鈴木聡美(3年 九産大九州)は、2年前のこの大会で1分06秒32の日本新を出して優勝、無名選手からいきなり日本を代表する選手となった。この夏は、7月後半の世界水泳選手権と8月中旬から下旬にかけて行われたユニバーシアードを転戦した。海外遠征から帰国したばかりで、疲労が残っているであろう鈴木がどんな泳ぎをするか注目された。スタートは、一番いい反応の0,62、30mで頭ひとつ抜け出し、後半2位の松島美菜(日体大)にやや追い上げられたものの、落ち着いた力強い泳ぎで1分07秒85のタイムでゴール、大会3連覇を達成させた。鈴木聡美選手は「今シーズンは6秒台を一度も出していないので、タイム的には悔しい気持ちの方が多いが、3連覇出来たことは非常に嬉しい。チームのために貢献出来て良かった」と話した。表彰台ではブーケとマスコットと笑顔を山学応援席に向けた。
 
前原優理チームを牽引する3位(女子50m自由形決勝)
前原優理(4年 山梨学院高)は、数少ない地元っ子、家は甲斐市だが4年間仲間とともに寮生活をして来た。最上級生になり主将に任命された前原は、2年前のインカレに苦い思い出がある。400mメドレーリレーのアンカーに起用され、世界選手権代表の近畿大アンカー山口美咲にゴールタッチでかわされ、4分04秒70(大会新)で泳いだ近大が優勝、4分04秒73で泳いだ山学大は0秒03差の準優勝。レース後、責任を感じて号泣した。あれから2年、主将となった誰よりも悔しさを知る前原は、この夏チームの誰よりも多く泳ぎ込んだ。スタートの反応は0,70と必ずしも早くはなかったが、猛然と追い上げ3位でゴール。タイムは25秒81、2年前の高速ラバー水着時代に作った記録を上回る自己ベスト。チームに流れを呼び込む表彰台に上った。前原優理選手は「キャプテンとして、表彰台は必須だったので必死でした。予選のあとコーチから呼吸数が多いといわれ、決勝では少なくしました。自己ベストが出てよかった」自らに猛練習を課して責任を果たした主将は、ほっと安堵の表情を浮かべた。

1日目の女子最終種目400mフリーリレーでも、山学チームは健闘した。エースの下中千明(3年 北陸大谷)が発熱でダウン、予選で急遽2人の1年生を起用して7位に食い込み決勝に進出した。決勝は、主将の前原優理・山岸奈央(3年 春日部共栄)・村上優海(3年 市立船橋)・金田有加(1年 磐田農)の4人で臨み、予選より順位を一つ上げて6位でゴールした。笑顔で山学席に一礼した前原・山岸・村上・金田の4人は、レース後「1日目いい流れで来ているので、明日につながるように頑張りました」と笑顔で語った。この他の種目では、女子200m背泳ぎの巽 彩華(1年 羽衣学園)が予選で自己ベストを記録しB決勝に進出16位となった。巽 彩華選手は「去年のインカレを見て、雰囲気のいい山梨学院大に惹かれて入学しました。高校時代とは練習量が全然違う。練習がきつくて、精神的にもきつかったけど、ベストが出て安心しました。チームの一員としてチームに貢献できるよう頑張って行きたい」厳しいけれど楽しいと1年生は語った。
 
大会2日目3日の山学勢は、ユニバーシアード大会で金メダルを獲得した加藤 和が女子200m個人メドレーに登場するほか、女子400mメドレーリレー大会2連覇に挑む。
 
文(M.T) カメラ(平川大雪)
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