第64回秋季関東高校野球山梨県大会(5日目)は9月13日、甲府市の小瀬球場で二回戦3試合を行った。第2試合は夏の覇者・山梨学院と峡南の試合が行われ、夏秋連覇を狙う山梨学院が7対0(7回コールドゲーム)で勝ち三回戦に進出した。山梨学院はマウンドに右の豪腕投手・平間凜太郎(2年・世田谷シ)を先発。平間は「自分の持ち味のストートが走っていた」と4球目で142キロをマークすると、6回を散発の4安打、2四球、毎回奪三振の8三振で完封。打撃陣は序盤に得点圏にランナーを進めるが一本が出ず好投する平間を援護できない。その5回表、二死二三塁で3番・福本大賀(1年・生光学園中)がベンチの期待にこたえ、フルカウントからの「アウトコース、真ん中のカーブ」を中前に2点適時打。続く4番・小林 義弘(2年・千葉市シ)が右前に二塁適時打、5番坂上泰斗(2年・静岡裾野シ)が中前適時打し、クリーンアップトリオの連打で4対0とした。さらに7回に3点を加点し7対0とした。7回裏にはエース左腕・廣瀬直紀(2年・富士河口湖シ)が貫禄の投球で2三振と内野ゴロで締めくくり、大会規定により7回7点差のコールドゲームとした。山梨学院は19日午後2時から小瀬球場で、白根を10対3(8回コールドゲーム)で破った都留と対戦する。
☆第64回秋季関東地区高等学校野球山梨大会(5日目) 於 小瀬球場
山梨学院 |
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峡 南 |
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[山梨学院]
投手:平間(6回、84球、4安打、2四死球、8三振、0暴投)
投手:廣瀬(1回、10球、0安打、0四死球、2三振、0暴投)
捕手:矢崎
二塁打 矢崎 小林
[峡 南]
投手:深澤(7回2/3、124球、9安打、5四死球、2犠飛、2三振、0暴投)
捕手:長田
◆山梨学院は1回表、1番・大下拓馬(1年・青葉緑東シ)が死球で出塁し、2番・加藤久也(2年・千葉市シ)の0ー1からの2球目にバスターエンドランのサインで進塁を試みたが捕手に刺されタッチアウト。加藤は3ー2と粘り中前安打で出塁し、続く主将の4番・小林義弘(2年・千葉市シ)が四球を選び二死一二塁としたが、後続が倒れ先取点の好機を逸した。
◆1回裏、右の豪腕投手・平間凜太郎(2年・世田谷シ)が先発。平間は1番打者の1ー2からの四球目に142キロをマークし豪腕ぶりを披露。結果、四球を与えるが、2番打者の犠打を自らが裁き1ー6の併殺で一死一塁とし、続く3番打者を5ー4の併殺に仕留め、4番打者を空振りの三振に打ち取り危なげのない立ち上がりを見せた。
◆2回表の一死後、7番・矢崎海(2年・甲府南シ)が左中間への二塁安打で得点圏に出塁したが、後が続かずにチャンスを逃した。
◆3回表、先頭打者の1番・大下が右前安打で出塁。2番・加藤の犠打で二塁に進塁、二死後捕手の二塁への送球が中前に抜ける失策に付入り三塁に進塁、しかし後続が打ち取られ得点機を逸した。
◆5回表の一死後、9番・青戸角太郎(2年・青葉緑東シ)が中前安打で出塁。1番・大下の死球で一死一二塁。2番・加藤の犠打で二死二三塁とすると、3番・福本大賀(1年・生光学園中)がベンチの期待に答えフルカウントからの「アウトコース、真ん中のカーブ」を中前2点適時打、福本は外野手のエラーを突き二塁に進塁。すると4番・小林が右前に二塁適時打し、5番・坂上泰斗(2年・静岡裾野シ)が中前適時打し4対0とした。
◆6回裏、豪腕・平間は先頭打者の2番打者に右前安打され、3番打者の0ー1で一塁走者に牽制、これが失策を誘い無死二塁。3番打者を左翼飛に打ち取り一死二塁。二打席連続空振り三振の4番打者に内野安打され一死一三塁とされたが、5番打者を空振り三振、6番打者を右翼飛に打ち取り事なきを得た。
◆7回表の一死後、2番・加藤が内野の失策を誘い出塁。3番・福本の左前安打で一死一二塁。4番・小林の死球で一死満塁とした。続く5番・坂上が1ー0から中前に弾き返し、加藤、福本が生還し6対0。坂上は外野手の三塁手への送球の間に二塁に進塁し一死二三塁とした。さらに6番・安並大輔(1年・海老名シ)が四球を選び一死満塁。7番・矢崎の内野ゴロの間に小林が生還し7対0とした。
◆7回裏、好投していた豪腕・平間に替え、エース左腕・廣瀬直紀(2年・富士河口湖シ)が登板。エース・廣瀬は先頭打者の7番を3球見逃し三振に、8番打者を3球目を空振り三振に、9番打者を初球内野ゴロに仕留めたかに見えたが、内野手の失策で二死一塁とした。しかし、1番打者をも内野ゴロに仕留めエースの貫禄を見せ付けた。大会規定により7回7点差のコールドゲームとなった。
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◆先発で好投した右の豪腕投手・平間凜太郎(2年・世田谷シ)は「自分の持ち味の真っ直ぐが走っていたので、調子は良かった。コントロールに気をつけ、真っ直ぐで三振を取りに行った。力まずに一戦一戦、力強く投げて行きたい」と気を引き締めて述べた。
◆リリーフで登板したエース左腕・廣瀬直紀(2年・富士河口湖シ)は「夏の事は忘れて、一つでも成長できればと、一からやり直して、本大会を迎えた。今日は1イニングだったが、次の試合に繋げられる投球が出来た」と手応えを感じていた。
◆先制打を放った3番・福本大賀(1年・生光中)は「相手投手の球が遅かったので、逆方向に打つ事を心掛けた。打った球はアウトコース真ん中のカーブの甘い球だった。次の試合でもボール球を確り見極めてチームに貢献したい」と謙虚に述べた。
◆主将の4番・小林義弘(2年・千葉市シ)は「5回の集中打は良かったが、序盤に得点チャンスがありながら、相手投手の緩急をつけコースを丹念に付く投球術に、得点できなかったことは反省したい。次は『エラー(この試合2失策)を無くし、守りからリズムをつくり、得点を取る』自分達の目指す野球を心掛けて、一戦一戦を戦って行きたい」と述べた。
◆須田喜照監督は「平間は新チームになって練習試合で結果を出していたので先発させた。廣瀬も練習試合で投げ込んでいるので継投の機会を伺っていた。7回表にタイミング良く平間に打順が回って来たので代打を出して、7回裏から廣瀬を投入した。平間・廣瀬ともに合格点をあげたい。打撃陣は、相手投手が低目に丁寧に投げていたので、1・2・3回のチャンスで得点できなかったが、5回の集中打は褒めてあげたい。練習試合と違って大会では、なかなか得点できないので、『バッテリーを中心に守り切り、少ない得点チャンスをものにする野球』をすれば勝てる。まだまだ未完成だが、それを目指して戦って行きたい」と語った。
文(H.K)、カメラ(平川大雪)(今村佳正)
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