
平成23年新司法試験で7人の合格者を輩出した山梨学院大学法科大学院は9月21日、キャンパス内プルシアンブルーで「平成23年新司法試験合格祝賀・激励の会」を行った。この会は、新司法試験の合格者を祝し、この後に控える司法修習、法曹人生を激励し、さらに来年以降受験する在学生・修了生を激励することを目的に開催。平成18年の新司法試験で合格者を輩出して以来、毎年開催され、今回で6回目を数える。山梨学院大学法科大学院は、平成23年新司法試験において45人が受験し7人が合格、合格率は15.56%で新司法試験がスタートして以来、着実に合格者を輩出している。「合格祝賀・激励の会」には、古屋忠彦学長、荒牧重人法務研究科長を始めとする教職員や山梨県弁護士会関係者などが出席し、合格した修了生を祝福し、今後の司法研修所での研修や法曹としての活躍にエールを送った。合格者は、大学院生活での苦労や受験勉強での思い出、恩師や仲間への感謝の気持ち、今後の抱負などを一人一人語り、新たに始まる世界での活躍を誓った。
午後6時からプルシアンブルーで始まった「平成23年新司法試験合格祝賀・激励の会」には、合格者や修了生、教職員、山梨県弁護士会関係者などおよそ150人が出席した。挨拶の中で
古屋忠彦学長は「人数こそ7人で昨年には及びませんが、見事な成績を収めることができました。合格者の皆さん、本当におめでとう。平成16年に新制度がスタートし、今年で6回目の受験となり、初年度に6名の勇者を送り出して以来、堅実な成果を上げ続けて今年に至りました。今後も山梨学院は力強く受験生を支えていきたいと思います」と語った。また、法科大学院を代表し
荒牧重人法務研究科長は「嵐の中、台風の中の合格祝賀・激励会は非常に忘れがたいものになると思います。これまでに山梨学院の法科大学院から57人のメンバーが法曹として巣立っています。私たちは法曹界に巣立った修了生が社会や依頼者から信頼され、社会貢献できることを心から念願しています。今年残念ながら不合格となった修了生、来年受験する修了生・在校生が来年この席に立てるよう、法科大学院の教職員は一人一人に応じた形で支援していきたいと考えています」と挨拶した。さらに、法科大学院開設以来、実務指導等様々な面で支援している山梨県弁護士会の柴山聡会長の祝辞が
堀内寿人副会長から紹介された。柴山会長は「これから合格者のみなさんは、法曹としての第一歩を踏み出すことになります。今後約1年の司法修習はみなさんが歩み始める法曹人生において法曹実務家としての基礎を育む非常に重要な機会となります。この機会をどう活かすかは、皆さんの心構え次第であります。是非とも受け身ではなく積極的に取り組んでいく姿勢を忘れずに頑張っていただきたいと思います。今法曹に求められている役割は大きいものがあります。今年3月に発生した東日本大震災では、被災地弁護士会の要請を受け山梨県弁護士会からも弁護士を被災地に派遣し、無料法律相談や原発賠償に関する説明会を行っております。こうした被災地支援を始めとする広域的活動に対する法曹の役割は今後益々大きくなるとともに社会や国民から期待が高まっていくものと思います。充実した司法修習を経て立派な法曹としてひとり立ちされていくみなさんが、この法曹界やわが国の社会の様々な分野に大きく派羽たかれ、活躍されることを祈念いたします」と法曹人生の一歩を踏み出す合格者を激励した。
合格者の一人、山梨県富士吉田市出身(吉田高→東北大→山梨学院)の
分部祐子さんはこれから受験する在校生に対し「今年2度目の受験で修了してから時間がたっており、その間は心細かったのですが、先生方に快く勉強を教えていただき、そのお陰で今年合格することができました。在校生のみなさんは、修了後も先生方が温かく勉強を教えてくださり、一人では身につかない勉強もできるので、ぜひ大学の近くに残って勉強を続けると良いと思います」とアドバイスした。また、
正木君治さんは「合格したときは、嬉しいというよりもホッとしたのと同時に、これからも頑張らないといけないという気持ちを抱きました。山梨県弁護士会の先生方、山梨学院の教職員の方々、近隣のお店の方々、『オール山梨県弁護士会』『オール山梨学院』『オール山梨』に支えられて合格することができたのだと思っています。一人では合格できなかったし、勉強を続けることすらできないと思います。来年受験するみなさんは、そういった思いにこたえられるよう真剣に着実に志を高く勉強すれば必ず合格すると思いますので、弛まぬ努力を続けてください」と支えてくれた人たちへの感謝の気持ちを口にした。
山梨学院大学法科大学院は、平成23年新司法試験において45人が受験し7人が合格。7人の内訳は男性5人、女性2人。合格者7人は、全国74法科大学院中44位。合格率は15.56%で、全国74校中30位、私学順位だと、49校中15位。山梨学院大学法科大学院からは旧司法試験を含め57人を法曹界に輩出したことになり、新司法試験がスタートした平成18年から毎年着実に合格者を輩出している。
文(Y.Y)、カメラ(平川大雪)
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