
平成23年度(男子30回・女子27回)全日本学生柔道体重別選手権大会は10月9日、東京・日本武道館で2日目(最終日)の試合を行った。男子は重量級の90s級・100s級・100s超級の3階級。女子は軽量級の48s級・52s級・57s級の3階級が行われた。山学勢男子は、100s級に主将の柴崎裕亘、100s超級に増田哲也・鈴木誉広・嘉山貴之が出場。女子は、48s級に主将の黒江優希と高田知穂、52s級に加賀谷千保、57s級に吉元佳代と連珍羚が出場した。初日の山学勢は、男子73s級の中村剛教と女子78s超級の山部佳苗が優勝するなど各選手が大健闘したが、2日目は大苦戦した。期待の加賀谷千保が2回戦で敗退した他、男子の主将柴崎裕亘と女子の主将黒江 優希はベスト8(5位)に留まった。一人気を吐いたのが、台湾からの留学生連 珍羚、2回戦から登場して昨年の優勝者金子瑛美らを次々に倒し、決勝に進出した。決勝では指導4を取られて敗れたが、日本に来て実力を伸ばし、初めて表彰台を獲得した。初日は大健闘、2日目は不満の残る、平成23年度体重別選手権となった。
≪女子57s級決勝 連 珍羚vs大友真貴子≫
連 珍羚(れん・つぇんりん、2年 台北県立錦和)は、来日してまだ1年半だが、柔道の力も、日本語の力も、格段にうまくなっている。2回戦で古後 梓(福岡大)、3回戦で美和愛子(仙台大)、準々決勝で昨年度優勝者の金子瑛美(埼玉大)、準決勝で武井嘉恵(筑波大)を大外刈りからの小外掛けで下し、日本に来て始めて決勝に進出した。対戦相手の大友真貴子(東海大)とは喧嘩四つ、組み手争いが非常に厳しかった。自分の形に持ち込むことが出来ず、指導4による一本負けで優勝はならなかった。
連 珍羚選手は「決勝では自分の組手になることが出来なかった、自分の柔道が出来なかった。次の団体体重別では、2回戦で東海大と当たるので、その時にはリベンジして勝ちたい」と語った。
その他の試合では、男子の
主将100s級柴崎裕亘(4年 福岡舞鶴)と女子の
主将48s級黒江優希(4年 横須賀学院)はともに準々決勝で敗退し5位に終わった。期待の
女子52s級加賀谷千保(3年 藤枝順心)は安定感を欠いた。喧嘩4つの高松静香(九州看護福祉大)を攻めながら、延長で逆転の小外刈りを受け2回戦で敗退した。身長190cmの巨漢新人
男子100s超級鈴木誉広(1年 弘前実業)は健闘した。2回戦に進み上杉亮太(国士舘大)と対戦、GS方式の延長でも決着がつかない接戦を演じ旗判定で敗れた。2回戦で姿を消したが、成長が楽しみな新人が現れた。
山梨学院勢の成績
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成績
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階級
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名前
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学年
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備考
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優勝
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73s級
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中村剛教
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3年
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山学男子2人目の学生日本一
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優勝
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78s超級
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山部佳苗
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3年
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講道館杯と合わせ2冠
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準優勝
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57s級
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連 珍羚
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2年
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3位
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66s級
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清水健登
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2年
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3位
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78s超級
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井上愛美
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1年
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5位
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78s超級
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甲斐 南
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4年
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5位
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78s超級
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町 純香
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2年
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5位
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100s級
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柴崎裕亘
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4年
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5位
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48s級
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黒江優希
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4年
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3回戦
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81s級
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帆高純平
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4年
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2回戦
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100s超級
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増田哲也
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4年
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2回戦
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100s超級
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嘉山貴之
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4年
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2回戦
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100s超級
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鈴木誉広
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1年
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2回戦
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66s級
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白座康雄
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1年
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2回戦
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63s級
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磯崎未佳
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4年
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優勝した安松春香に敗退
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2回戦
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60s級
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廣瀬康太
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4年
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2回戦
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52s級
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加賀谷千保
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3年
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2回戦
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73s級
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池田宏次郎
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2年
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2回戦
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57s級
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吉元佳代
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4年
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1回戦
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60s級
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伊藤優響
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2年
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1回戦
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78s級
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浜田尚里
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3年
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優勝した只野真梨枝に敗退
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1回戦
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70s級
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馬場奈津美
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2年
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1回戦
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60s級
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若松真兵
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3年
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1回戦
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48s級
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高田知穂
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2年
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山部伸敏女子監督は「優勝は男女1名出たが、全般的には満足できる結果ではなかった。レベルの高い大会なので、厳しい戦いになるとは思っていたが、壁に当たった、反省しなければいけない。次の体重別団体戦は、個人戦の結果が反映されるので危機感を持った。持っている力を全部出さないと優勝できない、大会まであと3週間、そこに向かって全力でやっていくしかない」と振り返った。
文(M.T) カメラ(平川大雪)
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