関甲新学生野球2011秋季リーグ戦は10月15日、群馬県伊勢崎市の上武大学野球場で第7節(最終節)第1戦を行った。第1試合の上武大対白鴎大戦は9-5で上武大が先勝、第2試合の山梨学院大対関東学園大戦は、山学大が5番山内恭平の先制打などで、初回と2回に2点を奪い序盤でリードした。先発した高梨裕稔は、速球に時折変化球をまじえる好配球で7回まで2安打・1四球に相手打線を抑えた。8回表に山内恭平の2本目のタイムリーで3点目を上げたが、ここから関東学園が粘り、8回裏に1点、9回裏にはホームランで1点差まで詰め寄られた。終盤は苦しんだが、高梨は最後の打者をこの日10個目の三振に仕留め、完投勝利した。この日の結果、白鴎・上武・山学の上位3校 は三つ巴状態となり、山学大は明日16日の試合が、横浜スタジアムで行われる関東大会(上位2校進出)初出場を賭ける大一番となった。
関甲新学生野球秋季リーグ第7節第1戦(10/15) 於上武大学野球場
山梨学院大 |
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関東学園大 |
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〈バッテリー〉山学大-高梨―田中、 関学大-坂本―小林、
〈本塁打〉黒崎(関学)、〈三塁打〉平谷(関学)、〈二塁打〉山内(山学)飛田(関学)
試合は1回表にいきなり動いた。2死から3番古川裕剛(4年 八王子実践)、4番渡辺貴幸(4年 甲府商)が連続四球で出塁、この場面で4番から5番に下がり奮起した山内恭平(4年 育英)が初球をセンター前に弾き返して先制、2回表にも関東学園大のエース坂本桂祐から1点を奪い序盤でリードした。山学大の2年生エース高梨裕稔(千葉・土気高、右投げ、186㎝・78㎏)は、9月17日の白鴎大戦では、9回を完投し9奪三振を奪ったのだが、立ち上がりの初回と4回、5回に先頭打者に四球を与えるなど、白鴎大に5四死球を与えて自らのピッチングを苦しくさせ、守りのリズムを悪くさせて敗れた。この日は制球が乱れた白鴎大戦とは別人のように好投、速球で押し、時折変化球 をまじえる好配球で7回まで散発2安打・1四球に抑えた。8回表に山内恭平がこの日2本目のタイムリーを放ち3点目を奪い突き放した。しかし、ここから関東学園の粘りの攻撃が始まり、8回裏に1点、9回裏にはホームランで1点差まで詰め寄られた。高梨裕稔投手は「負けられない試合だった、なんとしても勝とうと思った。終盤に真っ直ぐのスピードが落ち、投球が一辺倒になった、詰めの甘さが課題」と振り返った。試合後、選手を集めた伊藤彰コーチは「山内の二塁打が悪い流れを断ち切ってくれた、貴重なヒットだった。今日のバッティング・走塁を反省して明日に備えよう。27アウトを取るまで、全力でしっかりやろう」と打てなかったナインに反省と奮起を求めた。高橋一三監督は「今日勝たないと次につながらない試合だった。高梨が計算通り良く投げてくれて、山内がいいところで打ってくれた。この勝ちを明日に活かす」と勝ち点1に向かった。
山梨学院大対関東学園大の第2戦は、16日午前9時30分試合開始、同じ上武大野球場で行われる。
文(M.Ⅰ) カメラ(平川大雪)
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