山梨学院パブリシティセンター
全日本大学グレコローマン選手権
〜山学勢は有薗拓真(96s級)が貫禄の初優勝〜
〜階級上げた金澤勝利(120s級)堂々初優勝〜

平成23年度全日本大学グレコローマン選手権大会が、10月19・20日の両日、東京・駒沢体育館で行われ、山梨学院大勢2人が揃って初優勝した。大会は最軽量級の55sから最重量級の120sまでの7階級の各大学代表対抗戦、山学大は、初日の軽・中量級4階級は振るわなかったが、2日目の重量級3階級で大いに健闘した。96s級の有薗拓真は、日本代表決定プレーオフで勝ち抜き、9月の世界選手権(トルコ)に出場した。学生の大会で負けるわけには行かない立場になり、逆プレッシャーから苦戦したが、インカレ(有薗は不出場)1位・2位の2人を倒し貫録の初優勝をとげた。金澤勝利は試合のたびに10s減量していた96s級から1階級上げて最重量級の120s級で戦った 。決勝の相手は、高校5冠王で4月の全日本選抜選手権優勝のスーパールーキー早大1年の前川勝利、今月初めの国体で敗れた相手だったが、渾身の力でローリングを奪い堂々この大会初優勝をはたした。個人戦の順位をポイント化して争う学校対抗は、1位日体大、2位拓大、3位早大、4位山学大、5位青学大となった。
≪96s級決勝 有薗拓真vs木下駿(拓大)≫
有薗拓真(4年 育英)は「世界選手権代表なのだから学生に負けるわけにはいかない」という思いと、周囲の勝って当然という雰囲気とも戦う、プレッシャーとの戦いとなった。2回戦で大坂昂(早大)、準決勝で赤嶺希(青学大)のインカレ1位・2位と対戦し苦戦したが、苦しみながらも勝ち抜き、決勝で木下駿(拓大)と対戦した。決勝は気持ちを切り替えて臨み、前に出る自分のレスリングで失点ゼロ、2−0(1-0,2-0)と圧倒した。有薗拓真選手「世界選手権に出て、学生の大会では絶対勝たなくてはいけないと思って空回りして、準決勝まで情けない試合をした。直すところを直して次の天皇杯に向かいたい。学生最後なので、フリーでもタイトルを取り、山梨学院に貢献したい」と語った。
 
≪120s級決勝 金澤勝利vs前川勝利(早大)≫
金澤勝利(3年 岩手・種市)は、2年前に全日本大学選手権(フリースタイル)96s級で1年生王者に輝いている。しかし、その後はタイトルに見離されて来た。「勝てないことのプレッシャーに襲われ、どん底まで落ちた、もう上に上がるだけ」と開き直ってこの大会に臨み、決勝に進出した。相手は、霞ヶ浦高時代に高校五冠王に輝き、今年4月の全日本選抜選手権でも優勝した早大1年のスーパールーキー前川勝利。金澤自身も今月初めの国体2回戦では0−2(0-1,0-1)で敗れている。「いくら全日本選抜王者であっても、1年生に負けてたまるかという気持ち」でマットに上がった。体が一回り大きい前川をグランドで回して第1ピリオドを取り、第2ピリオドはグランドを守り切って2−0(2-0,1-0)で勝利した。金澤勝利選手は「国体で負けたあと、有薗さんと練習して対策を練った。勝つと思ってなかったので、勝ててよかった」と振り返るほどの強豪だった。
 
その他の山学勢は、74kg級長崎宏樹(1年 上田西)は敗者復活戦に回り7位、84kg級鈴木友希(3年 八戸工大高)は第2ピリオドを取ったが第3ピリオドを奪われ準々決勝敗退、66kg級市川久文(4年 日野)60kg級鴨居正和(1年 香川中央)内山雄喜(2年 前橋西)の3人は1回戦で敗退した。
小幡邦彦コーチは「有薗は、優勝する予定で臨み学生トップを証明してくれた。金澤は、96kg級から120kg級に上げて臨み、分が悪いかなと思ったが力を出して勝ってくれた。軽量級がもっと頑張ってくれたら団体戦がもっと上位にいけたので、そういうところを直していきたい」と大会を振り返った。
文(M.T) カメラ(平川大雪)
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