
平成23年度全国高校サッカー選手権山梨県大会は10月23日、韮崎市中央公園陸上競技場と芝生広場で、準々決勝4試合を行った。プリンスリーグ参戦中の山梨学院高は3回戦までシードされ、準々決勝が大会初戦、日大明誠高と対戦した。ほぼベストメンバーで臨んだ山梨学院は、初戦の緊張感からか、前半は攻め上がるものの、なかなか得点が奪えなかった。ようやく前半28分に、自陣からのボールを4人でゴール前につなぎ、最後は主将の白崎凌兵が右足で鮮やかに決めて先制した。その後はリズムが噛み合い、前半だけで3得点、後半には7得点を上げて一方的に試合を進めた。終了近くにカウンター攻撃から一気に攻め込まれ、ゴール前でボールを回され点を奪われたが、10対1の大差 で危なげなく日大明誠高を下し準決勝進出を決めた。準決勝に進出したのは、予想通り、山学・帝三・航空・韮崎の4強。山梨学院高の対戦相手は古豪韮崎高、1週間後の30日に山梨中銀スタジアムで対戦する。
前日の雨から一転、暑いぐらいの強い日差しが天然芝のフィールドに照りつけた。観客の中には、顔に柔らかいハンカチをかけて、生後5か月の赤ちゃんを日差しから守りながらサッカー観戦を楽しむ若いファミリーの姿も見られた。
準々決勝≪山梨学院高vs日大明誠高≫(10/23)於韮崎中央公園陸上競技場 |
○ 山梨学院高 10 |
前半 3−0
後半 7−1 |
1 日大明誠高 ● |
山学得点者 白崎2、名嘉眞3、柳沢、樋口2、荒木、金井 |
一方的に攻め上がりながらも、なかなか得点を奪えずにいた前半28分、道を切り開いたのは主将の白崎凌兵(3年)だった。卒業後は清水エスパルスに入団しJリーガーになることが決まったリーダーは、「まだ万全でなく、体が重い」と言いながらフル出場、恥骨炎の影響を感じさせない動きで、得点場面のほとんどに絡みチームの勝利に貢献した。先発11人の中で唯一の2年生FW名嘉眞朝季がハットトリックの活躍をした他、後半途中から出場した樋口拓弥(3年)が2得点を上げるなど、分厚い攻撃で10点を奪った。しかし、後半終了近くに、カウンター攻撃からこの試合唯一攻め込まれた場面で、ゴール前でボールを綺麗に回され、ミドルシュートを決められた。守備面に課題も残した。
白崎凌兵主将「全国を見すえると、攻撃も守備もまだまだ、相手が引いてきた時にどう攻めるかが課題、チームとしてはまだもの足りない。個人的には、まだ体が重く十分ではないが、県大会は自分で取るより周りを生かすことを考え、上を見すえてしっかりやって行きたい」と語った。
吉永一明監督「初戦の緊張感で1点取るまで落ち着かなかったが、取ってからは自分たちのリズムで試合を運び、後半はよかった。しかし最後の失点は課題、相手のレベルは上がっていく、1週間しっかり練習して1失点がいい薬になるように次に備えたい」と試合を分析した。
準決勝戦は1週間後の10月30日、甲府小瀬スポーツ公園・山梨中銀スタジアムで山梨学院対韮崎が午前11時キックオフ、帝京三対日本航空が13時45分キックオフ予定で行なわれる。
文(M.T) カメラ(藤原 稔)
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