山梨学院パブリシティセンター
全日本学生柔道体重別団体優勝大会 2日目
〜山学男子、3回戦で中大を下しベスト8に進出〜
〜優勝した東海大に準々決勝で敗れたが大善戦〜

平成23年度全日本学生柔道体重別団体優勝大会(男子13回・女子3回)は10月30日、兵庫県尼崎市ベイコム総合体育館で2日目(最終日)の試合を行った。山学大女子は、前日の2回戦で東海大女子に敗れ団体戦2冠はならなかったが、山学大男子は2回戦を突破し最終日に進んだ。3回戦で中央大と対戦し4勝1敗2分けで勝利し準々決勝に駒を進めた。準々決勝の対戦相手東海大は、世界チャンピオンや世界選手権・ユニバーシアード代表で固めたドリームチーム、まったく歯が立たないと予想されたが、山学男子は大善戦した。先鋒・次峰は一本負けしたが、五将のキャプテン柴崎裕亘が終了直前に追いついて引き分けに持ち込み流れを変え、中堅の最軽量級伊藤優響が内股で一本勝ちを奪った。三将の帆高純平と副将の増田哲也は、強敵に一歩も引かない壮絶な攻防を繰り広げて引き分けた。肩に故障を抱えた大将の中村剛教も最後まで攻めの姿勢を貫いた。山学男子は、4年生がチームを引張り、全員が攻めの姿勢を貫き、王者東海大と真っ向勝負を繰り広げた。
男子3回戦≪山学大vs中央大≫ (10/30)於 尼崎市ベイコム総合体育館
  先鋒
90s
次鋒
66s
五将
100s
中堅
60s
三将
81s
副将
100超
大将
73s
山学大 木實 清水 柴崎 伊藤 帆高 増田 中村
 
一本負

一本勝
引き分け
優勢勝

一本勝

一本勝
引き分け
中央大 田中 田川 山口 秋元 渡邊 土屋 千田

山学大4勝1敗2分け勝利
先鋒の木實英貴(2年 大牟田)は後袈裟固めで敗れたが、次峰の清水健登(2年 京都共栄)が大腰一本勝ちですぐに取り返した。五将の主将柴崎裕亘(4年 福岡舞鶴)が引き分けた後、中堅の伊藤優響(2年 足立学園)が技ありを奪って優勢勝ち、三将の帆高純平(4年 福岡大大濠)は大腰、副将の増田哲也(4年 大牟田)は崩袈裟固めで揃って一本を取り、この時点で山学大の勝利が確定した。肩甲骨を痛めている大将の中村剛教(3年 京都共栄)は、勝利が決まったあとの試合で無理をせずに引き分けた。

男子準々決勝≪山学大vs東海大≫ (10/30)於 尼崎市ベイコム総合体育館
  先鋒
90s
次鋒
66s
五将
100s
中堅
60s
三将
81s
副将
100超
大将
73s
山学大 立花 清水 柴崎 伊藤 帆高 増田 中村
 
一本負

一本負
引き分け
一本勝
引き分け 引き分け
一本負
東海大 吉田(優) 吉田(惟) 高木 蓬田 橋本 芳賀 中矢

山学大1勝3敗3分け
先鋒の立花優喜(4年 大牟田)は優勝大会4連覇の吉田優也に、次峰の清水健登はワールドカップ代表の吉田惟人に敗れたが、主将の柴崎裕亘が指導2を取られた後に、世界選手権代表の高木海帆を猛然と攻め続けて終了直前に追いつき、引き分けに持ち込んで流れを変えた。中堅の最軽量60kg級2年の伊藤優響が2分01秒に2連続内股で蓬田克也を仕留めて一本勝ち、三将の帆高純平が格上の橋本壮一、副将の増田哲也がユニバーシアード大会優勝の羽賀龍之介を相手に敢然と立ち向かい、攻めの姿勢を貫いてともに引き分けた。大将の中村剛教の相手中矢力は、世界選手権優勝の世界チャンピオンだが、中村は肩の故障を感じさせない動きで一歩も引かずに対等に戦った。そのまま終われば引き分けだったが、チームが勝つためには一本を取らなければ勝てない、中村は残り15秒に渾身の力で投げに行き、それを返されて押さえ込ま れ一本負けした。悔しさを顔に出すことも、良い訳などしない武士のような中村は、その表情を変えずに毅然と畳を下りた。

戦いを終えた柴崎裕亘主将の表情は晴れやかだった。「力を出し切りました、自分たちが出来る力を全員が全部出したと思います。僕ら4年生にとっては、最後の団体戦でしたが、4年かけて東海大と競るところまで漕ぎ着けました。3年生以下が来年頑張ってくれると思います」と言葉を結んだ。帆高純平選手は「目の前で2年生の伊藤が一本を取ったので燃えた。勝ちたかった、引き分けに終わったが、やり切った感はあります。卒業後も実業団で柔道を続け、技をさらに磨きます」と四天王の一人も表情は晴れやかだった。最重量級の増田哲也は、3年までは強い選手ではなかった。しかし、大牟田高校の先輩である西田総監督の指導で重ねた努力が4年になって実を結び、実業団から声がかかる選手になった。増田哲也選手は「4年間は長いようで短かった。チームは東海大相手に取れるところは取れる試合が出来るようになった。我々はベスト8だったが、下級生はベスト4、優勝と階段を上ってほしい。個人的には講道館杯でもうひと暴れして、実業団で力を伸ばしたい」と4年間を振り返った。

西田孝宏総監督は「女子は優勝候補の一角同士の戦いで東海大に敗れたが、実力差はない、競り勝ちたかったが致し方ない。男子の東海大は、世界選手権やユニバーシアード優勝の選手で固めたドリームチームだが、かなり追いつめた、相手は焦ったと思う。中村は世界チャンピオンに引き分け寸前で負けたが、最後の最後まで勝ちにこだわって攻めに行った。攻める姿勢を失わなかったうれしい一敗。男子に関しては良く頑張ってくれと思う、来年に弾みをつける試合内容だった」と2日間の大会を振り返った。
文(M.I) カメラ(平川大雪)
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