山梨学院パブリシティセンター
秋彩るキャンパスに食・文化・芸術の風薫る
〜第42回「樹徳祭」−わだち− 盛況に開催〜 
〜県民健康公開講座−食生活・生活習慣を考える〜

山梨学院大学・山梨学院短期大学の学園祭「樹徳祭」が10月29日、30日の両日、甲府酒折キャンパスで開催された。また、29日には山梨県・山梨学院大学・山梨学院短期大学が連携して県民健康公開講座も実施された。「樹徳祭」は今年で42回目を数え、新しい跡を残し、軌跡をつくるという想いをメインテーマ『わだち』に込めた。樹徳祭開催期間中はキャンパス全体で各クラブやサークルの模擬店、ゼミなどの研究発表、学部主催による教育講演会、人気芸人によるお笑いライブなどが催され、訪れた人々は思い思いに秋の休日を楽しんでいた。さらに今年は、酒折樹徳「能」と題し、山梨学院高校出身で観世流能楽師の佐久間二郎氏による能公演も行われ、500人を超す観客が日本の古典芸能に魅了された。県民健康公開講座では定員を満たす市民20人が参加し、体組成計測器を使用して筋肉・脂肪量・骨の割合などを測定。検査結果や食事診断をもとに、管理栄養士による食生活・生活習慣の改善指導などが行われた。


【県民健康公開講座】
山梨県・山梨学院大学・山梨学院短期大学が連携して実施された県民健康公開講座には、事前に応募した市民20人が参加。この講座は、平成21年度に3者が締結した「健康・栄養・食育」に関する連携協定によるもので、大学の教員や施設を活用し、県民の健康増進・維持に役立てるために企画され、今回で3回目。今回は、「メタボリックシンドローム」や高齢者の「筋肉減少症」の予防・改善を主眼に開催され、運営には、管理栄養士資格取得を目指す、山梨学院大健康栄養学部1年生14人がアシスタントとして協力。参加者らは、メタボリックシンドロームの原因や体脂肪についての講義を受けたあと、身長測定、体組成測定、血圧、貧血検査を行った。体組成測定とは、体組成計測器に年齢や身長、性別を入力し、体重計のように機械に乗ると、体重や筋肉量、脂肪量、水分量、ミネラル量、骨格筋量、基礎代謝量などを測定することができるもの。また、普段食べている食事を参考に食事診断を行い、食生活の傾向を検査した。検査結果や食事診断をもとに、管理栄養士資格を持つ大学・短大の教員が参加者一人一人に食生活や生活習慣の改善指導、健康相談などを行った。さらに会場には、短大食物栄養科のゼミが作成した糖尿病や腎臓病の食事療法に役立つレシピ集も展示され、参加者らは熱心に閲覧していた。
 
実りの秋で食べ物が美味しく、食欲が増す季節に健康について考える良い機会となり、講座終了後、食欲の秋を満たすため、参加者らの樹徳祭へと足を運ぶ姿も見受けられた。
 
第42回「樹徳祭」−わだち−】
「樹徳祭」の名称は、山梨学院の建学の精神の「樹徳観」に由来し、今年で42回目の開催。開祭式で樹徳祭実行委員会の奥田俊亮委員長は「天候にも恵まれ、本年度も樹徳祭がいよいよ開催されます。自分たちに出来る、自分たちにしか出来ない最高の樹徳祭を作り上げたいと思います。樹徳祭に来場したお客様が素敵な時間を過ごしていただくために最高の舞台をご用意いたしました」と挨拶。また、山梨学院を代表し込山芳行学生センター長が「学園祭は学生が独自に作り上げた学生主役のお祭です。山梨学院の学生のパワーが2日間に集結しています。我々には感知できないような素晴らしい発想で学園祭を展開してくれていますので、大いに楽しんで頂ければ幸いです」と語り、学生の若い情熱に期待した。この後、奥田委員長が声高らかに"開祭宣言"をすると花火が打ち上がり、第42回樹徳祭がスタートした。

キャンパスには、各クラブやゼミ、サークルの模擬店が並び、ソースや醤油が焼けたにおいや鉄板の上で食材が踊る音、威勢の良い呼び込みの声がこだまし、食欲の秋を盛り立てていた。また、ゼミや文化系クラブの展示発表がゼミ室やラウンジなどで行われ、興味深く見学する来場者もおり、文化・芸術の秋がキャンパスに漂っていた。初日(29日)には、沖縄県人会による沖縄の伝統舞踊「エイサー」の披露が野外ステージで行われ、多くの観客が詰めかけ、勇壮で威勢の良い踊りを写真に収めたり、振り付けを真似るなどしていた。さらに、恒例の消防・警察・自衛隊展示では、普段は見たり触れたりすることはない、パトカーや白バイ、消防車、救急車、装甲車などが展示され、訪れた親子連れは、隊員に質問したり、記念写真を撮るなどして楽しんでいた。
 
第42回の注目イベントの一つが初日に行われた山梨学院高校出身で観世流能楽師の佐久間二郎氏によるメモリアルホールでの能公演。酒折樹徳「能」と題し開催され、大学生による仕舞発表も行われた。主宰した佐久間二郎氏は学生たちの能発表について「手探りで不安もあったが、本当にやる気を出してくれて大変素晴らしい出来に仕上がっています。私たちもプロの役者として皆様に恥じることの無い舞台を披露させていただきますが、学生たちも人前で演じることは初めてではありますが、決して恥じることは無い素敵な舞台を見せてくれると思います」と語った。能公演に先立ち、佐久間氏が能の楽しみ方を解説し、観覧のポイントなどについても説明した。大学法学部の込山芳行ゼミでは、学生チャレンジ制度で「能」に挑戦し、7月から稽古に励み、この日は仕舞「鶴亀」・「舎利」を上演。仕舞とは、能面をつけず素顔で行い、お囃子や鼓などは無く変わりに地謡(声のみ)で舞台を行う上演方法の一種。一演目3分弱の舞台であったが、初めて挑戦した「能」を堂々と披露した学生たちには、観客から惜しみない拍手が送られた。学生たちの発表のあとには、佐久間二郎氏がシテ(主人公・天女)を務める能「羽衣」が披露され、500人を超える観客は隙の無い体配動作、ホールに響き渡る囃子の音色など目の前に広がる古典芸能の世界に魅了されていた。
 
この他、様々なイベントが開催期間中展開された。大学陸上競技部による伝統の襷やユニフォーム、記録や歴史の展示。学部主催の第5回ふるさとやまなし講演会『プロメテウスの火の終焉と「風の谷のナウシカ」論』(講師:東洋学園大学教授 古屋力)。鈴々舎馬風一門の柳家小せんによる落語。3on3大会、アームレスリング大会、クイズ大会、スタンプラリー、チャリティフリーマーケット、音楽ライブ、お笑いライブ・・・など。
 
紅葉鮮やかなキャンパスに食欲の秋・芸術の秋・スポーツの秋・・・飽きのこない2日間が展開され、学生のエネルギッシュな情熱や活力がキャンパスに溢れ、学生だけでなく、訪れた地域の多くの人々が思い思いの休日を満喫していた。
文・カメラ(Y.Y)
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