
男子第60回、女子第33回、平成23年度全日本学生ホッケー選手権大会(インカレ)は11月1日、岐阜県グリーンスタジアムで男女の準決勝戦を行った。最初の試合で、山学大女子と天理大女子が対戦した。今シーズンの山学女子は、7月の全日本大学王座決定戦で立命館大を破り、3年ぶりに女王の座に返り咲いており、2冠と2年ぶり5度目のインカレ制覇を胸に戦った。しかし、立ち上がりから果敢に攻め込み、再三PC(ペナルティー・コーナー)を得ながら、得点を奪うことが出来なかった。逆に、天理大に前半20分にPCから得点を許し、前半を0−1で折り返した。後半立ち上がり早々にカウンター攻撃から2連続失点してしまい、女子はリズムに乗れないままは0−4で敗退した。一方、男子は午後1時半からの第3試合で慶応大と対戦、こちらは慶大 に付け入る隙を与えず2−0で下し決勝進出を決めた。明日2日に、決勝戦と3位決定戦が行われる。男子は2年連続優勝をめざし天理大男子と対戦する。女子は3位の座を賭けて立命館大女子との3位決定戦に臨む。
平成23年度全日本学生ホッケー選手権 女子準決勝
≪山梨学院大vs天理大≫(11/1)於 岐阜県グリーンスタジアム |
● 山梨学院大 0 |
前半 0−1
後半 0−3 |
4 天理大 ○ |
得点 早戸・西村・野村2 |
ペナルティー・コーナーの決定率が試合を分けた。山学大は、試合開始早々から相手陣深くに再三攻め込み、押し気味に試合を進めたがPCのチャンスを2度とも決められなかった。逆に、天理大は20分にこの試合初めて山学陣に攻め込みPCを獲得、このPCを決めたことで試合の流れがガラッと変わってしまった。山学はその直後に2連続PCのチャンスを得たが、ここでも得点を奪えなかった。サイドが変わった後半開始早々にもカウンター攻撃とPCから天理に追加点を奪われ、終了直前に与えたPCで天理のMF野村香奈に強烈な2本目のヒットシュートを決められた。山学は9本得たPCを1度も決められず0−4で完敗、2冠と2年ぶり5度目の優勝はならなかった。試合後、選手を集め た
ジョン・シアン監督は「天理は何も恐れずにやっていた。自分たちは何をすべきか考えをまとめられなかった。社会人とやって互角に戦えるチームがこんな結果では納得できない。明日の3位決定戦に勝ち、全日本選手権に全てを賭ける」と話した。3人の主将の一人
永山加奈選手は「攻めていたにもかかわらず得点にいたらなかったのが敗因、カウンター攻撃からPCを許し、後半の立ち上がりに2連続失点して流れを変えてしまった。インカレに対する思いを3位決定戦にぶつけて、全日本に向かうしかない」と唇を噛んだ。
平成23年度全日本学生ホッケー選手権 男子準決勝
≪山梨学院大vs慶応大≫(11/1)於 岐阜県グリーンスタジアム |
○ 山梨学院大 3 |
前半 1−0
後半 2−0 |
0 慶応大 ● |
得点 大家2・村田 |
今シーズンの山学男子は、春季関東学生リーグは4季連続優勝したが、全日本大学王座決定戦は準決勝で敗退、日本リーグも6位でプレーオフ進出を逃すなど、ここまで波に乗れないで来た。しかし、この日は抜群の強さを誇った昨年のチームと同様の攻撃力と守備力で慶応に付け入る隙を与えなかった。前半13分に1年生の大家航輝(1年 富来)が起用に応えてリバースシュートを決めて先制、堅いディフェンスで慶応に攻撃を許さず1−0で折り返した。後半の序盤は一進一退の攻防が続いたが、11分に草野大介(3年 天理)から絶妙なパス、これを受けた村田和麻(2年 石動)が鮮やかなリバースシュートを決めて突き放した。慶応に走り勝ち、試合終了直前に得たPCから大家がリバウンドを決めて3点目を上げた。同時に試合終了、慶応を寄せつけずに明日の決勝進出を決めた。この日の
主将佐藤大公選手(4年 築館)は「明日勝つためにここまで来た。相手に合わせて戦いを変えるのではなく、自分たちのプレーをする。今年はタイトルを取っていないので、ここまでのリベンジをする」と誓った。
寺本祐治監督は「勝って当然のゲームに耐えてよく頑張ってくれた。今年は、去年の遺産がありながらもどかしい試合を多くしてしまった。明日の決勝戦は、今までのストレスを発散する試合をしたい」と語った。山学男子はようやく昨年のチーム力を取り戻した。2年連続優勝を勝ち取るために、岐阜グリーンスタジアムで、天理大と頂上対決する。
文(M.T) カメラ(平川大雪)
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