
第90回全国高校サッカー選手権大会の開会式が12月30日、東京・国立競技場で行われた。いよいよ山梨学院の"選手権"が始まる。地区大会を勝ち抜いた全国の精鋭48チーム(東京はA・B代表)が晴れ舞台"国立"に結集、前年優勝の滝川二高を先頭に北から南の順に入場行進を行った。山梨代表の山梨学院高は17番目に登場、先頭は校旗を持つ白崎凌兵主将、フィールドプレーヤーはプルシアンブルー、ゴールキーパーはイエローのユニホーム。3年連続3度目の行進、イレブンは緊張しすぎず、リラックスしすぎず、実に爽やかに堂々と入場行進した。選手を代表し奈良育英高の山田真史主将が「厳しさを乗り越えて、日本中に元気と勇気と笑顔を届けられるよう、正々堂々と戦うことを誓いま す」と選手宣誓を行った。山梨学院高は、1回戦シードで2回戦から登場する。初戦の対戦相手は、昨年の優勝校滝川二高を破って進出してきた兵庫代表・市立西宮高、1月2日に東京・西が丘サッカー場14時10分キックオフで対戦する。今年の大会キャッチコピーは"無我夢中"、山学イレブンは火の如く熱く燃えて無我夢中で戦う。
大震災に見舞われた2011年、参加4174校の頂点を決める90年目の開会式は、華やかさだけでなく鎮魂と復興を願う開会式となった。メインスタンド外側通路の一角には、都道府県大会の決勝で実際に使用された公式球に代表校がメッセージを記入した
「パワーボール」が展示された。山梨学院高はこのボールに「みんなで助け合い、明るい未来へ」と書き込んだ。東北各県の代表校は、入場行進する時に、全国の支援に感謝するメッセージ横断幕を手に入って来た。このピッチに立つまでの日々の事が脳裏に蘇っているのであろう、どの選手も万感の思いの顔で、幕を持つ右手と一歩一歩に力を込めて前に進んだ。選手宣誓をした奈良育英高
山田真史主将は「今年は大きな災害があり、たくさんの貴い命がなくなりました。私たちはしっかり手を取り合い前に進んで行きます。厳しさを乗り越えて、日本中に元気と勇気と笑顔を届けられるよう、正々堂々と戦うことを誓います」と選手宣誓した。
開会式を終えた攻撃の中心
白崎凌兵主将は「これから始まる、本当にやってやろうという気持が湧いてきました。初戦の相手は頑張ってくるチームだが、相手チームがどうということではなく、自分たちは自分たちが3年間培ってきたことをやるだけです」キャプテンは戦う決意を固めた。守備の要
藤原光晴副主将は「自分としては最初で最後、皆とやれる最後の舞台。目標は全国制覇だが遠くは見ない、目の前の試合に全力で立ち向かう」ガッツマンは胸の炎を点火させた。フリーキッカーの
荒木克仁副主将は「国立のピッチで試合をしたい、ここに戻って来たいという思いを強く抱きました。自分たちの攻撃力で相手の守備を突き崩すサッカーをしたい」鋭い目でゴールを狙う。ゴールを守る
山田修平選手は「一番最後までサッカーをしたい。自分たちのチームはフォワードが強いので、自分たちディフェンスがしっかり頑張れば勝てる」守護神は体を張ってチームを守る。
吉永一明監督は「国立の雰囲気は独特、ここに来ると大会が始まるという気持になる。常連校が少ないことで、ここに来ることは大変なことだと改めて感じた。一試合でも多くやりたい」3年連続の夢舞台、指揮官は気持をぐっと引き締めた。山学イレブンは、開会式直後の開幕試合東京B代表・国学院久我山高VS福岡代表・東海大五高戦を全員で観戦したあと帰甲した。ホームの和戸サッカー場で最後の調整を行い、2日の市立西宮戦に全力で立ち向かう。
文(M.T) カメラ(平川大雪)
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