山梨学院パブリシティセンター
ソニー子ども科学教育プログラム2011年度上位入選校贈呈式
〜山梨学院小学校 科学の教育計画と実践が高く評価され優秀校に輝く〜
〜笑顔の受賞「これからも理科・科学の心を育てる教育を頑張りたい」〜

科学が好きな子どもを育てる、ソニー子ども科学教育プログラム2011年度上位入選校贈呈式(公益財団法人ソニー教育財団主催)が1月21日、東京都のソニー株式会社本社で行われた。今回の応募論文の主題『「科学が好きな子どもを育てる」〜「なぜ」を大切に/感性・創造性・主体性の育成〜』に、東日本大震災被災地域を含む全国202校(小学校156校、中学校46校)から論文が寄せられた。この中から論文などの審査を経て92校が入選校に決定。このうち、上位入選校16校(最優秀校2校、優秀校14校)が贈呈式に招待され、担当教諭ら47名が出席した。ソニー教育財団理事長の中鉢良治氏から賞状と教育機器等の目録がそれぞれに贈呈された。今回、初めて『自然や科学の学びを楽しむ子どもの育成のための"プラン2011"』のテーマで応募した山梨学院大学附属小学校は、自然領域(理科)の授業で、2週間にわたる異学年によるプロジェクト授業、校外学習、環境館など、いずれにおいても質の高い自然や科学の学びを楽しむ子どもの育成が図られていることなどが高く評価され優秀校に輝いた。小林智芳教頭は「自然領域などの授業が認められ、本当に有り難く思います。この栄ある賞を励みにして、これからも理科教育や科学の心を育てる教育を頑張って行きたいと思います」と受賞の喜びを語った。
贈呈式でソニー教育財団の中鉢良治理事長は「3月11日、日本の歴史上忘れることのできない東日本大震災が発生しました。心よりお悔やみとお見舞いを申し上げます。それにもかかわらず被災地域を含む全国の小・中学校202校から論文が寄せられました。ソニーの科学教育の振興・支援活動は、ソニーの創立者である井深大と盛田昭夫が1959年に理科教育の助成活動を始め、今年で53年を迎えました。次代の担い手となる人材の育成には、数理能力・言語能力の向上は勿論のこと、さらに『科学する心』の育成も重要で、科学の真理への探求、自然への畏敬の念、自然との調和、科学者としての倫理観が求められると考えます。こうした人材を世の中に輩出するためには、産・学・官が一丸となった取り組みが必要で、我々世代の使命であると思っております。ソニー教育財団は、これからも次代を担う子どもたちと先生方や学校を、この活動を通して支援して行きたいと思います」と挨拶。

来賓の文部科学省初等中等教育局の布村幸彦局長は「この伝統ある賞を、受賞しました92校に心よりお祝いを申し上げますとともに、これまでの弛まぬ努力と、その功績に対し心より敬意を表したいと存じます。国家的な危機である東日本大震災からの復興を実現し、我が国の経済社会を再生するためには、国民一人一人の質の高い教育を受ける機会をしっかり保証し、また、様々な分野において、将来の日本や世界を支えることの出来る人材を育成することが必要と考えます。このような中で、この取り組みへの期待は大きくまた重要であります。先生方が科学の楽しさ、面白さ、感動というものを、さらに子どもたちに伝えていただくとともに、科学教育に対する深い知識と経験を生かしていただき、学校にとどまらず他校や地域にも広げていただき、初等中等教育の発展のためにより一層のご尽力を賜りますようお願い申し上げます。あわせて、本事業のますますの発展を祈念いたします」と挨拶。

ソニー子ども科学教育プログラム審査委員会の御手洗康委員長は「東日本大震災に見舞われて半年に満たない期間にもかかわらず、被災地域を含む全国202校(小学校156校、中学校46校)から論文(主題「科学が好きな子どもを育てる」〜「なぜ」を大切に/感性・創造性・主体性の育成〜)が寄せられました。この中から論文課題に基づいての、論文審査、上位入選候補の現地調査報告も合わせて、審査委員会で審査を行いました。その結果、最優秀校は北見市立光西中学校(北海道)と国立大学法人愛媛大学教育学部附属小学校(愛媛県)を、優秀校は14校(小学校8校、中学校6校)を、奨励校は76校を選び92校の入選を決定いたしました。最優秀校を始め、自ら課題を見出し、解決に向かって取り組む子どもたちの姿や、仲間との協力・議論を通して学びを深め、問題を解決して行くことが拝見でき、審査委員一同が自信を持って入選校としました」と総評した。

◇ソニー教育財団の中鉢良治理事長から都道府県順に最優秀校の2校と優秀校14校へ、それぞれ賞状と目録が贈呈された。山梨学院小は優秀校として中鉢良治理事長から、小林智芳教頭、市川寛研究主任、小林祐一教諭が賞状と目録を受け取り固い握手を交わした。

◇続いて、最優秀校の北見市立光西中学校(北海道)『わくわく・どきどき 理科は楽しい ! 〜学ぶ楽しさを実感できる授業を目指して〜 』と、国立大学法人愛媛大学教育学部附属小学校(愛媛県)の『未来を拓く授業の創造〜創造性と感性の育成』の研究発表が行われ、ソニー吹奏楽団の演奏で閉式した。

◎【入選校一覧
◇審査委員会は、優秀校に選ばれた山梨学院小の『自然や科学の学びを楽しむ子どもの育成のための"プラン2011"』について「『自然や科学の学びを楽しむ』子どもの育成という目標に向かって、観察や体験、物づくりを重視した学習や仲間との学び合い活動がよく行われている点が大きな特徴。具体的には自然領域(理科)の授業、2週間にわたる異学年による『プロジェクト授業』、校外活動での取り組み、環境館など、いずれも質の高い、魅力的な実践が行われていることが高く評価された。また、子どもたち自身に問題意識を持たせ、解決方法を考えさせたりすることを大切にすると共に、単に知識の量を問うだけでなく、得た知識をどう活用するかを問うという科学的な姿勢の育成もしっかり行われている」と評価した。

研究代表の小林祐一教諭は「子どもたちの学びの姿が評価され、とても嬉しく思います。山梨学院小では科学が好きな子どもを育てる教育計画のテーマを『自然や科学の学びを楽しむ子どもの育成のための"プラン2011"』としました。子どもの『もっと学びたい、学ぶことが楽しい、知ることが楽しい』という感情は、子どもが心から学びを楽しんでいるからこそ生まれる姿であります。そこで科学が好きな子どもを『自然や科学の学びを楽しむ子ども』と定義し、1.自然領域の授業、2.プロジェクトの授業、3.行事(校外活動)、4.日常的な環境構成の4つのジャンルで育成を図って行きました。次年度へ向けての実践上の課題も見えてきました。これを励みに、今後も継続して、自然や科学が好きな子どもが育つような教育実践をさらに深めて行き、これからも良い学びを子どもたちと共につくって行きたい」と満面の笑みで語った。文(H・K)、カメラ(平川大雪)
アルバムはこちら
Copyright (C) 2011 YGUPC. All Rights Reserved.