山梨学院パブリシティセンター
関甲新学生野球春季リーグ戦1部(第3節)
〜山梨学院 上武に痛い連敗で2位集団に後退〜
〜山田・奇襲策に嵌まり5失点 まさかの降板〜

2012年関甲新学生野球春季リーグ戦1部(第3節)は4月22日、山梨県の山梨学院大学川田運動公園野球場で2戦目3試合を行った。第1試合は勝ち点1同士の2戦目、山梨学院大学(1敗)と上武大学(1勝)が対戦。山梨学院が上武に1対13で負け、2連敗で勝ち点を献上し2位集団に後退した。後攻めの山梨学院、高橋一三監督は今季3試合目となる力投派右腕・山田祐也(3年・山梨学院)をマウンドに送った。4回表、山田は奇襲のセーフティーバントを決められると、ヒットエンドランで揺すぶられ、2連続適時打と犠飛で0対3、さらに右翼越え2ランで0対5とされた。今季、無失点と好投していた山田が、奇襲策に嵌まり崩され、まさかの降板。高橋監督は「山田の立ち上がりは、悪くなかった。相手打線は山田の球を打てないと思い、逆方向に打つバッティングに徹した。4回の2ランは想定外の点数だった」。また、これからのリーグ戦を睨み「この流れの中で、色んな投手(5人)やバッター(17人)を試した」と22人を起用した。山梨学院は4月28日(栃木県・小山市運動公園野球場)から始まる第4節の関東学園大学戦に挑む。
□山梨学院は上武に先勝され、後のない2戦目。高橋一三監督がホームのマウンドに送ったのは、今季無失点で3試合目となる力投派右腕・山田祐也(3年・山梨学院)。昨日に続き、試合は山梨学院大のチアリーダーと山梨学院統一マスコットのアルティとベッキーの応援でヒートアップするなか開始された。
 
1
2
3
4
5
6
7
8
9
合計
上  武
0
0
0
5
0
0

3

2
3
13
山梨学院
0
0
0
1
0
0
0
0
0
1

●[山梨学院]
●【投手】
●山田(負け投手〈1勝1敗1セーブ〉)投球回数3回2/3、打者17、打数16、投球数67球、安打7、本塁打1、犠打1、三振1、失点5、自責点5
●松尾 投球回数1/3、打者3、打数2、投球数9球、安打1、四球1、暴投1
●諸見里 投球回数3回、打者15、打数14、投球数48球、安打4、本塁打1、四球1、三振1、失点3、自責点1
●土屋 投球回数1回、打者7、打数5、投球数25球、安打2、本塁打1、四球2、三振1、失点2、自責点2
●桃原 投球回数1回、打者7、打数5、投球数31球、安打2、四球1、死球1、三振1、失点3、自責点3
●【捕手】 田中
◆後攻の山梨学院は1回表、力投派右腕・山田祐也(3年・山梨学院)が一死後に中前安打されるが、一塁走者を牽制タッチアウト(1ー3)、しかし内野失策で二死一塁とされるも、4番打者の初球を捕手・田中貴也(2年・八重山商工)が二塁で刺し3人で打ち取る落ち着いた立ち上がり。
 
◆4回表、好投する山田が一死後2番打者に奇襲のセーフティーバントを決められ、続く3番打者のヒットエンドランで一死一二塁。4番打者に1ー0からの2球目を左前二塁適時打、続く5番打者に初球を右前適時打され0対2とされた。さらに一死一三塁で6番打者に中犠飛され0対3。続く、7番打者の2ー1からの3球目を右翼越え2ランされ0対5とされた。好投していた山田が奇襲策に嵌まり崩され、まさかの降板。これを引き継いだ右腕・松尾勇太(1年・米子西)が後続を断ち、火消し役を演じた。
 
◆その4回裏、先頭の主将1番・高田千暉(3年・木更津総合)が死球で出塁。2番・渡辺晶也(3年・山梨学院)の中前安打で無死一二塁と反撃の狼煙を上げる。3番・平井慎也(3年・富士学苑)の内野ゴロで一死二三塁、続く4番DH・大沢和久(3年・光星学院)の内野ゴロの間に高田が生還1対5。しかし、後続が倒れ1点止まり。
 
◆5回表、4試合連投の制球派右腕・諸見里尚(2年・糸満)がマウンドにあがり、先頭の3番打者に死球を与え出塁を許すが後続を凡打に仕留める。
 
◆7回表、諸見里が先頭の3番打者に中越え本塁打を含む、内野安打と味方の失策で3点(自責点1)を追加され1対8とされた。
 
◆8回表、右腕・土屋直之(1年・山梨学院)が継投するも、一死後に1番打者に中前安打、2番打者に左越え2ランを浴び1対10とされる。
 
◆9回表、桃原博巳(2年・久米島)がマウンドに、いきなり死球を与えるが8番打者を内野ゴロで走者を封殺し、続く9番打者に痛恨の四球で一死一二塁。さらに、1番打者に右前適時打(1対11)され二三塁、続く2番打者を空振り三振に打ち取り二死二三塁としたが、3番打者に中前2点適時打され1対13とされた。山梨学院は、本塁打3、長短安打16、四死球5と攻め込まれ完敗。上武大に、昨日に続き負け、勝ち点1を献上した。これで山梨学院は2位集団に後退した。
主将・高田千暉(3年・木更津総合)は、「手も足も出せない状態だった」と振り返る。「ピッチャーも打たれたし、守りにもミスが出たし、今日は何も言えない」と意気消沈。「来週は、土のグランド(ホーム人工芝)なので守りにミスが出ないように守備力を、打撃の持ち味はコツコツ繋ぐことなので繋ぐ力を、次節までに鍛え直したい」と主将の顔に戻り、「自分達にできる最善は、気持ちを切り替えて、残り3節を全て勝つこと」と気概を呼び戻し戦う顔へと変貌した。
 
伊藤彰コーチは「5対0でも、まだまだ分からないと執念を持って戦うことが欠けていた」と言い放った。「今日のように点差が開いて負けてしまうのか、差を詰めて負けるのかでは、大きな違いがある」と、また「点差が開いていても、相手に1点でもやらない。27個アウトを取られるまで執念を持って、相手にプレッシャーをかけ続けられるかが大切。何(大逆転)が起きるか、分からないのが野球」と力説。「チームは、これから出来ることの最善を尽くせるか。反省は未来に向けてやるもの、残りの試合は執念を持って戦ってもらい、全勝してもらいたい」とチームに戦いの真価を説き、奮起を促した。
 
高橋一三監督は「今日は、完敗」と言葉を吐いた。「山田の立ち上がりは、悪くなかった。相手打線は山田の球を打てないと思い、逆方向に打つバッティングに徹した。4回の2ランは想定外の点数だった。打者に対してインコース攻めでなく、アウトコース攻めの選択があった筈。山田の球筋は奇麗なだけに、甘く入る球の長打に気をつけなければいけない。これを自ら克服しなければならない」と復活を促した。リーグ戦を睨み「本来はしたくないが、この流れの中で色んな投手やバッターを試した」と、また「(内容で押していた)昨日とは違い、大敗したことで気持ちの切り替えができやすいので、次の戦いがやりやすい」と次節に思いを馳せた。
山梨学院は4月28日(栃木県・小山市運動公園野球場)から始まる第4節の関東学園大学戦に最善を尽くす。文(H・K)、カメラ(平川大雪)
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