山梨学院パブリシティセンター
関甲新学生野球春季リーグ戦1部(第4節)
〜山学・関学に先勝 今季初スタメン・加賀美 殊勲打〜
〜山田・7回粘投 穴田・内角えぐる貫禄の好リリーフ〜

2012年関甲新学生野球春季リーグ戦1部(第4節)は4月28日、栃木県の小山市運動公園野球場で1戦目2試合を行った。第2試合は勝ち点1で2勝2敗同士の山梨学院大学と関東学園大学が対戦。山学が関学に6対5で勝ち先勝した。先攻の山学は、1回表に安打などで無死満塁とチャンスを広げたが、見逃し三振と内野ゴロの併殺で倒れ、絶好の機会を逸した。4回表、山学は3連打と四球で1対1とした後、今季初スターティングメンバーの9番・加賀美祐樹(2年・東海大甲府)が2ー2からの「ストレート低目」を中前に2点適時打し3対1と逆転の殊勲打。さらに5回1点、6回2点と追加点を挙げた。守っては1回裏、力投派右腕・山田祐也(3年・山梨学院)が二死一塁で4番に中前安打されると、これを外野手が後逸しホームを突かれ先取点を献上。6対2とされた8回表、山田から制球派右腕・諸見里尚(2年・糸満)に継投、6対4とされたところで抑えに技巧派右腕・穴田真太郎(4年・PL学園)を投入。穴田は内野ゴロの間に6対5とされるものの、続く8番打者を打ち取ると、9回裏には先頭の9番を内野フライに、1番と2番をキレのある変化球と伸びのある直球で追い込むと、ストレートで内角をえぐり見逃し三振に斬り捨てた。最上級生となった穴田の貫禄の投球で関学に先勝した。


□山梨学院は、今日の第1試合で上武大学が白鴎大学に先勝したため、自力での優勝は勿論のこと他力でも厳しくなりむかえた関東学園戦。高橋一三監督が先発を任せたのは、1勝1敗1セーブの力投派右腕・山田祐也(3年・山梨学院)。最後の最後まで何が起きるか分からないのが野球、山梨学院の主将・高橋が打席に向かう。

 
1
2
3
4
5
6
7
8
9
合計
山梨学院
0
0
0
3
1
2

0

0
0
6
関東学園
1
0
0
0
0
0
1
3
0
5

●[山梨学院]
●【投手】
●山田(勝ち投手〈2勝1敗1セーブ〉)投球回数7回、打者28、打数24、投球数113球、安打5、犠打1、犠飛1、四球2、三振4、失点2、自責点1
●諸見里 投球回数1/3、打者5、打数4、投球数20球、安打3、四球1、失点2、自責点3
●穴田 投球回数1回2/3、打者5、打数5、投球数24球、三振2、失点1
●【捕手】田中


◆先攻の山梨学院は1回表、1番主将・高田千暉(3年・木更津総合)が0ー2からの3球目を右前安打、2番・渡辺晶也(3年・山梨学院)が四球を選び無死一二塁。続く、3番・平井慎也(3年・富士学苑)が3ー1からの送り犠牲バントが内野安打となり無死満塁とチャンスを広げたが、見逃し三振と内野ゴロの併殺で倒れ絶好の機会を逃した。

◆1回裏、力投派右腕・山田祐也(3年・山梨学院)が二死一塁で、4番打者に中前安打されると、これを外野手が後逸し、ホームを突かれ先取点を献上した。

◆4回表の一死後、4番・児玉卓也(4年・甲府城西)が右前安打、5番・菊池紳弥(3年・学法石川)が左前安打、6番・中村圭輔(2年・熊本国府)が左前安打と、3連打を浴びせ一死満塁。続く7番・DH・大沢和久(3年・光星学院)が四球を選び1対1とした。二死後、今季初スタメンの9番・加賀美祐樹(2年・東海大甲府)が2ー2からの「ストレート低目」を中前に2点適時打し3対1と逆転の殊勲打。

◆5回表の一死後、3番・平井慎也(3年・富士学苑)が四球を選び出塁すると、二死後の5番・菊池の2ー0からの3球目に二塁への盗塁を決め、菊池の右前安打で一気に生還し4対1と機動力を生かし追加点を挙げた。

◆6回表、先頭の9番・加賀美が左翼への三塁打で出塁し、1番・高田の中前安打で生還し5対1とした。

◆7回の裏、山田が5番打者に四球、6番打者に左前安打され一、三塁。7番打者を内野ゴロに仕留め二塁封殺で一死一三塁。続く8番打者を四球で出し一死満塁。9番打者に左犠飛され6対2とした。

◆8回裏、中継ぎとしてマウンドに制球派右腕・諸見里尚(2年・糸満)が、先頭の2番打者に中前安打、3番打者に四球を与え無死一二塁。続く、4番打者に右前適時打を許し、無死一三塁。さらに5番の代打に右前二塁適時打され6対4無死二三塁、ここで諸見里が6番打者を落ち着き払って内野ゴロに仕留め、一死二三塁として降板した。抑えとしてマウンドに技巧派右腕・穴田真太郎(4年・PL学園)が、7番打者を内野ゴロに打ち取るが三塁ランナーにホームを踏まれ6対5とされるが動じることなく、落ち着いたマウンド裁きで8番打者を内野ゴロに打ち取りベンチの期待に応えた。

◆9回裏、穴田が先頭の9番打者を内野フライに打ち取ると、1番打者と2番打者をキレのある変化球と伸びのある直球で追い込み、ストレートで内角をえぐり見逃し三振に斬り捨てた。最上級生となった穴田の貫禄の投球で、山梨学院大は関東学園大に先勝した。


□今季初スターティングメンバーの9番で逆転打などを放つ大活躍をした加賀美祐樹(2年・東海大甲府)は「初スタメンは昨シーズンの秋。今季は初スタメン」と顔をやや紅潮させはにかむ。4回表1対1の満塁のチャンス「初回に守備でエラーをして、1点取られてしまったので、ランナーを還す一心で『ストレートの低目』を叩いた」と執念の一打、6回表の一死後は「『肩越しから入ってくるカーブ』を振り抜いたら三塁打となった。監督さんやコーチから『次の1点が大切』と言われているので、自分が出塁できれば上位に繋がり得点できるので集中して打った」と会心の一打を振り返った。「明日、出場できるか分からないが、機会が得られたら、守備をきちんとしてリズムをつくり打撃に繋げたい」と目をくりくりさせて述べた。

□抑えとしてチームを救った技巧派右腕・穴田真太郎(4年・PL学園)は「ランナーがいる場面で1点差で監督さんに『行け』と言われ、監督さんとコーチに『自分が出したランナーじゃない。思い切って行け』」と背中を押された。「気負うことなく思い切り、自分のピッチングができた」と清々しい表情で振り返った。「今シーズンは、変化球にもストレートにも自信を持っている」ときっぱり言い切る。「何時出ても自分のピッチングができるのが、自分の持ち味なので、何時でもいけるよう準備しておく」と甘いマスクの最上級生が逞しく述べた。

□7回2点自責点1の力投派右腕・山田祐也(3年・山梨学院)は「正直、チームが勝ったから良かったが、投げきれなかった」と悔しさを滲ませた。「せっかく、任してもらっているのに7回、リズムが狂った」と言葉を詰まらせ、「8回、9回も投げきれる投手にならなければと反省している」と唇を噛んだ。登板機会が先発投手として与えてもらえたら、「完投することと、チームに活用される投手になれるよう努力したい」と目を輝かせて語った。

□1番打者として2安打1打点、犠打1と活躍した主将・高田千暉(3年・木更津総合)は、「山田は良い感じで投げ、攻撃陣も初回はともかく、4回・5回・6回と自分達の繋ぐ野球ができた。ただ点差(4点)があって、諸見里が自分のピッチングができなかったのが残念」と言葉を呑んだ。「しかし、穴田には助けられた」と苦笑い。「明日は連勝して、次に繋げられる野球をしたい」と明日を睨んで述べた。

高橋一三監督は「今日は、山田がゲームをつくってくれた。それで、攻撃にもリズムができた」と微笑んだ。「7回、山田に疲れが見え出したので、マウンドに行き『ここはホームランを打たれても良い場面、ランナーを溜めないように』と声を掛けた。山田は1回に失策でリズムを崩されたが、その影響も受けずに好投した」と山田の復調を喜んだ。打撃陣は「初回の無死満塁から無得点だったので、嫌なムードになりかけた所で、今季初スターティングメンバーの加賀美が1回の失策(先取点献上)を帳消しにする逆転タイムリーを放ち、起用に応えてくれた」とにんまり。「ただ、諸見里が今日一番の誤算だった。いつもの球のキレもなく、球も高めに浮いていた」と首を傾げた。その反面「穴田は(病み上がりで)まだ無理が利かないと思っていたが、素晴らしいピッチングを披露してくれた」と頷いた。「明日も、投打が噛み合ってほしいね」とチームに手応えを感じていた。先勝した山梨学院大は明日の午前10時から、同球場で勝ち点を取りに関東学園大と戦う。文(H・K)、カメラ(平川大雪)
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