大学日本一を決める学生レスリング界最大のリーグ戦「2012東日本学生レスリングリーグ戦」が、5月15日から18日の日程で今年も東京駒沢体育館を舞台に始まった。東日本学生リーグは、1部の16校がA、Bの2グループに分かれ8校で総当たり戦を行い、両グループの1位校が最終日最終試合で優勝決定戦を行う4日間連戦の大学対抗団体戦。山学大はAグループに入り、初日の15日は、東洋大と神奈川大のいずれにも勝利、初日を2連勝で発進した。2日目の16日は、第3戦で法政大戦と対戦し6−1で勝利、3連勝でライバル日体大との第4戦を向かえた。55s級と60s級の軽量級は1勝1敗、そのあとの試合もどちらが勝つか分からないスリリングな試合展開だったが、結果的には 、66s級から96s級まで4連敗。120s級の金澤勝利が相手を圧倒したが2勝5敗で敗れた。3日目の17日は、昨年度優勝の早稲田大とBグループ2位の専修大と対戦する。
第3戦 ≪山学大vs法政大≫ (5/16) 於 東京駒沢体育館
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55kg |
60kg |
66kg |
74kg |
84kg |
96kg |
120kg |
山学大 |
水越 |
高橋 |
雨宮 |
バヤラー |
鈴木 |
松野 |
原口 |
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● |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
法政大 |
田口 |
梅木 |
西山 |
佐藤 |
赤池 |
井村 |
棄権 |
山学大6勝1敗勝利。
大会2日目の第1試合、第3戦の山学大布陣は、55s級水越智也(4年 霞ヶ浦)、60s級高橋功紀(4年 明桜)、66s級雨宮隆二(1年、韮崎工)、74s級レンチン・オチル・バヤラー(3年 モンゴル)、84s級鈴木友希(4年、八戸工大第一)、96s級松野裕也(1年、霞ヶ浦) 、120s級原口卓也(4年 三井)の7人。
先鋒の55s級水越は敗れたが、続く60s級の高橋(功)が3P(第3ピリオド)までもつれた接戦を制した。あとの選手は、主将になった84s級の鈴木が2Pでバックから3連続ローリングで7−0として勝利するなど、いずれも2Pで勝利を収めた。
第4戦 ≪山学大vs日体大≫ (5/16) 於 東京駒沢体育館
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55kg |
60kg |
66kg |
74kg |
84kg |
96kg |
120kg |
山学大 |
高橋 |
鴨居 |
濱本 |
野間 |
亀山 |
鈴木 |
金澤 |
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● |
○ |
● |
● |
● |
● |
○ |
日体大 |
森下 |
谷田 |
井上 |
小石原 |
松本 |
佐々木 |
米平 |
山学大2勝5敗敗退。
第4戦の布陣は、55s級高橋侑希(1年 いなべ総合)、60s級鴨居正和(2年 香川中央)、66s級濱本豊(3年、山口鴻城)、74s級野間一輝(3年 霞ヶ浦)、84s級亀山晃寛(2年、大泉)、96s級鈴木友希(4年、八戸工大第一)、120s級金澤勝利(4年 種市)の7人。
55s級の新人高橋(侑)、60s級鴨居、66s級濱本の3試合は、両チームがチャレンジ(判定に不服な場合の抗議、審判員はビデオで再判定)し合う壮絶な試合となった。高橋(侑)は1Pを取り、2Pもリードしたが、終了直前に攻め切ったのか攻めを返されたのか微妙な判定、山学はチャレンジしたが認められなかった。高橋は3Pの1分51秒に場外に出され逆転負けした。60s級の鴨居は、1Pを取られた後の2Pで、ボールピックアップから守り切ったかどうか微妙な判定、今度は山学のチャレンジが成功し3Pへ。3Pの鴨居は0−2の劣勢だったがローリングで2−2(ここで日体大がチャレンジしたが、このチャレンは認められず)後者ポイントで勝利した。66s級濱本の1Pも微妙だった、ボールピックアップ(両者ポイントがない場合、取り出すボールの色で攻撃権を決める)から、投げたのか投げ返されたのか微妙な判定、山学のチャレンジ成功で2Pへ、2Pはローリングされてこのピリオドを取られ3Pへ、3Pは両者ポイントなくボールピックアップ、赤の山学に攻撃権が与えられたが守り切られて敗れた。ここまでで、試合時間が40分もかかる大激戦だった。結果的には、84s級の亀山が敗れた段階で敗戦が決まった。最後に120s級の金澤が豪快に勝ったが、天王山の日体大戦に2−5で敗れてしまった。
小幡邦彦コーチは選手に対し「ポイントをリードして守りに入り、競り負けたケースが多かった。競り合ったところで思い切りが足りなかった。勝負どころのチャンスを活かせなかった、練習で克服するしかない」と各選手に奮起を促した。高田裕司監督は「勝ったと思った試合で敗れ、負けたと思った試合で勝った。非常に接戦だった。日体大戦に敗れたことで(4年ぶりの)リーグ戦優勝は難しくなったが、個々の選手はそれぞれ強くなっている。明日以降も踏ん張ってもらいたい。個人戦の大学選手権では、いい成績を上げることが出来ると思う」とシーズン開幕試合を振り返った。
3日目の17日は、山学大は午後1時から昨年優勝の早稲田大と第5戦、午後3時から昨年Bグループ2位の専修大と第6戦を戦う。
文(M.T) カメラ(平川大雪)
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