山梨学院パブリシティセンター
全日本学生柔道優勝大会 1日目
〜女子決勝戦旗判定で敗れ3連覇ならず準優勝〜
〜男子初戦の専修大戦に勝利2回戦進出決める〜

平成24年全日本学生柔道優勝大会(男子61回、女子21回)が6月23日、東京・日本武道館で開幕した。1日目は女子5人制の部・3人制の部1回戦から決勝までと男子の1回戦が行われた。11年連続11度目の出場、大会3連覇を狙った女子は、1回戦から順当に勝ち進み、決勝で岡山の環太平洋大と対戦した。試合は大将戦が終った段階で2勝2敗1分けとなり、勝敗の決着は代表戦に持ち込まれた。代表戦は両者ポイントなし、3人の審判による旗判定の結果、環太平洋大の初優勝となった。史上初の3連覇を狙った山学大はあと一歩の所で惜しくも準優勝、主将の山部佳苗は悔し涙を止められなかった。一方、7人制で戦う男子は、女子の終了後に1回戦が行われ、山学大男子は専修大を 大差で下し2回戦進出を決めた。明日午前、東海地区第1代表の名城大学と対戦する。


山学大女子は、1回戦で福岡大を5−0、2回戦で帝京科学大を4−0、準々決勝の広島大戦3−1、準決勝の帝京大戦3−1で退けて決勝に進出した。決勝の対戦相手環太平洋大学は新興チームながら、バルセロナオリンピック金メダリストの古賀稔彦氏の指導で急速に力をつけて来たチーム。関東第2代表の淑徳大、九州第1代表の九州看護福祉大などを圧倒して決勝に進出してきた。

全日本学生柔道優勝大会・5人制の部決勝(6/23)於 日本武道館
≪山梨学院大vs環太平洋大≫

  先鋒 次鋒 中堅 副将 大将 代表戦
山学大 加賀谷 佐野 馬場 山部 馬場
 
指導2

一本

一本
引き分け
指導2

判定
環太平洋大 谷本 中里 ヌンイラ 高橋 安松 高橋

山学大2勝2敗1分け 代表戦判定準優勝

先鋒の加賀谷千保(52s 4年 藤枝順心)は5月の関東大会で右肘を痛め、出場が危ぶまれていた。懸命にリハビリして大会に間に合わせたが、万全な体調ではなく、全日本学生体重別52s優勝の谷本和に指導2を取られ敗れた。次峰の連珍羚(57s 3年 台北錦和)は2回戦で肩を痛めたが、テーピングで固めて強行出場した。開始1分、中里友理子を豪快に投げ飛ばし一本勝ちを収めた。新人ながら中堅に抜擢された佐野賀世子(63kg 1年 高岡龍谷)は、1回戦から準決勝までオール一本勝ちでチームに貢献して来た。対戦相手のヌンイラ華蓮は全日本学生体重別70s級の優勝者。1階級上のヌンイラに真っ向勝負を挑み、積極果敢に攻めたが、3分過ぎに若さが出た。無理な体勢で足技の応酬に応じ過ぎ、試合巧者のヌンイラの術中にはまり一本を取られた。副将の馬場菜津美(70kg 3年 埼玉栄)は変則柔道で強敵の高橋ルイと引き分けた。大将の山部佳苗(115kg 4年 旭川大高)に対し、相手の安松春香は引 き分け狙いで組み合おうとせず、指導2で山部が優勢勝ちした。両チーム2勝2敗1分けとなり、優勝の行方は引き分けたもの同士が再戦する代表戦に委ねられた。馬場は学生体重別準優勝の高橋と代表戦でも対等に戦い両者ポイントなし、3人の審判の旗判定で惜しくも敗れた。試合後、主将の山部佳苗は「自分が一本勝ちしなければいけなかった」と涙を流し続けた。選手を集めた西田孝宏総監督は「もっともっと向かっていかなければダメだ。負けたんだからどこか足りないとこがあったんだ。気持ちなのか、技なのか、体力なのか、一人一人良く考えてやり直せ」と選手を諭した。山部伸敏監督は選手に対し「勝ちを持って来れなかったということは、総合力で相手の方が上ということだ。相手の方が多く練習しているということ、まだ練習が足りない」と叱り、取材に対し「もうひとつ攻め切れなかった。差はなかったが、3連覇はどこもやってない、難しかったというしかない」と肩を落とした。
女子の結果は、5人制の部優勝環太平洋大、準優勝山学大、3位東海大・帝京大。3人制の部優勝鹿屋体大、準優勝名城大、3位東京学芸大・旭川大となった。

全日本学生柔道優勝大会・男子1回戦(6/23)於 日本武道館
≪山梨学院大vs専修大≫

  先鋒 次鋒 三将 中堅 五将 副将 大将
山学大 近藤 前原 武本 島崎 マック 比嘉 飯田
 
一本

一本
引分け
一本

一本

一本

一本
専修大 菅原 丸田 佐藤 中里 石須 池見 内田

山学大5勝1敗1分け 勝利

一方、山学男子は16年連続16度目の出場となる。昨年は強敵の天理大を下し2年連続となる3位を獲得した。男子の試合は、女子の試合終了後に1回戦だけが行われて専修大を圧倒し2回戦進出を決めた。明日最終日の2回戦は名城大と対戦する。勝ち上がれば関西第1代表の天理大と再び戦うことになる。今年の山学男子は、190cm・120sのシアマック(4年)を筆頭に、長身で体重100sを超える選手が数多く揃った。決勝に勝ち上がるのは容易ではない組み合わせだが、一戦一戦死に物狂いで戦い、創部初の決勝進出を目指す。

文(M.T) カメラ(平川大雪)
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