山梨学院パブリシティセンター
夏の高校野球県大会 初戦
〜194cm山田投手に苦しみながら日川戦突破〜
〜廣瀬が復活の4安打完投、大下勝ち越し殊勲打〜

第94回全国高等学校野球選手権山梨大会は7月8日、小瀬スポーツ公園野球場と富士北麓公園野球場で1・2回戦5試合が行われた。このうち、2年連続6度目の甲子園を目指す山梨学院高は、小瀬球場第1試合で公立の雄日川高と2回戦で対戦した。山梨学院は初戦の硬さからか、2度の送りバンド失敗など拙攻が目立った。日川の194cm山田基樹投手の長身から投げ下ろす球を打ちあぐみ、7回までに奪った点は4回の1点のみ。7回裏には同点に追いつかれ、あわや逆転のピンチに立たされた。しかし、ここでエースの廣瀬直紀が踏ん張り後続を断った。直後の8回表にチャンスをつかみ、5番大下がタイムリーヒットを放ち勝ち越し、6番福本と7番加藤も続き3連続ヒットで3点、9回表にも1点 を追加し廣瀬が4安打完投。苦しみながらも日川高に5−1で勝利、初戦を突破した。
夏の高校野球山梨大会≪山梨学院高vs日川高≫(7/8)甲府・小瀬球場
 
1
2
3
4
5
6
7
8
9
合計
山梨学院校
0
0
0
1
0
0

0

3
1
5
日川高
0
0
0
0
0
0
1
0
0
1

バッテリー 山学 廣瀬−矢崎、日川 山田−吉岡、  
2塁打 大下(山学)、山田(日川)
安打 山学11・日川4、失策 山学0・日川2、

初戦の山梨学院は拙攻が目立った。3回表に1死満塁のチャンスを作りながら、3番坂上泰斗(3年)と4番小林義弘(3年)の主軸がいずれも初球の難しい球を強引に打って出て凡退、3回と4回に送りバンドを失敗、5回は送りバンドからヒットエンドランに切り替えてダブルプレー、ちぐはぐな攻撃が目立った。4回に5番大下拓馬(2年)が3塁線2塁打で出塁、2死後に8番矢崎海(3年)のピッチャー強襲内野安打で先制したものの、7回までに奪った得点はこの1点のみ。日川の2年生エース山田基樹投手の194cmの長身から投げ下ろす球を打ちあぐみ、追加点を奪えなかった。一方、春の大会では上半身だけで投げる力任せの投球で打ち込まれたエースの廣瀬直紀(3年)が、2年の時のような、下半身のリードで力まずに全身をしならせて投げる投球を取り戻し復活した。7回裏に四球直後の甘く入った初球を2塁打されて1点を許したが、その後の1死1・3塁を踏ん張って抑えたところに成長の後が見えた。四球を5個も与えたことは課題だが、4安打1失点10奪三振で久し振りに完投勝利を上げた。

廣瀬直紀投手は「春は力で抑えようとして球にキレがなくて、スピードも出なかった。球速は135キロでも球にキレがある方がいいので、力を抜いて腕をしならせて投げることを心がけた。自分たちの目標は甲子園で勝つこと、そこに向かって悔いのない夏にしたい」と話した。大下拓馬選手は「第1打席にファオルで粘っているうちに打てそうな感じを得た。7回に同点に追いつかれて流れが悪くなったが、タイムリーヒットは直球を被せて打った。下級生なので迷惑を掛けたくないと思っていたのでホッとしました」須田喜照監督は「7回のピンチでは平間に変えようかなとも思ったが、広瀬はよく耐えてくれた。練習試合では1−0という打てない展開はなかった。これが夏の大会なのかな。日川は粘り強いチームなので1点で勝てるとは思っていなかった。勝ったから言えることだが、こういう試合をものに出来たことは、選手にとっていい経験になったと思う」と初戦を振り返った。

山梨学院高の次の試合は、1週間後の15日(日)小瀬球場第1試合(午前9時開始)予定で駿台甲府高VS塩山高の勝者と対戦する。

文(M.T) カメラ(平川大雪)
| アルバム1 | アルバム2 |
Copyright (C) 2012 YGUPC. All Rights Reserved.