
山梨学院大テニス部女子が、この夏に燃えている。8月15日から26日に岐阜市・岐阜メモリアルセンターで開催される平成24年度全日本学生テニス選手権(インカレ)に、創部7年目にして初めて二桁の10人を送り込むことになった。レベルの高い関東予選を突破するのは簡単ではなく、インカレ出場者は、昨年の5人がこれまでの最高だった。今年はその2倍の10人に一気に増えた。出場メンバーは、松田望実(4年)、小泉嬉子(4年)、田村実里(3年)、大塚可奈子(3年)、泉水玖瑠美(3年)、下道愛里紗(2年)、岡田優里(2年)、中川知聡(2年)、久次米夏海(1年)、本郷未生(1年)の10人。このうち、シングルス田村実里、岡田優里の2人と、ダブルス岡田優里・久次米夏海組は本戦からの出場となる。筑波大を招き対抗戦形式の練習試合を行うなど、個人戦のインカレと9月のリーグ戦に向けて、猛暑の中で猛練習に励んでいる。
山梨学院大テニス部女子は、2006年に9番目の強化育成クラブとして誕生した。関東大学テニスリーグ5部からスタート、初年度5部優勝、2007年4部優勝、2008年3部優勝、2009年2部準優勝1部2部入れ替え戦勝利で最短最速の1部昇格を達成した。2010年1部4位、2011年1部5位、創部7年目の今年は3年連続1部校としてリーグ戦を戦う。主将を4年間務めてチームをまとめた三浦麻奈美さんや絶対的エースとして貢献した阿部瑠美さん・牛山菜緒子さんらの1期生、粘り強いテニスでインカレ出場を果たした松山愛さんら2期生、今春卒業した奥田なる美さんらの3期生、ゼロからスタートしたチームを育てて卒業した先輩たちの思いを引き継いだ今年のテニス部女 子は、羽川沙織主将以下4年生5人、3年生5人、2年生5人、1年生6人の部員。主力メンバーはインカレに出場する10人だが、試合に出るものは全力プレー、出られないものは全力声援をモットーに、8月のインカレと9月のリーグ戦をチーム全員で戦う。
インカレのシングルスに出場する
松田望実選手(4年 鳥取中央育英)は「2年から出て、3年はあと一歩で本戦に出れなかった。今年は最後のインカレ、予選は必ず突破して本戦からが勝負だと思っている。人とは違うグリップで回転を多くかけ、粘り強く我慢強くかつ攻撃的に緩急をつけて戦い、一戦でも多く勝ち進みたい」最後のインカレに松田は全力で挑む。ダブルス・シングルスとも本戦から出場する
岡田優里選手(2年 四日市商)は「去年は本戦1回戦で負けてしまったので、今年は去年よりも多く勝っていい成績を残したい。コーチからは、左利きは有利だから、サーブとかでポイントが取れるからと言われている。レフティーの有利さを生かせるようにインカレまでにショットを磨きたい。ダブルスは、去年は予選で負けて本戦に出れなかった。今年は1年生の久次米と組んで春関予選でベスト4に入ったので、本戦から出場できるのでインカレでもベスト4以上を目指したい」唯一のレフティー岡田は上位進出を目指す。岡田選手と組んでダブルス本戦から出場の
久次米夏海選手(1年 大阪・城南学園)は「先輩の優里さんと組んで引っ張ってもらえるんですけど、そればっかりに頼らずに、ネットプレーが得意なのでボレーをしっかり決めて貢献して、ベスト4を目指して2人で楽しみたい」新人の久次米は俊敏な動きで先輩を支える。
一方、年一度開催の学生テニス界最強リーグ戦「平成24年度関東大学テニスリーグ戦」は9月上旬に開催される。1部リーグの試合は、テニスの聖地有明テニスの森公園が舞台となる。大会は9月4日から12日までの8日間に1部の6校が各5試合を戦う短期決戦。試合はダブルス戦2試合、シングルス戦5試合を行って勝敗を決める団体戦。山学大の試合日程は、4日(火)亜細亜大、6日(木)早稲田大、8日(土)駒澤大、10日(月)慶応大、12日(水)専修大となった。
リーグ戦について、
羽川沙織主将(4年 札幌日大)は「1部1年目の2年前は4位で、昨年は5位だった。今年の目標は創部初の大学王座進出(リーグ戦2位以上チームに出場権)です。まだチーム力というところで、それぞれに思っているチーム力が違っている所がある。コートに立てない子は、選手があなたのおかげで勝てたと思うような応援をしなくてはいけないし、選手は本当にいい声援をしてくれてありがとうと応援している子に言える試合をしてこそ、それがチーム力だと思う。みんなでチーム力を底上げしてリーグ戦に挑みたい」キャプテンは目標を初の大学王座進出に定めている。夏に燃えるチームは、インカレでの健闘を誓い、インカレ直後に山中湖で直前合宿を行い、短期決戦のリーグ戦に挑むことにしている。
文・カメラ(M.T)
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