
平成24年度全日本学生テニス選手権(インカレ)は8月22日、本戦3日目の戦いが行われた。岐阜地方はこの日も最高気温33度の暑さ、会場の岐阜市・岐阜メモリアルセンターは3日連続の炎天下決戦となった。山学大勢は、最初に予選から勝ちあがり大健闘を見せている松田望実がシングルス3回戦に登場した。4年最後の夏に燃える松田は、またしても早大勢を破り、自己最高をさらに更新、ベスト16に勝ち上がった。また、ダブルス2回戦に進出した田村実里・下道愛里紗組と2回戦から登場の岡田優里・久次米夏海組も揃って勝利を獲得、ダブルスの2組もベスト16以上を確定させた。今年のテニス・インカレは、山学大テニス部女子にとって、飛躍の舞台となっている。
シングルスでただ一人3回戦に勝ちあがった松田望実がこの日もチーム山梨学院に勢いを与えた。松田は予選から勝ち上がり、本戦1回戦でエリート集団早大勢の大石加奈子を3時間越えの激闘で下し、2回戦で岩崎枝里子(松蔭女子大)との4時間半越えの大激戦を制して3回戦に進出した。3回戦の対戦相手は早大勢の一人定兼由花だった。持久戦狙いだった前日の対戦相手岩崎と違い、定兼は前に出てくるタイプ、松田は定兼に真っ向勝負を挑んだ。第1セットを7−5で取り、第2セットを6−7で落としたが、第3セットを6−3で奪い取った。この日も試合時間は3時間47分という激闘だった。
松田望実選手は「ファーストは良かったが、セカンドは取るべきところで決めきれなかった、ファイナルは思い切って押した。明日の相手は早いボールを打ってくる選手(第2シードの強敵早大大竹志歩)なので、スピンをしっかりかけ、緩急と球種に変化をつけて、立ち向かって行きたい」と気持ちを明日に向けた。
ダブルスの田村実里・下道愛里紗組も奮闘した。この9日間で11試合目という疲労困憊のはずの田村と、シングルスの試合中に股関節を痛め負傷棄権した下道のペアが、佐伯志織・田島杏奈組(東海学院大)と大接戦を展開した。第1セットを7−5で取ったが、第2セットを5−7で落とした。第3セットにもつれ込み、スタミナと故障が心配されたが、地元勢の相手の方が暑さに負け、スタミナ不足だった。第3セットは一方的に6−1で押し切った。
田村実里・下道愛里紗ペアは「我慢のテニスでした。セカンドの大事な場面で落としたが、ファイナルには強い気持ちで向かいました。ここまで来ると、どこが出てきても強いチーム、明日は思い切りぶつかって行くだけです」と体と心を奮い立たせていた。
3番目登場の岡田優里・久次米夏海組がコートに立った時には、夕暮れ時の午後5時30分になっていた。待ちくたびれた2人の立ち上がりは悪かった。ミスが多く、第1セット序盤は相手にリードを許した。終盤に逆転し7−5で第1セットを取ったところで日没となった。中断後、インドアに移動して再開、第2セットはいつものコンビプレーを発揮し6−1で勝利を収めた。試合終了時間は午後8時45分、チーム山梨学院にとって、実に長い1日だった。
平成24年度全日本学生テニス選手権 本戦3日目(8/22) S3R・D2R結果 |
○ |
松田望実 |
6−4
6−7
6−1 |
定兼由花
(早稲田大) |
ベスト16進出 |
○ |
田村実里
下道愛里紗 |
7−5
5−7
6−1 |
佐伯志織
田島杏奈
(東海学院大) |
ベスト16進出 |
○ |
岡田優里
久地米夏海 |
7−5
6−1 |
吉岡亜美
鐘江真央
(福岡大) |
ベスト16進出 |
本戦4日目の23日は、シングルス4Rとダブルス3Rが行われる。シングルスに松田望実、ダブルスに田村実里・下道愛里紗ペアと岡田優里・久次米夏海ペアが体力と気力を振り絞り再び登場する。
文(M.T) カメラ(平川大雪)
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アルバム松田 |
アルバム田村・下道(ダブルス) |
アルバム岡田・久地米(ダブルス) |